本記事では、チェンソーマン第一部に登場した「闇の悪魔」の正体、能力、作中での活躍、そして関連するさまざまな考察を深掘りして解説します。
この記事はチェンソーマン第1部から第2部最新話までのネタバレを含みます。
目次
銃の悪魔とは

「銃の悪魔」は、「チェンソーマン」第1部開始の13年前、突如として世界に出現した強大な悪魔です。
銃の悪魔の見た目はいまだ不完全体の状態でしか登場していませんが、頭がハンドガンのような銃でできていて、両腕が大量のアサルトライフル、下半身が弾でできています。
さらに銃の悪魔は山よりも大きいので数100メートルをゆうに超えるサイズです。
胸部にはおぞましいほど大量の人間の苦しんでいる顔があります。これはこれまで殺してきた人間たちの顔が存在しているのではないかと考えます。
銃の悪魔の登場と虐殺
その銃の悪魔の上陸は、わずか5分間で全世界で約120万人の命を奪うというとてつもない被害をもたらしました。
国 |
上陸時間 |
被害者数 |
|---|---|---|
日本 |
26秒 |
5万7912人 |
アメリカ |
124秒 |
54万8012人 |
中国 |
37秒 |
31万6932人 |
カナダ |
7秒 |
8481人 |
ソ連 |
210秒 |
15万5302人 |
ハワイ |
0.4秒 |
780人 |
メキシコ |
2秒 |
6088人 |
インド |
15秒 |
2万9950人 |
以上もの死者が出ており、その規模は国家の存立を揺るがすほどでした。
世界中でそれぞれ十数秒上陸しただけで、この数の人間を殺すほどの力を持っており、今作に登場する数多くの悪魔の中でもトップクラスの破壊力を持っています。
銃の悪魔の出現により、国際法では銃の製造や所持が厳しく規制され、銃による凶悪事件の報道も抑制されるなど、人々の生活や社会システムに大きな影響を与えました。
しかし、事件から13年経ってもその後の行方は分かっておらず、アキなどの「銃の悪魔」によって家族を殺された多くのデビルハンターがその討伐を目標としていました。
銃の悪魔の現在
第1部でラスボスのように思われていた「銃の悪魔」の現在の状況は大きな衝撃を与えました。
第9巻の73話でマキマがアキたちに「銃の悪魔」はすでに倒されていて、拘束されていることを明かしました。このことは「銃の悪魔」が人間の倒されるべき敵としてではなく、「核兵器」のような抑止力として使用されていることを示しています。
銃の悪魔の肉片を世界中の国がそれぞれ所有していて、アメリカが20%、ソ連が28%、中国が18%、その他の国が4%、それ以外の37%は世界中のあちこちの悪魔が所有しています。
国際法では銃の製造は禁止されていて、世界にある銃は「銃の悪魔」との契約によって手に入れたものだと考えられていましたが、実は世界中で銃の製造が秘密裏に行われていました。
そして銃に対する恐怖が強まるほどに、「銃の悪魔」の肉片を多く持つ国は他国に強く出れるようになります。なので「銃の悪魔」はこれから殺されることはなく、人間の外交手段と軍事力として生かされ続けることになります。
銃の悪魔の能力

射撃と移動
銃の悪魔の能力は世界中の国々を一瞬で行き来できるほどの超高速移動が可能であり、「銃の悪魔」は前述のとおり巨大なので移動するだけで広範囲の人間を吹き飛ばします。
そして銃の悪魔は自身の手であるアサルトライフルのような銃で大量に銃弾を発射します。その射程範囲は広大で、数10~数100キロ以上離れた人間の頭部や心臓に正確に命中させることができます。
さらにその射撃は無尽蔵であり、弾切れが起こるような描写はありませんでした。
銃の悪魔との契約
「銃の悪魔」はこれほど強力な悪魔であることから、その契約の代償もほかの悪魔とは桁違いなほどのものを必要とします。
「支配の悪魔」であるマキマを討伐するためにアメリカの大統領が、「銃の悪魔」をアメリカ国民全員の寿命1年分を代償に復活させて、マキマを殺そうとしました。
アメリカ国民が3億人ほどいると仮定すれば、その長さは3億年分となりアキが契約していた「呪いの悪魔」とは明らかに違う事が分かります。
銃の悪魔の肉片が持つ力
銃の悪魔の肉片は、食べた悪魔の力をより強力なものにする特別な性質を持ちます。第1部では銃の悪魔の肉片を食べることで強くなった悪魔が登場しました。
第1部の「永遠の悪魔」は銃の悪魔の肉片を取り込んで、アキたちを追い詰めましたが、第2部で再登場した時には第1部の時よりも明確に再生能力が弱体化していました。
なので世界中の悪魔たちは「銃の悪魔」の肉片を探し求めていたのです。
13年前に銃の悪魔を倒した存在
13年前に「銃の悪魔」が世界中の人間を虐殺した後、ソ連軍が初めて銃の悪魔を見つけた時には、既に何者かに倒され意識のない状態であったと「マキマ」は語っています。
作中最強クラスの悪魔を誰が倒したのかは作中で明言されていませんが、何人かその候補を考えることができます。
チェンソーマン(ポチタ)

