
其の129『正宗の話』 |
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時代 |
江戸の記憶 |
地域 |
江戸 |
刀剣 |
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日向正宗 |
石田の兄上、見て |
石田正宗 |
土壇場だな。これから試し斬りをするのか |
日向正宗 |
少し見て行っていいかな? 御様御用が出るようだし、どこかの大名が正宗を持ち込んだみたいだ |
石田正宗 |
本当に? 私たち正宗は、本来ならこのような場には縁がない |
日向正宗 |
最初から偽物とわかっていて試し切りするのかも |
石田正宗 |
それはずいぶんと勇気のある人がいたものだね。斬れても、斬れなくても |
日向正宗 |
おおっと、前座は虎徹だ。でも、あの刀、ずいぶん立派な姿をしているけど……あれは |
石田正宗 |
ああ、良く似た偽物だな。なまくらの気配が漂ってくる |
日向正宗 |
この試し斬りは大荒れだ。きっと正宗までいかない |
石田正宗 |
それが狙いなのかもしれない。正宗は試さない、そこにあると知られることが重要だから |
石田正宗 |
行こう、日向。見る価値もない |
日向正宗 |
そうだね |
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