其の136『関の義兄弟』 |
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時代 |
指定なし |
地域 |
指定なし |
刀剣 |
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人間無骨 |
うム。孫六、此レも顕現したか |
孫六兼元 |
あんた、之定の槍か |
人間無骨 |
之定と兼元は義兄弟。身内には挨拶が必要だロウ |
孫六兼元 |
ご丁寧にどうも。それにしては、頭数が足りないようだが? |
人間無骨 |
之定の同士は後程、おそらく。少し時間がかかル。誰に対してもそうだから気にしないでほしい |
孫六兼元 |
なんだ。てっきり血闘にでも出ているのかと |
人間無骨 |
……ム。では、此レも果たし状を書いてくルか? 紙と筆なら此処に |
孫六兼元 |
それは遠慮しておこう。万が一折ってしまったら、主人に申し訳が立たないからな |
人間無骨 |
……自惚レを。しかし、確かに関鍛冶の同士を折ルのは此レも忍びない |
孫六兼元 |
はは、あんたが俺の相手をしてくれるのか? |
孫六兼元 |
ただまあ、関鍛冶の刀は良く斬れるとはいうものの乱世の日常使い。たくさん打って、たくさん折れた。今更一本折れたとて……なんて思わないこともないが、同士討ちほど無意味なものはない |
人間無骨 |
孫六、刀として『折れず、曲がらず、よく斬れる』は最上級の評価と、此レは思う。其レは、折レていった同士たちの礎でもあル |
孫六兼元 |
そうだな。関鍛冶の伝統は乱世の日常使いから、平和な時代の日常使いへと舞台を移し、技を残した |
孫六兼元 |
そちらさんも強くてかっこいい最先端の後輩がいるしな。戦場に出てこずとも、俺たちの後継は立派にやっている。総じてみれば恵まれているんだろう |
人間無骨 |
……うム |
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