この記事では、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の第7話で描かれた衝撃の展開、隠された伏線、そして今後の物語を大胆に考察します。物語の核心に迫る情報や、登場人物たちの複雑な心情などに興味がある方は、ぜひ最後までお読みください。
この記事には、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』第7話および既存ガンダム作品のネタバレが含まれます。
目次
第7話「マチュのリベリオン」あらすじ
マチュの計画
第7話は、異常な状況下でのクランバトルから幕を開けました。軍警に察知されたことを理由に急遽コロニー内部にスポーンが変更されるという異例の事態が発生。しかしこれは、キシリア暗殺のために、連邦のテロリストたちであるドゥーやゲーツの暗躍により、場所が変更となったようです。
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前回の6話でマチュがニャアンに頼んだ計画は、クランバトルに行くのはニャアン、マチュはアンキーの金庫から資金を奪い、グライダーで地球へ逃げるという計画でした。
さらにニャアンもまた密輸関係で指名手配されていて逃亡を余儀なくされており、二人はシュウジを助けつつ共にこの状況からの脱出を目指します。
ジークアクスにニャアンが乗っていることを知らないポメラニアンズが試合に集中している間にマチュがお金を盗もうとするものの、事前にシャリア・ブルからパイロットが二人いることを聞いていたアンキーに見つかってしまいます。
追い詰められたマチュは金庫にあった銃を発砲します。外したもののこの一発は、「もう後戻りはできない」という自らの覚悟を示すものであり、そのまま逃げ出したマチュは引き返せない場所にまで行ってしまったことになりました。
二度目のゼクノヴァ
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普通ではないクランバトルに気づいたニャアンは、サイコガンダムとクランバトルを止めようとする軍警に襲撃され、マチュとの合流地点に行けなくなってしまいます。ひとまず高架下に逃げ込んだニャアンとシュウジですが、こんな状況ではもうマチュとは合流できないと諦め、ジークアクスもマチュも捨てて二人で逃げようと言います。
しかし、突如赤いガンダムの目の前で「ゼクノヴァ」が発生。ソロモンでシャアが見たゼクノヴァより規模は小さいものの、赤いガンダムが起点となっているように見えます。ニャアンの思いとは反し、ゼクノヴァに飲まれ赤いガンダムごとシュウジは消失してしまいます。
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一方、強化人間であるドゥーはゼクノヴァに反応するように狂い始め、サイコガンダムは暴走を開始。軍警は撃墜され、ソドンも被弾してしまいます。
異常な状況なのはわかるものの、ニャアンたちと合流しようとしているマチュは、高架下で倒れているジークアクスを見つけますが、軍警に見つかり、そのままジークアクスで逃げ始めます。
シャリア・ブルの参戦
連邦のキシリア暗殺計画がサイコガンダムの暴走という形で露呈する中、暴走をしつつもキシリア暗殺計画を進行させていきます。
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しかし、これを阻止すべくジオン側からエグザベ少尉の駆るギャンと、シャリア・ブルのキケロガが登場。エグザべがキシリアを守り、キケロガは圧倒的な戦闘力でハンブラビとサイコガンダムを撃破します。
この活躍により、シャリア・ブルは暗殺関与の疑いを晴らし、エグザベはキシリアの信頼を得ることになります。
マチュたちの行方
事件が収束した後、ここまで一緒だったマチュ、ニャアン、シュウジの3人は完全にバラバラになってしまいます。
マチュはシャリア・ブルに捕まってソドンへ送られることが示唆され、指名手配犯として後戻りできない立場に。シュウジは赤いガンダムと共にゼクノヴァに飲み込まれ行方不明。そして、一人残されたニャアンは、エグザベ少尉にスカウトされ、ジオンのキシリア派閥へと組み込まれることになります。
最後にシャリア・ブルの真の計画であろう、ギレン・ザビとキシリア・ザビの2人を同時に排除することが判明して7話は終わります。
崩壊する3人の関係
マチュ、ニャアン、シュウジの3人の関係性は、7話で決定的に崩壊しました。
マチュ
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マチュは「皆で特別な世界へ行こう」と願っていましたが、結果は彼女の願いは叶わず、ニャアンとは離れ離れ、シュウジは赤いガンダムと共に消えてしまいます。