アメリカの大統領が復活させた「銃の悪魔」はアメリカが持つ銃の悪魔の肉片20%から復活させたものであり、全盛期とは全く言えないほどでした。ですがその力は強大なものであり、マキマを攻撃し、何度か殺すことはできていました。しかし、ほぼ不死身であるマキマは何度も再生し、支配している天使の悪魔や蜘蛛の悪魔、未来の悪魔たちの能力を複数同時使用して「銃の悪魔」を一撃で瀕死にすることができました。
なので、マキマよりも圧倒的な強さを誇る全盛期の「チェンソーマン」であれば、全盛期の「銃の悪魔」であっても瀕死に追い込むことができるかもしれません。
マキマ(支配の悪魔)

もう1人の候補はマキマです。彼女は「支配の悪魔」として、作中最強クラスの攻撃力と、マキマへのダメージを日本国民に肩代わりさせる契約によって実質的な不死身の力を持っています。
「銃の悪魔」による攻撃でもマキマを殺しきることはできませんでした。さらにマキマが「銃の悪魔」がすでに瀕死で世界各国が肉片を保有しており、「銃の悪魔」を殺しきることはできないということを隠していました。それによってデンジたちを操ってきたことから、マキマが自身の計画に利用するために銃の悪魔を倒した、と考えることもできます。
チェンソーマンに食べられた悪魔は存在そのものが消滅することから、存在がいまだに残っている銃の悪魔を倒したのはポチタではないと考えられます。
これらの理由から、マキマが銃の悪魔を倒した可能性が高いと考えられます。
早川アキと「銃の悪魔」

早川アキは、13年前の銃の悪魔が日本に上陸したときに家族を殺されてしまい、銃の悪魔への復讐のためにデビルハンターとなりました。
しかし、復讐対象である銃の悪魔が、既に倒され国家間の抑止力として利用されていることを知り、その復讐が果たせないことを知ります。
その後、アキは自分の復讐よりも大事になったデンジとパワーを守るためにマキマにあるお願いをしました。
早川アキ『どんな悪魔と…どんな契約でもします…俺に…力を貸してください……』
出典: チェンソーマン 第9巻 74話
そして「支配の悪魔」であるマキマに支配されてしまい、復活した「銃の悪魔」をアキの体に移されてしまい、アキは「銃の魔人」になってしまいました。

「銃の魔人」になったアキはデンジを殺しに戦いに行かされてしまいます。そのままアキはデンジに殺されてしまい、マキマがポチタを自分のものにするという計画のための犠牲になりました。
銃の悪魔の強さ

「チェンソーマン」の世界では、悪魔の強さはどれだけ人がその概念に恐怖しているのか、ということに比例します。
「銃」は戦争やテロ、強盗など人を殺すための武器であり、人を怖がらせるためのものなので「銃の悪魔」はそれだけの強さを持っています。しかし、作中では単純な戦闘能力を有する悪魔ほど、予想外にあっさり倒されることがあります。銃の悪魔はマキマに瞬殺され、計画の一部として使用され、マキマの武器として支配されてしまいました。
「支配の悪魔」や「闇の悪魔」といった生物が根源的に恐怖する概念のほうが強大で、人間が作った武器や概念よりも強いのは納得できます。
第2部での再登場と戦争の悪魔

「チェンソーマン」第2部では、「戦争の悪魔」であるヨルが「銃の悪魔」を召喚して自身の右手に変えて、チェンソーマンとの戦いに使用しました。
このことから「銃の悪魔」など戦争に使用される武器たちは「戦争の悪魔」の眷属であることが分かります。
その後「銃の悪魔」としての登場はありませんが、今後「戦争の悪魔」にとって強力な武器の一つとして使われていくことは、第1部でラスボスのように描かれていた「銃の悪魔」にとって、皮肉めいたものを感じます。
まとめ
チェンソーマン第1部に登場した「銃の悪魔」はアキの家族を殺した最悪で最強の悪魔で、デンジやアキたちの最後の敵であり目標でありました。しかし、その正体は現代の核兵器のような抑止力としての存在にすぎず、マキマのような絶対的な強者には完敗してしまいました。
これは「銃」という人間が生み出したものよりも、「支配」という生物が生まれたときから持っている恐怖には決して勝つことはできないという、この世の道理を私たちに示しました。




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