本記事ではシャンクスの五老星との謁見や暗躍、伏線について解説し、双子説や正体などを考察していきます。
また1121話〝時代のうねり〟にて登場したシルエットの人物についても言及しています。
本記事にはジャンプ最新話のネタバレが含まれています。
目次
ひとつなぎの大秘宝に向けて、遂に動き出したシャンクス
なァ ベック
そろそろ奪りに行こうか
“ひとつなぎの大秘宝”
-シャンクス- 104巻 1054話
天竜人へ宣戦布告する「革命軍」
新たな勢力「CROSS GUILD」
事態収束に向けて奮闘する「海軍」
水面下で糸を引く「五老星」
数々の思惑が交差する中、遂に息を潜めていたシャンクスが動き出しました。
シャンクスの考察する上では以下の3つを主に焦点を当てていきます。
- 出自
- 目的
- 正体
これら3つを解説しながら、ネットで話題になった双子説、シャンクスの正体について考察していきます。
圧倒的な戦闘能力
出典: one piece.com
出典: one piece.com
能力
相変わらず・・・スゲェ”覇気”だ
45巻434話
- 真の強者しか扱えぬ中でも、さらに頭一つ抜けた覇黄色の覇気
- 元海軍大将赤犬の一撃を受け止める武装色の覇気
- ワノ国近海から本土にいるアラマキを察知し、未来視を可能とする見聞色の覇気
- 四皇ビックマムすら打ち取ったキッドを一撃で倒す、海賊王から継承した剣技 神避
特に覇王色の覇気は作中でも最強クラスと名高く、これら能力や技を駆使して直接的な戦闘無しで相手を撤退に追い込みました。
海軍大将すら圧倒する
シャンクスと戦闘した海軍大将は赤犬・黄猿・緑牛 |
||
---|---|---|
出典: one piece.com |
出典: one piece.com |
出典: one piece.com |
- 白ひげと衝突した際に天を割く(434話)
- 黄猿の技 八尺瓊勾玉を吹き飛ばし、光速移動で体制を立て直す黄猿にすぐさま追いつき喉元に剣を突き付ける(FILM RED)
- 世界最強の剣豪ミホークと互角の剣技
- カイドウより、「ロジャー」・「ロックス」・「おでん」・「白ひげ」の名高い海賊たちと同等と称される
悪魔の実の能力者が幅を利かせる新世界でも、圧倒的な戦闘力を見せました。
最強の海賊四皇の中でも、明らかに頭一つ抜けた実力を持っています。
出自
天竜人「フィガーランド家」で確定
出典: x.com
あの娘がフィガーランド家の血筋でもか?
-五老星- FILM RED
『FILM RED』にて、ウタのミスリードにより、五老星はウタをシャンクスの実の娘と勘違いしました。
ウタは義理の娘だったので、フィガーランド家の人間ではありませんでしたが、このミスリードにより、シャンクスがフィガーランド家の人間と判明しました。
シャンクス天竜人説は、『FILM RED』上映前より噂されており、決定的だったのが907話での五老星との謁見です。
世界政府最高権力である五老星を一般人、ましてや海賊が謁見するなど特別な権限を持った人間でないとまず不可能です。
これら2つの理由から、シャンクスが天竜人「フィガーランド家」の人間であることは確定しました。
フィガーランド家は天竜人の中でも特別な天竜人
神の騎士団
聖地マリージョアを警備する治安部隊「神の騎士団」は、天竜人のみで構成されており、五老星とはまた違った特別な天竜人たちです。
中でもゴッドバレー事件で活躍していた「フィガーランド・ガーリング聖」は、
- 『先住民一掃大会』というイベントで開始前に国王を殺害し、「それくらいのハンデがあったほうがいい」と自信を表す
- 20~30代(推定)と若いながらも「神の騎士団」の指揮を執る
- ロックス海賊団・ロジャー海賊団・ガープ率いる海軍にも引けを取らない戦闘力
など、特に異彩を放っています。
後に「フィガーランド・ガーリング聖」は『先住民一掃大会』の”王者”として、神の騎士団の最高司令官であることが判明しました。
また、1083話のドラゴンが神の騎士団について語っていた際に、明らかにシャンクスと思われるシルエットが描写されていました。
