【スプラトゥーン2】雑談掲示板へのコメント

第２章　　特別な力

「・・・っ、ハァハァ。」
鬼の目を盗み、木の陰にいた。
ここは森で、多分、見つからないはず。
ドスドス音はするが、近づいてはいない・・・見失ったようだ。
私はフゥっと息を吐いて、座り込む。
（一体あれはなんだ・・・？）
明らかに人間からかけ離れてるし、そもそもこの世界にいるわけない。
あいつは・・・なんだ・・・？

「お前・・・俺の領地に入って・・・何なんだ」
冷たい声がした。だけどさっきの鬼とは違う声。
振り返ると男性がいらいら気味にこちらを見ていた。
「・・・あ、ごめんなさい。。。すぐ、出ていきますので」
立って、汚れた服を払い、出ていこうと足を向けると・・・

「あ、待て」
「何ですか？」
振り返ると男性は心配そうな目をしていた。
「膝、擦りむいてる」
「・・・え？」
膝を見ると擦りむいていて、血が少し滲んでいた。
「ホントだ・・・っ！」
ズキンといきなり痛い感覚。
「手当してあげるから来なさい」
「・・・すみません。」
本当は大丈夫ですと言いたいが、またあの鬼が来たら逃げられない。ここは甘えて、手当してもらおう。

「さぁ、こっちだよ」
でかい扉を開くと屋敷で、結構きれいだった。
「・・・おかえりなさいませ。我が主さま。」
２人ほどのメイド姿をした女性がきれいに腰を曲げ、お辞儀をした。
「あぁ。只今。」
「・・・？我が主さま。この方は・・・？」
「あぁ。膝を見ると擦りむいていてね。手当を頼みたい。」
「了解いたしました。」
メイド姿を女性はペコリとまたきれいにお辞儀をし、私を見て
「どうぞ。こちらへ。」
と、歩き始めた。
私は小さくペコっとして、速歩きでついていった。
テキパキとメイド姿の女性は私をシャワーに入れたり、手当をした。
「完了でございます。」
お辞儀をするとメイド姿の女性はどこかへ行ってしまった。

「・・・しかし、こんな人気のない森に来て、どうしたんだい？」
男性は、ゆっくりティーカップを飲み、話しかけた。
「・・・あのですね・・・」
私は全て起こった出来事を話した。

「鬼が追いかけてきている・・・？」
「信じられないかもですが、そうなんです」
「ふむふむ・・・」
男性は顎に手を置き考えてるような素振りをしていた。
そして、考えがまとまったのか、手を、膝の上に載せた。
「・・・君は｛特別な力がありそうだ｝」
続く