この記事では、名探偵コナンの作中に登場する『黒ずくめの組織』のボス烏丸蓮耶に関する情報をまとめて考察しています。読み返しなどの参考にどうぞ!
この記事には、原作106巻まで・アニメ#1167話・劇場版『黒鉄の魚影』など名探偵コナンの重大なネタバレが含まれています。原作やアニメをこれから楽しむ方は、先にそちらを読まれることをおすすめします。
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目次
烏丸蓮耶の現在
烏丸蓮耶が黒ずくめの組織のボスであると明かされてから、烏丸の現在について多くの意見や考察がささやかれてきました。
現在公開されているコミックス・劇場版の情報で烏丸蓮耶の現在について考察してみますので、ぜひ参考にしてみてください。
組織のメンバーの誰もが所在を把握できていない状態
黒鉄の魚影にて、「最近姿を見せていないあの方」と側近であるラムに言われていること。
連絡がメールでのみのやり取りであることを考えると会えない状態であると考えられます。
老若認証を改竄して過去の防犯カメラの記録から組織の痕跡を消そうとしていたが、「万が一のときはパシフィック・ブイを破壊しろ」と事前に指示を出していました。
黒鉄の魚影に登場する老若認証システムは骨格などを参考に、過去・現在・未来の姿を想定し特定できるほどの精度をもった代物でした。
しかし、「お知らせしたいことがあります。老若認証についてですが、技術力が高く評価できる代物です。しかし、開けてはいけない玉手箱のような気がして」と進言されたボスはすぐさま彼女に「──をつぶせ」とメールで極秘の任務を与えます。
彼女は微笑み「そう言うと思ったわ」と独白して「了解、ボス」とメールの返信を行うと、シェリーに似た人物に変装して各地に設置された警察の防犯カメラの前に現れることで意図的にシステムが使えないと誤認させることに成功。
ボスとベルモットの思惑通り、パシフィック・ブイは破壊されることになりました。
玉手箱は『浦島太郎』にて、浦島太郎が乙姫からもらった、開けてはいけないとされていた箱です。
この箱を開けたことで浦島太郎は老人になってしまうという、物語の鍵となるアイテムです。
軽々しく開いてはいけない、開けると重大な結果をもたらすような大切な箱や事柄を指す比喩表現としても使われます。
どうして破壊する必要があったのか?
黒田管理官は「あのシステムはいくらでも悪用出来ただろうに、まさか破壊するとは。それとも破壊せざるを得ない事情が何かあったのか?」と劇中で訝しんでいました。
全国各地の監視カメラから痕跡を消すことができる
一例として、過去の劇場版や黒ずくめの組織が登場した回では組織は不都合な人間を排除する際、狙撃を多用します。
いくらカメラの死角から狙撃したとしても、カメラは全国各地に設置されており、毎回同じ人物が現場に存在していると勘付かれるのは組織としては不都合でしかないでしょう。
しかし、老若認証システムで組織の構成員の情報を完全に削除してしまえば完全犯罪が可能になるのです。
痕跡が消えてしまえば完全犯罪が可能になるということを考えると、組織にとっては有益のシステムであることは間違いありませんでした。
灰原哀が宮野志保の幼児化した姿であり、子どもの姿で生き延びていたのではないか?という真相に近づいたのはこのシステムがあったからこそです。
しかし、ベルモットとボスはシステムを破壊する方針に舵をきり、ベルモットは宮野志保に似た人物に変装し各地に設置された防犯カメラに映り込む工作まで行ったのです。
どうしてそのような工作をする必要があったのか?を考えると答えが出てくるのではないでしょうか。
烏丸蓮耶にとって、老若認証システムは有益なシステムである以上に不都合な存在であったのだと。
烏丸蓮耶はどんな状態?
