世界保健機構(WHO)は2019年5月25日、「ゲーム障害」を新しい依存症と認定しました。各種メディアですでに報道されており、ご存知の方も多いかと思います。
しかし中には、やや過剰にゲームの危険性を強調する報道も見られます。具体的にどのような症状がゲーム障害にあたるのか、しっかり理解しておきましょう。
ゲーム障害とは
WHOの公式サイトに掲載された、ゲーム障害に関する箇所はこちら(英語)です。
これによると、「ゲーム障害とは、持続的または反復的なゲーム行動のパターン(デジタルゲーム、またはビデオゲーム)を特徴とし、これはオンライン、オフラインを問わない。」としています。
具体的な症状としては以下の3項目が挙げられています。
- ゲームのコントロール障害(例:開始、頻度、集中度、期間、終了、コンテキスト)
- ゲームが他の生活上でやるべきことや日常の活動よりも優先される
- (ゲームによって)悪い影響が出ても、ゲームを継続したりのめりこんだりする。ゲームの行動パターンがより重度になり、個人的、家族的、社会的、教育的、職業的、その他の重要な場面において重大な障害をもたらす。
としています。
ざっくりまとめると、「ゲームのやりすぎが日常生活にさまざまな弊害をもたらす状態」のことを、ゲーム障害と認定したわけです。
これに対して、各国のゲーム業界団体の中には、検証が不十分だとして再検討を求める動きもあります。日本では業界4団体が声明を発表し、外部有識者による研究会に、調査研究を委託すると発表しています。
ゲーム障害が正式に施行されるのは、2022年1月です。
ゲーム障害認定の影響
ゲーマーとして気になるのは、ゲーム障害の認定がゲームにどのような影響を与えるのかという点です。
ゲームのしすぎによって命を落としたり、生活上深刻な影響を与えたりといった話は聞きますので、早期治療により深刻化を防ぐ道が開けるということは、決して悪いことではありません。
同じく依存症に分類されているアルコールでは、飲み過ぎを注意する啓発活動が行われています。ゲームに関しても、同様の動きが出てくる可能性が高いでしょう。
現時点でゲーム自体に規制が入るという話はないものの、長時間プレイを防ぐような自主的な取り組みが求められることは間違いなく、年齢制限の強化、プレイ時間の制限などが話題になる可能性もあります。
とはいえ、常識の範囲内でゲームをプレイすること自体は、何の問題もありません。ゲーマーは冷静に、議論の推移を見守りましょう。
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