天竜人を裁く天竜人
天竜人は自らの立場をいいことに非道の限りを尽くしていますが、当の天竜人は一般人を人としてすら認識していないので罪の意識はなく、一定の仲間意識もあるので権力をほしいままにしています。
そんな中で、1086話にて、「フィガーランド・ガーリング聖」は汚職を働いたミョスガルド聖を処断しました。
強力な戦闘力だけでなく、特別な権限を有していることが伺えます。
双子説にまつわる伏線
双子説にまつわる伏線は4つ考えられます。
- 顔の傷
- フィガーランド・ガーリング聖の台詞
- 瞬間移動
- 号泣した理由
- 1121話のシルエット
それぞれ解説していきます。
①顔の傷
シャンクスの顔の傷は、434話にて、黒ひげによって付けられたものだと判明しました。
五老星と謁見していた時に描かれたシャンクスの横顔には、顔の傷がありません。
この謎について、実はシャンクスは2人居て、顔の傷がある方が海賊として活躍し、もう片方は天竜人として活動するという双子説が考察されました。
この反論として、YouTuber「フィッシャーズ」と尾田栄一郎氏の質問動画が挙げられます。
動画内で尾田氏は、「僕がよくやるのは、傷の書き忘れはよくやります」と発言しました。
シャンクスの顔の傷は双子を示唆するものではなく、単なる書き忘れの可能性が浮上したことで、双子説の根拠は不十分とされました。
②フィガーランド・ガーリング聖の台詞
見ていろ 子供達・・・
-フィガーランド・ガーリング聖-108巻 1097話
前述の通り、シャンクスはフィガーランド家の人間であることは確定しており、年齢(推定)からして「フィガーランド・ガーリング聖」はシャンクスの父親の可能性が非常に高いです。
上記の「フィガーランド・ガーリング聖」の台詞は目線からして、背後の安全地帯にいたシャンクス(当時1歳)に向けて喋りかけているように見えます。
決定的だったのが、ゴッドバレー事件後にどさくさ紛れて金品をかっさらったロジャー海賊団により、宝箱の中からシャンクスが発見されたこと。
もう1つ、「フィガーランド・ガーリング聖」は子供“達”と言っていることから、最低2人の子供に向けて言っているのが分かります。
つまり、シャンクス以外にも子供が居る。
他の子共はどこに行ったのでしょうか?
③瞬間移動
出典: one piece.com
マリンフォード頂上戦争開戦に合わせて、多くの海賊たちが動き出しました。
その筆頭が四皇カイドウ率いる百獣海賊団。
ですが、百獣海賊団は赤髪海賊団に阻まれ、戦争には間に合いませんでした。
ところが、赤髪海賊団は土壇場に駆け付けることができました。
赤髪海賊団の登場に驚いた海軍の台詞からして、物理的に不可能な距離を瞬時に移動したことが見て取れます。
この謎に対して、
・トキトキの実の能力者説
・双子説
が挙げられました。
「マリンフォードに現れた赤髪海賊団は幹部が全員集結していた。シャンクス一人で百獣海賊団を止めるのは流石に不可能では?」
海軍は、百獣海賊団と赤髪海賊団の戦闘を「小競り合い」と称していました。
少なくとも四皇や幹部同士が戦闘するようなことはない前哨部隊同士での様子見が続いてた可能性が高いです。
例え幹部の姿が見えなくても、すぐ近くでシャンクスが睨みを利かせていたら不用意な進軍はできません。
よって、シャンクス1人でも十分対応できたということになります。
④号泣した理由
『ラフテルから帰ったロジャーに赤太郎(シャンクス)は、何やら質問して─その後泣いていた─』
96巻 968話
その後、余命1年を迎える前にロジャー海賊団は解散し、出頭しています。
処刑を見届けたバギーとシャンクスの間で一悶着起こりました。
お前言ったろシャンクス!!
「ラフテル」へはいつか自分の船で行くって!!
-バギー- 107巻 1087話
ああ
気が変わった・・・
今のところ目指す気はねェかな・・・
でも海賊は続ける
-シャンクス- 107巻 1087話
なぜ急に気が変わったのか?