メールなどで指示を出すことはできるが、姿を現すことはできない。
老若認証システムが烏丸蓮耶にとって不都合な存在であることを踏まえると、烏丸蓮耶は現在『幼児化している』若しくは『死亡している』可能性が高いです。
もしくは『烏丸蓮耶が世襲制』であり、個人を特定されることがデメリットであるなどの予想もできます。
半世紀前に99歳であったことを考えると、現在であれば140歳以上の老人であることが予想できますが、ラムは「最近姿を見せていないあの方」と発言しています。
最近の定義は発言者や文の構成などによって異なりますが、ラムやジンなどにボスを探そうという動きがないことから、10年など長い期間姿を見せていないわけではないようです。
公式から提示されるお馴染みの3択では、『黒塗りの赤ん坊』・『呼吸器を着けた老人』・『鷹を肩に乗せた老人』が候補として上がっていますが、過去の描写を元に考えると『黒塗りの赤ん坊』説が一番高いのでは?と考えられます。
黒塗りの赤ん坊
ひとりでの行動が難しいかつ発声が難しく電話の対応ができないこと。過去の描写にベルモットが『猫の鳴き声が入り慌てて電話を切った』など、赤ん坊であれば不自然でない情報がいくつか存在します。
過去に宮野志保がAPTX4869とは別に開発していた薬が『老け薬』である可能性などがコナンファンの間では囁かれています。
呼吸器を着けた老人
100歳を超えている老人であれば、呼吸器を着けていても不自然ではありません。
電話をできない理由にもなります。「所詮、警察なんぞ…愚鈍な輩が群れてるだけよ…」というセリフは意味深です。
鷹を乗せた老人
鷹はカラスの天敵であり、カラスがタカを恐れるという自然界の捕食関係にあります。
都市部などでのカラス被害対策として、あえて鷹を放す「鷹匠」による追い払いが実施されることもあり恒例の3択候補として登場していますが、烏丸蓮耶である可能性は低そうです。
幼児化/若返った状態で潜伏している可能性
やりとりがメールでの連絡のみであること
肉声でやりとりをすることが難しい・会話をすることが難しい状態の可能性がある。
公式によると、年齢は100歳を超えていると判明しているため純粋に加齢により対話が難しくなっている可能性もありますが……。
最近姿を見せていないことが黒鉄の魚影で判明したこともあり、何らかの理由があると考えられます。
ベルモットがAPTX4869の幼児化効果を組織に隠そうとしていること
APTX4869の副作用によって幼児化することを組織サイドで知っているのは宮野志保とベルモットのみ。
ラムも何かに気がついたような描写があるものの、劇場版に登場した『アイリッシュ』と『キュラソー』のように確信を得てはいません。
老若認証システムを破壊する必要があったことはこの部分に関わりがあると考えられます。
106巻に登場する老婆に連れられた『顔が黒塗り』の赤ん坊
意味深に登場した顔が黒塗りの赤ん坊。過去に登場した板倉卓というシステムエンジニアの日記にはある電話の際に「猫の鳴き声が大きくなり、女は少々焦って電話を切った」との記述があります。
猫が鳴く声と赤ん坊の泣き声はそっくりであり、女の特徴が高飛車な女王のようなしゃべり方をする女性=ベルモットではないか?と推測され、現在ボスは赤ん坊なのではないか?との考察されています。
メアリー・世良
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メアリー世良はベルモットによりAPTX4869を飲まされ、身体が中学生ほどまで縮んでしまっている。
幼児化効果の影響を受けている人間の数が限られているものの、成人女性が中学生ほどの姿になることを考えると、100歳を超えている人間への幼児化作用は少し若返ったぐらいで止まる可能性も考えられる。
死亡している可能性
やりとりがメールでの連絡のみであること
肉声でやりとりをすることが難しい・会話をすることが難しい状態の可能性があります。
公式によると、年齢は100歳を超えていると判明しているため純粋に加齢により対話が難しくなっている可能性もあるが……。
最近姿を見せていないことが黒鉄の魚影で判明したこともあり、何らかの理由があると考えられます。死亡しているのであれば、影武者や別の誰かが烏丸蓮耶になりすましメールを送っている可能性もあります。
板倉卓にベルモットが言い放ったセリフ
「”我々は神であり悪魔でもある。なぜなら時の流れに逆らって死者を蘇らそうとしているのだから”」という言葉の真意についてです。
死者であるのであれば、「時の流れに逆らい死者を蘇らせようとしている」の言葉に辻褄が合う。
側近であるラムにすら会わないこと
出典: www.ytv.co.jp
ラムの持っているフォトグラフィックメモリーは厄介なもので一度見たものは忘れないという能力がありました。
影武者などがボスを演じるにしても、細かな仕草などに違いがあれば偽物であるとバレる可能性があります。
老若認証システムを破壊する必要があったこと
死亡している人間が老若認証システムに映るのは不都合である。
烏丸蓮耶とは?
