其の132『毒と薬』 |
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時代 |
織豊の記憶 |
地域 |
安土 |
刀剣 |
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薬研藤四郎 |
実休さんは、道草かい? |
実休光忠 |
……ああ、君は……薬研くん。そうだね、道草を摘んでいるんだ |
薬研藤四郎 |
まめだな。俺にその逸話はついてこなかったみたいだからさ |
薬研藤四郎 |
信長さんの薬草園。あとは、甲賀の三雲か……。けど、俺も薬研の名を冠してるからなのか興味があってね。できたら、手伝わせて欲しい |
実休光忠 |
君はなんだか、勘違いしているようだけれど |
薬研藤四郎 |
そうかい? 俺はあんたを待っていたのかもしれない、とすら思ってるぜ? |
実休光忠 |
手入で直る身体に、必要だろうか |
薬研藤四郎 |
必要かどうかって話なら、これからはより必要なんじゃないかって……思ってるな。合理性より |
薬研藤四郎 |
特に、俺たちみたいなものには |
実休光忠 |
好きでやってるんだよ。なんだか落ち着くんだ |
薬研藤四郎 |
好きでやってるなら、なおいいさ |
実休光忠 |
君って……、僕や福島たちとは違うはずだよ。なのに、なんで…… |
薬研藤四郎 |
まあ、ちゃっかりなところは信長さんの影響かもしれないが…… |
薬研藤四郎 |
どんなものでも要は使いよう。同じものが毒にも薬にもなる、だろ? |
実休光忠 |
そうか……、君の中にいるんだね |
薬研藤四郎 |
俺には、あんたの中に感じるがな |
実休光忠 |
多分、僕は亡霊なんだ |
薬研藤四郎 |
そんなあんただから、話したんだよ |
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