処刑までの1年にも満たない時間に起きたことは、シャンクスがロジャーに質問して、号泣したことだけ。
シャンクスが行動を変えたきっかけとして描写されたのは後にも先にも、処刑前に号泣した出来事のみ。
シャンクスが質問した内容とロジャーの答えが、シャンクスの大きなターニングポイントだったことが分かります。
⑤1121話のシルエット
1121話最後に、挿し込まれたメンバーの中で、唯一シルエットで登場した者がいました。
その他のメンバーをまとめると以下のようになります。
海賊 |
|
|||||
---|---|---|---|---|---|---|
世界政府 |
|
|||||
革命軍 |
|
|||||
所属不明 |
|
いずれもトップクラスのネームバリュー持つメンバーです。
ひとつなぎの大秘宝を!!!手に入れた者に!!!
-ベガパンク- 1121話
上記の台詞とメンバー一覧を照合すると、ひとつなぎの大秘宝に近付いているであろう者達を指していることが分かります。
シルエットの人物の正体
1121話〝時代のうねり〟と1083話〝あの日の真実〟にて登場したシルエットの人物の正体を、特徴と描写の一致という2つの観点から考察していきます。
1121話〝時代のうねり〟にて、シルエットのみ登場した人物の特徴は2つ。
- 武器がサーベル
- 左利き
1083話〝あの日の真実〟にて、ドラゴンが神の騎士団について話していた際にシルエットのみ登場した人物の特徴は2つ。
- 武器がサーベル
- シャンクスの容姿と酷似
1083話では利き手までは読み取れないものの、武器がサーベルと一致していることから、2人は同一人物であると推測できます。
そして1121話では、シャンクスのカットも挿し込まれており、シャンクスは左腕を失っています。
また①~③までシャンクスには容姿の酷使した兄弟がいることを匂わせています。
まとめると、以下のようになります。
①顔の傷 = 傷のない別人がいる
②フィガーランド・ガーリング聖の台詞 = シャンクスに兄弟がいる可能性あり
③瞬間移動 = シャンクスが別の場所に同時に存在していた
④1121話のシルエット = 1083話のシルエット
⑤シルエット ≠ シャンクス
よって、シルエットの正体は、神の騎士団に所属しているシャンクスの兄弟であると考察できます。
暗躍の数々
出典: one piece.com
シャンクスのこれまでの行動理由が明確になっていないのは3つあります。
- ゴムゴムの実奪取
- 密告
- ひとつなぎの大秘宝に向けて着々と準備を始める
それぞれ解説していきます。
1.ゴムゴムの実奪取
おれ達から”ゴムゴムの実”を奪った赤髪のシャンクスだがな!!
-フーズ・フー- 101巻1018話
1054話のシャンクスの回想で、ゴムゴムの実を奪ったのは、CP9が護送している船からだったことが判明しました。
ゴムゴムの実は、世界政府が最も危険視している悪魔の実なので、手中に収めておきたい筈です。
シャンクスは世界政府に対して明らかに不利になる行動を取ったにも関わらず、五老星のシャンクスに対する口ぶりからするに、シャンクスがゴムゴムの実を奪ったことを知らないようです。
2.密告
出典: one piece.com
五老星との謁見時、シャンクスは「ある海賊について話が・・・」と語って話が終わりました。
当時幅を効かせていた主な海賊は、以下の2名です。
出典: one piece.com |
出典: one piece.com |
907話以降の五老星が、ニカについて言及することが増えたので、ルフィについて密告した疑いが強まりました。
3.ひとつなぎの大秘宝に向けて着々と準備を始める
ワンピースを目指すと宣言してから、シャンクスの動きは明らかに活発になりました。
具体的には、
・歴史の本文を奪うためにキッドと戦闘。キッド海賊団を壊滅させる
・ドリー・バギー2人の巨人族に協力を要請する
たったの2点ですが、今までのシャンクスは事態の悪化を防ぐために駆け付けたり、未然に防ぐために動くなど、今まで主体性があまり感じられない行動がほとんどでした。
本気でワンピースに向けて動き出したのが伺えます。
シャンクスの正体
それでは、ネットで騒がれていた、
- 双子説
- 正体
- 目的
以上の3点についてそれぞれ解説・考察していきます。
1.双子説
