Googleのゲームストリーミングサービスである「Stadia」。2019年3月の第一報以来、大きな注目を集めてきました。
そして6月7日。料金プランやローンチ日、作品ラインナップなどの詳細情報が明らかになりました。本日公開された情報を整理します。
目次
サービス開始日・日本での配信
2019年11月
サービス開始時点では、アメリカ、イギリス、ドイツなど欧米14か国が対象となります。2020年以降に順次拡大していくとのことですが、現時点で詳細な予定は明かされていません。
Stadiaのサービスは、各国に設置しているGoogleのデータセンターで実行されるゲームを、プレイヤーの端末でストリーミングしプレイする形となります。そのためにはデータセンターとの安定したやり取りが保証される必要があります。
日本では2019年5月に、Googleが国内初の自社データセンター用の土地を千葉県内に購入したことが明らかになったばかり。こちらの完成時期は未定であり、現在の施設だけではStadiaを安心して楽しむだけの環境にないと判断されたのかもしれません。
もちろん、作品のラインナップやゲーマーの要求水準の違いなど、他の要因が関係している可能性もあります。
プレイ環境
価格は定額+個別購入
出典: store.google.com
- Stadia Pro:月額9.99ドル
- Stadia Base:無料
有料プランでは、新しいタイトルが順次追加されます。またゲーム購入時には割引価格が適用されます。
無料プランでは、作品ラインナップが拡充されることはありません。こちらは2020年から提供予定とのことで、日本でのサービス開始時には、無料プランで楽しめるのかもしれません。
完全なサブスクリプション(定額)ではなく、ゲームの個別購入もある仕組みです。定額部分では主に発売から時間の経った作品を提供し、新作は個別購入という形になる可能性もあります。
利用可能端末
PC/スマホ/テレビ(Chromecast接続)/タブレット
Googleの発表によれば、端末の性能によらず楽しむことができるとしています。ただしスマホに関しては、ローンチ時の対応端末はGoogleのPixel 3/3aに限定されています。
画質・サウンド
有料プランと無料プランでは、画質やサウンドに違いがあります。
有料(Pro) |
無料(Base) |
4K |
1080p |
60fps |
60fps |
HDR |
|
5.1chサラウンド |
2chステレオ |
通信速度
出典: store.google.com
有料プランにおける推奨環境は35Mbpsであり、それを満たした場合に4Kなどを体感することができます。その後は回線速度に応じて画質等が低下し、最低条件の10Mbpsでは720p/60fps/2chステレオとなります。
これらの条件を日本のスマホの通信速度に当てはめてみると、達成されているかは微妙なところです。
3キャリアにおいては、総務省のガイドラインをベースに各社が提供している数値でみると、最小値の場合は20Mbps程度、中央値では100Mbps付近に分布しています。
ただしより実感に近い数値を測定しているモバレコさんによると、都心部のピークタイムにおいて10Mbpsを超える数値は計測されていません。(関連記事)
現行の4G環境においては、スマホでStadiaをプレイするのは難しい可能性がありそうです。このあたりは欧米のサービス状況を見守るしかないでしょう。
なお一般的な光回線であれば、まず問題なく満たす条件ではあります。オンライン対戦を楽しむ際には、通信速度と合わせてping値も意識するようにしましょう。
作品ラインナップ
出典: store.google.com
Stadiaにローンチ時点で対応する作品も発表されています。「GYNT」がStadia独占タイトルとして発表されました。
「アサシンクリード オデッセイ」「ボーダーランズ3」などのメジャーどころや、「ドラゴンボールゼノバース2」「ファイナルファンタジー15」といった国産タイトルも確認することができます。
Stadiaの公式サイトには、以下の一文とともに作品のラインナップが公開されています。
「These games and more available for purchase on Stadia(これらのゲームなどは、Stadiaで購入することができます)」
これが定額購入に含まれることを意味するのか、先ほど紹介した個別購入に含まれるタイトルもあるのかは、現時点では明らかになっていません。
コントローラー
出典: youtu.be
純正コントローラーである「Stadiaコントローラー」の価格は、69ドルと発表されました。カラーバリエーションは3色です。
2つのアナログスティックと十字キー、表面のボタンに上部のトリガーボタンと、一般的なコントローラーとほぼ同じ形状をしています。
中央にあるStadiaボタンは、Stadiaを起動するためのボタンです。YouTubeへのシェアボタンや、Googleアシスタントボタンを備えています。内蔵するマイクは、Googleアシスタントの音声入力に使用します。
なおStadiaコントローラー以外にも、他のコントローラーやキーボード、マウスなどでの操作にも対応するとのことです。
公開された画像では、PS4のデュアルショック4やNintendo SwitchのProコントローラーらしき姿も確認することができます。
数量限定セットも販売
出典: store.google.com
月額プランのほか、数量限定販売となる「Founder’s Edition」が発売されます。こちらは
- Stadia Pro 3か月分の利用権
- 友人にプレゼントできるStadia Pro 3か月分の利用権
- Stadiaコントローラー(限定カラー)
- Chromecast Ultra
- Destiny 2: The Collection
- Exclusive Stadia Name(プレイヤー名の独占権?)
がセットになっており、価格は129ドルです。
標準のStadiaコントローラーの価格が69ドル、Chromecast Ultraが9,720円(約90ドル)であることを考えると、それぞれを必要としているのであれば、十分にお得なセットと言うことができます。
ちなみにChromecast Ultraとは、テレビのHDMIポートに接続するストリーミングデバイスです。有線LANでも接続可能であり、最大4K/HDRの画質で楽しむことができます。
現状はYouTubeやNetflixなどの動画コンテンツを楽しむのに重宝する端末ですが、そのラインナップにStadiaが加わるということになります。
【最後に】知りたいことはまだ多い
ゲームストリーミングサービス「Stadia」の姿が徐々に明らかになってきました。とはいえまだ明らかになっていない部分も多く、今後の情報を待つ必要があるでしょう。
日本でのサービス開始は2020年以降とのことですが、その真価を見極める十分な時間が与えられたと、プラスに考えたいところです。
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