特にマチュの視点からは、赤いガンダムでニャアンがシュウジと一緒に自分を置いて逃げたように映った可能性があり、今後の確執の種となるかもしれません。
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マチュには7話でついにツケが回ってきたように思えます。かなり自分勝手に動いていた彼女は、言い方は悪いですが、ニャアンとシュウジを特別な世界に行くために利用した結果なのかもしれません。
ニャアンには謝罪もせず、シュウジへの執着はシュウジと一緒にいると「キラキラ」を味わえるから、と失礼な態度を取っているようにも見えますね。
ニャアン
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ニャアンは、3人で逃げること、そして平穏な暮らしを送ることを望んでいました。
難民である彼女はマチュがしていたような普通の生活を求めていて、マチュが見ていた「特別な世界」とは異なる方向を見ていました。
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ニャアンはマチュに怒鳴られ、せっかく作った餃子も食べてはくれなかった。でも「シュウジが危ないから手伝ってくれ」と頼まれたからこそ、マチュを捨てて2人で逃げる選択肢が入ってしまったのでしょう。
「シュウジが危ないから手伝ってくれ」と頼まれた時、「マチュってシュウちゃんのこと好きなの?」と聞き返します。その時、少し不機嫌そうだったのはニャアンにとって、マチュもシュウジも同じくらい想っているのに、マチュはシュウジしか見てないのがわかってしまったのもマチュを捨てようと思った一つの要因なのかもしれません。
シュウジ
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そして、最も異質なのはシュウジです。彼はマチュにもニャアンにも友情や恋愛感情、人間的な関心を示すことがほとんどなく、ひたすら「赤いガンダムの声」に従って行動しているように見えます。
ニャアンの一緒に逃げようという言葉にも無感情に映り、人間的なつながりを拒否しているかのようでした。彼にとって赤いガンダムに乗ることは、人間関係の中で自己を証明するのではなく、「機体」の声に従うことで自身の存在を実感する、狂気にも近い選択だったと言えます。
この3人の関係性の崩壊は、単なる感情的なすれ違いではなく、そもそも彼らが「違う世界を願っている」ことの露呈でした。マチュの「特別な世界」、ニャアンの「普通の生活」、シュウジは正直に本当何もわからないです。
シュウジは人間的な選択ではなく、「そうするように決められていた」かのように赤いガンダムに乗り込み消えました。これは彼が「ガンダムに選ばれた」のではなく、「選ばれるしかなかった」存在であったのかもしれません。
オープニングのあの歌詞
もしもあの改札の前で
オープニングの「Plazma」の歌詞の通りになってきています。
「”もしもあの改札の前で 立ち止まらず歩いていれば”」
「”君の顔も知らずのまま 幸せに生きていただろうか”」
出典: Plazma
マチュがクランバトルで戦わずとも、マチュがジークアクスを強奪していなくとも、マチュがニャアンを追いかけなくとも、おそらくこの事件は起きていたはずです。そして、エグザべとシャリア・ブルのおかげで、キシリア暗殺計画は失敗に終わっていると思われます。
キシリアもシャリア・ブルも、エグザべも、各々の計画は上手くいっているように見えます。もっと言うなら、ドゥーとゲーツもあと一歩でキシリア暗殺計画は成功していました。
しかし、何より上手くいっていないのは、このマチュとニャアンの2人だけなのです。
マチュとニャアンはこの事件で、大切なものをすべて失ったと言っても過言ではありません。故郷、財産、家族、社会的地位、ガンダム、友人、そして居場所まで、何もかもです。
あの改札の前で立ち止まったせいで、少しずつ少しずつ歯車が合わなくっているように思えました。
サイコガンダムとゼクノヴァについて
令和のサイコガンダム
第7話に登場したサイコガンダムは、正史の武装に加え、装甲をパージして敵にぶつけるという特異な能力を見せました。
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これは『∀ガンダム』に登場するターンXの攻撃に類似しており、ジークアクス世界のサイコミュ技術が既存のガンダム作品の技術を超えた「オーパーツ」レベルに達している可能性があります。
