其の138『最強と無敵』 |
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時代 |
維新の記憶 |
地域 |
宇都宮 |
刀剣 |
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一文字則宗 |
お前さんはだんだらは着ないのか? |
孫六兼元 |
どっちを着ろって? 赤穂の義士か、新選組か |
一文字則宗 |
おや、僕はてっきり……喜んで浅葱色を着るものだと思ったが? |
孫六兼元 |
俺の使い手は有名どころが多くてね。いろんなところに枝葉があるもんだから、いろいろ盛られてんのよ。あんただって遠からずだろ? |
一文字則宗 |
僕たちのような存在は、至るところに根があるからなあ。だからこそ、多少の事では揺らがないとも言えるが |
孫六兼元 |
はは。選べる自由と選べない愛情、感慨があるだけだ。申し訳ないが、これから新選組が池田屋に突入する見せ場でね |
一文字則宗 |
ほう、それは…… |
孫六兼元 |
合間を縫って読書中。後に継がれる物、紡がれる物語については知らないことのほうが多い |
一文字則宗 |
うははは! こいつは傑作だ! なんだったら、僕も聞かせてやろうか? 伝説級、天才肌の少年剣士の話だ |
孫六兼元 |
結構、結構。俺とあんたでその話をしてなんになる。……他に適任がいるだろうからなあ |
一文字則宗 |
ほう、それは枝葉への慮りかい? |
孫六兼元 |
そんな大層なもんじゃない。知ることで、己の持っているものを知る。そんなところだ |
一文字則宗 |
どっかの誰かさんの言葉を借りるなら、持てる者こそ与えなくては、……な |
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