Googleとゲームの関わりというと、Android端末向けのアプリを配信している「GooglePlay」が思い浮かぶかと思います。
しかしここに来て、新しいゲームサービスを始めるのではないかとの噂が急速に広まっています。
また新しいプラットフォームでは、NintendoSwitch Switchのコントローラーである「Proコントローラー」や「Joy-Con」をサポートするという話も。
現時点で噂になっていることやその根拠をまとめました。
目次
Googleがゲームサービスの発表を予定
今年の3月18日から22日の予定で開催される、ゲーム開発者向けのイベント「GDC2019」。
Googleがこのイベントで基調講演を予定しており、なんらかの発表をするのではないかとの噂は前から挙がっていました。
そして先日、Googleの公式Twitterアカウントにて、「ゲームの未来についてGoogle新しいビジョンを発表する」と告知。期待が高まっているのが今の状況です。
Gather around as we unveil Google’s vision for the future of gaming at #GDC19. Join us live 3/19 at 10 a.m. PT → https://t.co/rb6fN26PDi pic.twitter.com/Vd242KZAWO
— Google (@Google) March 12, 2019
こちらの発表はYouTubeでも生放送が予定されています。時間は3月20日午前2時(日本時間)です。
ゲームストリーミングサービスに参入?
Googleがどんなゲームサービスを発表するかについては、現時点で公式に発表されたものはありません。
ただしいくつかの情報から、ゲームストリーミングサービスへの参入が有力視されています。
ゲームをプレイする際には、ゲームデータの入ったものを端末に読み込ませたり、ダウンロードしたりしてからプレイする形が一般的です。
ストリーミングサービスでは、ゲームのデータをその都度読み込みながらプレイする形になります。
イメージしやすいのは「ブラウザゲーム」ですが、それよりさらにリッチな表現を実現可能にするのが、ストリーミングサービスです。
- プレイヤーの側には、
- 端末にゲームデータを保存する必要がない
- 端末のスペックに左右されづらい
などのメリットが考えられ、より多くの人が高品質のゲームを遊べるようになると期待されています。
その一方で
- 常時通信が必要なことによる遅延
- 通信環境による差
- データ通信量の増大
などの懸念もあり、固定回線ならまだしも、無線通信がデフォルトのスマホでは、現時点で対応は難しいと予想されます。
もちろん将来的に、通信速度が4Gの10倍とも言われる5Gが一般的に普及すれば、それも気にならなくなるかもしれません。
Googleがゲームストリーミングサービスに参入するとされる根拠
プロジェクト「Yeti」
Googleでは、「Yeti」(イエティ)と呼ばれるプロジェクトが進行していると言われています。
それこそがゲームストリーミングサービスの準備であり、多くのクリエイターや開発者を招き入れていると報じられています。
このプロジェクトが報じられた当初は、Chromecast対応機でゲームがプレイできるようになるのではないかとの話が有力視されていました。
もしそうであれば、テレビなどのモニターが、有線接続可能なモデルでも1万円を切るChromecastによって、ゲームができる端末に早変わりするということになります。
Project STREAM
2018年10月、Googleは「Project STREAM」と題し、WebブラウザのGoogle Chromeで「アサシンクリード:オデッセイ」を楽しむプロジェクトを実施しました。
アメリカのユーザーが対象のプロジェクトで、その後を報じたニュースは見当たりませんでしたが、Yetiのプロジェクトの一環と見られています。
この動きにより、今度はChromeを使ってのゲームストリーミングサービスを実施するとの噂が有力になりました。
コントローラーを特許出願
※特許資料から作成されたイメージ画像です。
さらには2019年に入って、Googleがゲームコントローラーの特許をアメリカで出願していることが明らかになりました。
十字キーに4つのボタン、2つのレバー、そしてグリップと、一見するとよくあるコントローラーのように見えるこの画像。
しかし資料によると、
- プロセッサ、あるいはメモリ
- 音声でのやり取り
- 受信したものを表示するディスプレイ
などが搭載可能とされています。
もちろん特許を出願したからといって、それがすべて実装されるとは限りません。
ただしGoogleがコントローラーを開発するのであれば、コミュニケーション面をより強化したものを目指していることを、ここからうかがい知ることができます。
大物プロデューサーがGoogleに加入
多くのゲームクリエイター、開発者を受け入れてきたと報道されていることは、先ほど紹介しました。
さらに今週に入って、「アサシンクリード」のプロデューサーを務めたJade Raymondさんが、Googleに「バイスプレジデント」として加入したことを、自身のツイッターで発表しています。
具体的な役割は不明ですが、タイミングを考えると、GDC2019での発表、つまりゲームストリーミングサービスに関連した動きとみられています。
ジョイコンなどのコントローラーにも対応する可能性
Google純正コントローラーを発売する噂もある一方で、他のゲーム機のコントローラーに対応する準備を進めているのではないかとの話もあります。
Chromeはよく知られているwebブラウザですが、その元になっているのは「Chromium」と呼ばれるオープンソースのブラウザ開発プロジェクトです。
そのChromiumのソースコードの中に、Switchのコントローラーに関するものと思われる記述が見つかったのです。そこには
- Proコントローラー(USBとBluetooth)
- ジョイコン L(Bluetooth)
- ジョイコン R(Bluetooth)
- ジョイコン L + R(Bluetooth)
- 充電グリップ(USB)
の記述があり、「Gamepad APIを通じてNintendo Switchのコントローラーをサポートする」とあります。
「Chromium=Chrome」ではないものの、Chromiumでテスト的に導入されその後Chromeに追加されることも少なくはないため、海外の掲示板で注目を集めています。
Chromeを実行しているOSに関係なく、ジョイコンなどさまざまなゲーム機のコントローラーが使えるようになれば、Googleのゲームストリーミングサービスで提供されるゲームの幅も広がりそうです。
【最後に】3月20日の発表内容に注目
Googleのゲームストリーミングサービスが発表されるのではないかとの噂について紹介しました。
現時点では限りなくその可能性は高くなっているものの、
- 遅延は本当に大丈夫なのか
- 料金制度はどうなるのか
- コンテンツは揃うのか
など、気になることはたくさんあります。3月20日にどんな発表がなされるのか、よく注目しておきましょう。
記事の間違いやご意見・ご要望はこちらへお願いします。