単なる書き忘れについては、考察の伸ばしようがないので今回は無視します。
まず強力な根拠が、マリンフォード頂上戦争に間に合ったことです。
トキトキの実の能力者もしくはシャンクスが同時に2人存在した以外考えられません。
「シャンクスが2人居るなら、本物のシャンクスは真っ先に排除しようとするのでは?」
ではもし、2人のシャンクスが繋がっていたのだとしたらどうでしょうか。
それを裏付けるのが、正体についての考察です。
2.正体
便宜上、四皇の海賊として活動する傷のある方を傷シャンクス。
神の騎士団として活動している方を神シャンクスとします。
五老星に密告していたシャンクスは、傷がないので神シャンクスです。
五老星は神シャンクスに対して「君だから時間を取った」、「立場上政治に関わるべきではないぞ」と言っていました。
「君だから時間を取った」、というのは、神の騎士団は特別な天竜人なので、五老星も特別視するのは想像に難くありません。
「政治に関わるべきではない」の発言の意味は、五老星の存在意義についても関わる話です。
五老星が五人の集団で構成されているのは、たった一人による統治がわだかまりを起こす要因を危惧してのこと。
神の騎士団として武力を有し、政治への干渉まで許してしまっては、かなり優遇された地位になってしまいます。
なので、神の騎士団には政治に干渉しないという条件があったのではないでしょうか。
ローブを被って正体を隠していたのは、世界会議に訪れていた天竜人以外の人間から隠れるためです。
四皇であるシャンクスが五老星の居る間に入るのを、もし誰かに見られでもすれば、大スキャンダルです。
革命軍として繋がりのある根拠は、ドラゴンが神シャンクスの存在を知っていた点が挙げられます。
神シャンクスは、傷シャンクスと同一人物と見られるので、下界に興味を示さない天竜人以外の人物に姿を見せる訳にはいかない。
けれど、ドラゴンは神シャンクスの存在を知っていた。
また革命軍は世界会議中に天竜人に対して、
・シンボルを破壊して宣戦布告
・奴隷を解放する
・兵糧攻めを行う
など大規模な攻撃を仕掛けました。
これだけの規模の攻撃に関わらず、治安維持部隊である神の騎士団は全く姿を現しませんでした。
革命軍にとって、あまりにも都合が良い展開です。
ドラゴンと神シャンクスが繋がっていると考えるのが自然です。
3.目的
最終目的は本人も語っていた通り、ひとつなぎの大秘宝で間違いないでしょう。
最初に考察したいのが、シャンクスが号泣した理由である質問とロジャーの回答です。
恐らくあの時の2人の会話の内容は、
シャンクス「どうだった?」
ロジャー「涙が出る程笑っちまったよ。あそこには、世界の全てがあったんだ。・・・お前の出自の事も」
シャンクス「俺の出自?」
ロジャー「お前には、生き別れの双子が居たんだ」
シャンクス「!!!」
この質問ならば、シャンクスはあくまでロジャーの感想を聞いているだけなので、自分の船で行くという発言と矛盾しません。
ロジャーも、ワンピースの正体についてはぼかしているので、シャンクスの意思も尊重しています。
ゴッドバレー事件で発見されたのは傷シャンクスだけでした。
傷シャンクスが号泣した理由は、片割れを見殺しにしてしまった自責の念によるもの。
同時にロジャーは、片割れである神シャンクスが生き残っている可能性があることも教えたのではないでしょうか?
そうすれば、全ての辻褄が合います。
まとめ
これまでのシャンクスの暗躍をまとめます。
- シャンクスは1人でワンピースを手に入れるのではなく、自分だけが助かった罪滅ぼしや双子の絆を重んじり、2人でラフテルに辿り着くことを決意した
- バギーに気が変わったと語ったのは、先に神シャンクスを見つけることを優先したから
そして、お互いが四皇・神の騎士団として上り詰め、革命軍とも繋がりを持ち、ルフィすらも手駒として利用し、仕込みを行った情勢が一番不安定なこの瞬間・・・
なァ ベック
そろそろ奪りに行こうか
“ひとつなぎの大秘宝”
-シャンクス- 104巻 1054話
ワンピース最新話では、遂に五老星がベールを脱ぎ、真の姿を現しました。
果たして、これもシャンクスの思惑の内なのか。
ワンピース最終盤、これからのシャンクスの活躍に目が離せません。
真相が明らかになるその時まで、楽しみに待ちましょう。
記事の間違いやご意見・ご要望はこちらへお願いします。