Nintendo Switch 2の新機能「おすそわけ通信」は、対応するゲームソフトを1本持っていれば、ソフトを持っていない他のプレイヤーともマルチプレイができる画期的なシステムです。
この記事では「おすそわけ通信」の詳細について、仕組みや利用方法、対応タイトルなどを詳しく解説していきます。
目次
「おすそわけ通信」とは?
出典: www.nintendo.com
ソフトがなくても一緒に遊べる!
「おすそわけ通信」は、Nintendo Switch 2(ホスト)が対応ソフトを起動し、そのゲーム画面を他のNintendo Switchシリーズ本体(ゲスト、最大3人)にストリーミング配信することで、ソフトを持っていないゲストも一緒にプレイできる機能です。
最大4人(ホスト1人+ゲスト3人)で同時プレイが可能で、ローカル通信とインターネット経由(ゲームチャット機能)の2つの方法で利用できます。
マルチプレイのハードルを下げる
この機能の主な目的は、マルチプレイのハードルを下げ、「仲間外れを作らず一緒に遊ぶ」こと。
誰か1人が対応ソフトを持っていれば、他のメンバーはソフトを購入していなくても気軽に参加できるため、友人や家族をゲームに誘いやすくなります。
利用方法と必要な環境
おすそわけ通信を利用するには、以下の2つの方法があります。
1. ローカル通信(近くの人と遊ぶ)
出典: www.nintendo.com
必要なもの:
- ホスト:Nintendo Switch 2本体 + 対応ソフト
- ゲスト:Nintendo Switchシリーズ本体(Nintendo Switch 2 または 初代Nintendo Switch)
特徴:
- インターネット接続は不要です。
- 本体を持ち寄って、近くにいる人と直接無線通信で接続します。
- Nintendo Switch 2から初代Nintendo Switchへのおすそわけが可能です。
- 遅延が少なく、快適にプレイしやすいとされています。
- ゲストは、ホストが起動したゲームに参加する形でプレイを開始します。
注意点:
- ソフトをおすそわけできる(ホストになれる)のはNintendo Switch 2のみです。初代Nintendo Switchはゲストとして受信する側のみとなります。
- 初代Nintendo Switchが受信できるのは、Nintendo Switchと互換性のあるゲームに限られます(※現時点での対応ソフトは全て初代Switchでも受信可能)。
本体別 対応表(ローカル通信)
本体種類 |
ソフトのおすそわけ (ホスト) |
ソフトの受け取り (ゲスト) |
---|---|---|
Nintendo Switch 2 |
対応 |
対応 |
Nintendo Switch |
非対応 |
対応 |
2. インターネット経由(ゲームチャットを利用)
出典: www.nintendo.com
必要なもの:
- ホスト:Nintendo Switch 2本体 + 対応ソフト + インターネット接続環境 + Nintendo Switch Online加入(※キャンペーン期間中は不要)
- ゲスト:Nintendo Switch 2本体 + インターネット接続環境 + Nintendo Switch Online加入(※キャンペーン期間中は不要)
特徴:
- Nintendo Switch 2の新機能「ゲームチャット」を利用します。
- 離れた場所にいるフレンドと、ボイスチャットなどをしながらオンラインでおすそわけ通信が可能です。
- ホストがゲームチャット内で映像共有を開始し、ゲストが参加します。
注意点:
- 「ゲームチャット」機能はNintendo Switch 2専用のため、ホストもゲストもNintendo Switch 2である必要があります。初代Nintendo Switchは利用できません。
- 有料サービス「Nintendo Switch Online」への加入が必要です。
2026年3月31日(火)までは「ゲームチャットおためしキャンペーン」により、未加入でも無料で利用できます。 - ゲームチャットの利用には携帯電話番号によるSMS認証が必要です。未成年者が利用する場合は保護者の承認が必要となります。