プロフィール
名前 |
烏丸 蓮耶(からすま れんや) |
---|---|
生没年 |
半世紀前に99歳で謎の死を遂げたとされている。 年齢は40年前の時点で100歳を超えていた。 |
職業/地位 |
日本史上屈指の大富豪 |
初出(名前のみ) |
原作30巻-File4「糾合」
第30巻-File5「惨劇(トラジディ)」 |
正体判明 |
原作95〜96巻「ホットなピンクの謎〜濡れ衣の犯人」 |
特徴 |
生前は「長生きしすぎた老人」と呼ばれるほどの高齢で死亡したと伝えられる。 莫大な資産を築いたことで知られ、烏丸家は日本有数の名家。 「黄昏の館」の元所有者。 |
メールアドレス |
♯969♯6261(七つの子のメロディになる) |
烏丸蓮耶(黒幕)ではないと否定された登場人物 |
など |
黒ずくめの組織のボスであり、あの方と呼ばれる存在
半世紀前に99歳で謎の死を遂げた大富豪。
実際の年齢は40年前の時点で100歳を超えていたとされる。
黒ずくめの組織のボスで、組織員からは『あの方(あのかた)』と呼ばれています。
40年前では100歳を超えていたとのことですが、現在であれば140歳以上の老人であることが予想できます。
67年前の誕生パーティーでは、アメリカの資産家のアマンダ・ヒューズなどの表世界の上客たちを招いており、それ以前から日本の政官財と裏社会や世界各国の政財界に強い影響力をもっていました。
47年前には国際経済フォーラムで烏丸グループの会長として出席するつもりだったはずが体調不良で欠席し、代理として側近のラムを登壇させています。
出典: www.ytv.co.jp
『漆黒の追跡者』、『純黒の悪夢』、『黒鉄の魚影』では、黒ずくめの組織の構成員たちが攻撃ヘリコプターのAH-64 アパッチやオスプレイ、潜水艦など多数の兵器を用いる姿が描かれており、公衆の面前で施設ごとターゲットを抹殺しようとする大胆な手段に出ているのも、財力やコネが日本や世界に及んでいるからとも考えられますね。
劇場版第26作『黒鉄の魚影』によれば現在は姿をくらましているようで、側近のラムですら消息を掴めていないといいます。
『黄昏の館』| 集められた名探偵! 工藤新一vs.怪盗キッド
コナンが最初に烏丸蓮耶の存在を知ったのは、烏丸が所持していた別荘『黄昏の館』で発生した事件でのことでした。
『黄昏の館』の犯人千間降代の告白によると、
40年前。100歳を超える大富豪烏丸蓮耶が昔、母親から受け継いだ館に財宝が隠されている手がかりを見つけた。
自分の命が尽きる前にその宝を一目見たいと烏丸は黄昏の館に多くの学者を招集し、宝の隠し場所を示した暗号を解読するよう依頼したというのです。
割りのいい仕事であり、毎日父の手紙と一緒に大金が送られてきたものの半年が過ぎる頃には手紙もお金も途絶え、父は行方不明に。
『死期が迫り、業を煮やした烏丸が、見せしめのために学者たちを一人ずつ館内で殺し始めた』『たとえ宝を見つけたとしても自分は殺される』。
考古学者であった千間の父から定期的に届いた手紙に恐ろしい惨劇の告発が刻まれていたと気がついたのは、20年もたった後のこと。
烏丸蓮耶は死に烏丸家は衰退、館も人の手に渡っていたという。
● FILE
第30巻-File4「糾合」
第30巻-File5「惨劇(トラジディ)」
第30巻-File6「密殺」
第30巻-File7「誑欺(スティング)」
出典: websunday.net
『神が見捨てし仔の幻影』。小五郎が受け取った招待状の差出人欄にはそう書かれていた。
黄昏の館に到着すると、小五郎達の他にも五人の名探偵が集められていた。案内役はメイド1人とスピーカー付きのマネキン。
マネキンが話し始めた途端に車とつり橋が爆破され、外との連絡が絶たれる。
だが、小五郎以外の探偵達は慌てない。差出人名から、このイベントが怪盗キッドによるものだと知っていたからだ。
キッドは人を殺さないはずだが、食事中に大上祝善が死亡。
これを機に、かつて館で起きた惨劇を繰り返すかのように無情なゲームが開始された。
出典: websunday.net
95巻 FILE 5 ホラ♡
コナンが烏丸蓮耶が黒ずくめの組織のボスであると知ったのは、95巻-File5「ホラ♡」で優作から羽田浩司が殺害された現場に残されていた暗号について赤井と話し合った後のこと。
「ASACA」と「RUM」のふたつの単語に分けるのではなく、あの8文字である1つの名称だろうという結論に達したと。
「CARASUMA」
烏丸蓮耶。かつて黄昏の館で聞いた名。世間的には既にこの世に存在しないはずの大富豪の名前であった。
● FILE
第95巻-File5「ホラ♡」
登場話
烏丸蓮耶(名前のみ)初出 |
単行本30巻 File.3-5(CASE.299-301) 週刊少年サンデー掲載:1999年 |
219話「集められた名探偵!工藤新一vs.怪盗キッド」(2時間スペシャル) |
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正体の判明 |
単行本95巻 File.10(CASE.1008) 〜96巻 File.2(CASE.1011) 週刊少年サンデー掲載:2017年 |
941話「マリアちゃんをさがせ!」(2019年) |
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