人気となっているオートチェス系のジャンルに、こちらも世界的な人気を誇る「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)」が参戦しました。
オートチェスLoL内の新モードとして登場する「チームファイト・タクティクス(TFT)」の概要と、オートチェス系ゲームの現状について解説します。
オートチェスとは?
※画像は「Dota Auto Chess」
Steamで提供されている「Dota2」のMOD、「Dota Auto Chess」に類似するゲーム性をもつゲームのことを総称し、オートチェスと呼びます。
本家オートチェスがMODから独立しスタンドアローン版をリリースする一方、NetEaseなど多くのゲーム会社がその人気に目を付け類似作品を展開するなど、一時のバトルロイヤル系ゲームを思わせる状況になっています。
オートチェス系のゲームでは、複数人のプレイヤーとランダムマッチングで対戦します。ラウンドごとにコマを調達し盤面に繰り出して戦います。
同タイプのコマを揃えると、攻撃力アップなど特別な効果が発動します。調達できるコマにはランダム性があり、狙い通りにそろえられるわけではありません。適度な戦略性とランダム性は麻雀と似ており、そのあたりが多くのゲーマーを虜にする要因となっています。
そのような基本を踏まえつつ、コマのデザインを変更したり、独自のルールを取り入れたりして、各ゲームにおいてオリジナリティを競っているのが現在の状況です。
TFTに関しては、本家にあたる「Dota Auto Chess」に独自の解釈を加えたものであることが、開発者ブログなどで明言されています。
TFTを楽しむには
TFTは執筆時点において、海外サーバーでのみプレイ可能な状態です。日本サーバーは2019年6月26日のパッチ9.13適用後にプレイが可能になります。
TFTの特徴
コマはLoLのキャラクター
コマとして使えるのは、LoLでおなじみのチャンピオン(キャラクター)たちです。LoLのファンであれば、ただそれだけで遊ぶ動機になるかもしれません。
初期段階では、LoLから50体のチャンピオンが登場します。現時点でLoLに実装されているチャンピオンは144体であり、今後TFTにも順次登場させていく予定があるとのことです。
チャンピオン数が60体になるまでは、パッチごとに1~2体を追加するとのことです。これは戦術・戦略の研究や発見に時間を割くためとのことです。
それ以降は、一度に多数のチャンピオンを追加するとのことです。プレイヤーの採る戦略が固定化し飽きてしまうのを防ぐため、新たなチャンピオンを定期的に追加して新しい遊び方を提供するとのことです。
ゲームの流れ
出典: youtu.be
最初の数ラウンドは、ミニオン(モンスター)とのオートバトルをこなします。ここでお金をためてコマを購入し、戦力を整えます。提示されるコマはランダムです。
ミニオンはアイテムを落とすこともあります。コマにアイテムを装備して強化することができます。アイテムは合成することもできます。
ミニオンとのバトルが終わると、ランダムな対戦相手とマッチングされ、1VS1のオートバトルが始まります。ラウンドごとにオートバトルを繰り返し、最後に残ったプレイヤーの勝利となります。
ドラフトラウンド
TFTの独自性の中でも、特に特徴的な要素が「ドラフトラウンド」です。ラウンド間に定期的に発生するイベントで、くるくると回る10体のコマの中から、各プレイヤーが好きなコマを選択します。
本家オートチェスをはじめ、コマはランダムに提示されるものから選ぶのが一般的ですが、TFTではある程度自由に選択する余地もあります。
コマはアイテムを持っています。コマ自体の強弱はもちろんのこと、手持ちのアイテムとの合成効果を狙ってコマを選択するのも、一つの戦略となるでしょう。
【最後に】オートチェスで存在感を示せるか
LoL版オートチェスであるTFTについて紹介しました。本家にあたる「Dota Auto Chess」に敬意を払いつつ、オリジナル要素をしっかり取り入れている意欲的なモードであるとの印象を受けます。
オートチェスがジャンルとして盛り上がりを見せる中で、大人気作品をルーツにもつTFTは、有力な存在として認知されていくことになりそうです。
現時点ではゲームバランスに課題があると指摘する声もありますが、開発者ブログでは開発方針やアップデート予定について明確な考え方が示されていますので、今後の改善にも期待がもてるのではないでしょうか。
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