- 安定したインターネット回線が必要です。
利用上の制限
- おすそわけ通信でゲームをプレイできるのは、通信中のみです。ホストがゲームを終了したり、通信が切断されたりすると、ゲストはプレイできなくなります。
- おすそわけ通信を利用できるのは、対応ソフトのみです。
技術的な仕組み:ストリーミングで実現するゲーム共有
おすそわけ通信は、ホストのNintendo Switch 2で実行されているゲームの映像と音声をリアルタイムでゲストの本体にストリーミング配信し、ゲストからのコントローラー入力をホストに送り返すことで成り立っています。
これにより、ゲストは自分の本体にゲームソフトをインストールすることなく、あたかも手元でゲームが動いているかのようにプレイできます。
これは、かつてのニンテンドーDSの「ダウンロードプレイ」(簡易版プログラムを転送)とは異なり、現代的なストリーミング技術を活用した新しいゲームシェアリングの形と言えます。
任天堂は、開発時の遠隔テストで画面共有を工夫した経験からこの仕組みを着想し、Switch 2の性能向上によって実現したと述べています。ストリーミング技術の特性上、ネットワーク環境によっては遅延が発生する可能性があり、反応速度がシビアなゲーム(例:音ゲーなど)には向かない場合があるとされています。
対応タイトル(2025年4月3日現在)
出典: www.nintendo.com
現在、おすそわけ通信への対応が発表されているタイトルは以下の6本です。これらのタイトルは、2025年6月発売予定のNintendo Switch 2本体のローンチ前から対応予定とされています。
- スーパーマリオパーティ ジャンボリー Nintendo Switch 2 Edition (新作パーティゲーム)
- やわらかあたま塾 いっしょにあたまのストレッチ (頭脳トレーニングゲーム)
- スーパーマリオ 3Dワールド + フューリーワールド (アクションゲーム)
- 世界のアソビ大全51 (テーブル・ボードゲーム集)
- 進め!キノピオ隊長 (パズルアクションゲーム)
- スーパーマリオ オデッセイ (アクションゲーム)
このうち、『スーパーマリオパーティ ジャンボリー Nintendo Switch 2 Edition』はSwitch 2専用ソフトですが、他の5タイトルは既存のNintendo Switch(初代)向けソフトであり、アップデート等で対応する形となります。
任天堂は「この機能を活かせるソフトを選んで対応していく」としており、今後発売される新作タイトルでも対応が期待されます。特に、通信遅延の影響が比較的少ないパーティゲームやボードゲームなどを中心に対応が拡大していくと考えられます。
従来の「おすそわけプレイ」との違い
初代Nintendo Switchにも「おすそわけプレイ」という機能がありましたが、これは1台のSwitch本体の画面を共有し、Joy-Conを分け合って2人で遊ぶローカルプレイ方式でした。
新しい「おすそわけ通信」は、各プレイヤーが自分の本体と画面を使って、通信を通じて一緒に遊ぶ点が大きく異なります。ゲームソフトは1本で済みますが、複数台の本体が必要になります。
また、おすそわけ通信では、ゲームによってはプレイヤーごとに異なる画面を表示することも可能です。例えば『世界のアソビ大全51』のトランプゲームなどで、自分の手札を他のプレイヤーに見られずに遊ぶことができます。
比較:おすそわけ通信 vs 従来のおすそわけプレイ
項目 |
おすそわけ通信(新) |
おすそわけプレイ(従来) |
---|---|---|
必要なソフト数 |
1本(ホストのみ) |
1本 |
必要な本体数 |
複数台(ホスト1台+ゲスト1~3台) |
1台 |
画面 |
各プレイヤーが自分の本体画面を見る |
プレイヤー全員が同じ本体画面を共有する |
プレイ人数 |
最大4人 |
主に2人 |
通信 |
ローカル通信 または インターネット経由(ゲームチャット) |
不要(1台の本体内で完結) |
特徴 |
ソフト不要で参加可能、遠隔プレイ可能、個別画面表示可能 |
手軽に2人プレイ開始可能 |
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