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また、装甲が外れたサイコガンダムの内部フレームは明らかに人間的ではない異形であり、ニュータイプ情報を素体に全く別の何かとして造られた存在にも見えます。これは「心を拡張することで生まれた兵器」としてのサイコガンダムが、技術の最も歪んだ末裔であることを強調しているように思えます。
ゼクノヴァの謎
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ゼクノヴァ発生も物語の重要な要素です。前回のソロモン基地での発生と同様、赤いガンダムが中心となっていました。
今回のゼクノヴァは、サイコガンダムや強化人間であるドゥーが「何かを感じ始めた」タイミングと同期しているように見えました。シュウジが反応していたことから、そのトリガーとして「シャロンの薔薇」が関連している可能性があります。
これ以上はゼクノヴァに関してはわからないことだらけなので、残りの5話で明かされることを願いましょう。
白いギャンとシャリア・ブルの逆襲
エグザべ専用ギャン(ハクジ装備)登場
エグザベのギャンとシャリア・ブルのキケロガの活躍は、ジオン軍内部の構図に変化をもたらしました。これまでの物語で散々な扱いを受けてきたエグザベが、ギャンというこちらも不憫な機体でキシリアを防衛するという、ある意味ピッタリな活躍となりました。
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「推進器も兼ねる大型複合兵器【ハクジ】備える」と言われています。「ハクジ」は「トミノメモ」に書かれていたギャンの没になった名称として知られています。
そして、「ハクジ」は「白磁」とも読め、ファーストガンダムでギャンに乗っていた「マ・クベ」が愛蔵している白磁器の壺が有名で、そちらも意識していると思われます。
幻の機体 キケロガ
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そして、シャリア・ブルはキケロガを駆り、キケロガ一機でオールレンジ攻撃ができることから、疑似MAV戦術でハンブラビとサイコガンダムを撃破。彼の参戦は、単なる戦闘力の誇示ではなく、キシリア派からの暗殺関与の疑いを晴らし、軍内でのヒエラルキーを再構築する意味合いがありました。
シャリア・ブル的には、MAVはシャア以外と組みたくないという思いから、キケロガに乗っているのかもしれません。
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キケロガが一年戦争末期にロールアウトした機体でありながら変形能力を持つ点については、メッサーラを開発し、同じジュピトリス号に乗っていたシロッコから変形MSのノウハウを学んだ可能性はありそうです。
まとめ
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マチュはソドンの独房、ニャアンはジオンへ、シュウジは行方不明と、主要な3人は完全にバラバラになり、物語は新たな章へと突入します。マチュが収容された独房が、ファーストガンダムの主人公である「アムロ」が入れられた部屋に似ているのは、何か意味がありそうです。また、マチュの母親が生存していたことは、彼女が日常へ帰還するための道標となる可能性はあります。
ドゥーやゲーツといった強化人間が戦死し、連邦の暗殺計画は失敗に終わりました。カネバンもおそらく雲隠れし、イズマ・コロニーでの騒動は一旦収束したかに見えますが、ゼクノヴァの謎や、シャロンの薔薇が地球に存在するという可能性が今後の伏線として残されています。そして、ニャアンがジオンのキシリア派に組み込まれたことで、マチュとの対立構造が生まれる可能性も高まりました。
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次話では、以前中断された映画のシャアのパートが描かれることが予告されています。映画では短いパートだったために、単に過去の出来事を描くだけでなく、今後の新展開に繋がる要素が含まれていることも予想されます。
バラバラになった3人の物語がどのように交錯し、ゼクノヴァやシャロンの薔薇の謎がどう解き明かされていくのか、期待が高まります。7話で「クランバトル」という作品が提示したルールが破壊され、視聴者の予想を超えた「未知の領域」に踏み込んだジークアクスは、これからさらに予測不能で衝撃的な展開を見せてくれるでしょう。
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