『ドラゴンクエスト4 導かれし者達』『ドラゴンクエスト5 天空の花嫁』『ドラゴンクエスト6 幻の大地』の天空シリーズの時系列、繋がりや天空の血とは何なのかについて解説しています。
目次
天空シリーズの繋がりと時系列
天空シリーズの時系列はDS版ドラクエ6 幻の大地にて名言されており、幻の大地(6)→導かれし者たち(4)→天空の花嫁(5)となっています。
クリア後に行けるデスコッドという村で行われる会話の選択肢で、村の状態を「近い未来」にするとドラクエ4の登場人物達が、「遠い未来」にするとドラクエ5の登場人物達が村の中に登場します。
これによって公式のゲーム内で天空シリーズの時系列が確定しました。
天空城とゼニス城
天空城の成り立ち
ドラクエ6は「現実世界」に加えて、「人々の夢を具現化させた夢の世界」の2つの世界が冒険の舞台です。
夢の世界から現実世界に行く際は地面に空いた大きな穴から落ちていくようにして移動している為、物理的に現実世界は下、夢の世界は上に位置している事が確認出来ます。
この夢の世界側には夢の世界を束ねる役割を持った「ゼニス城」という城が存在しており、部屋の作りや内装などが天空城とほとんど同じとなっています。
夢の世界は元々6のラスボスであるデスタムーアが実体化させた世界である為、デスタムーアを倒すと夢の世界の具現化も解除されてしまい現実世界からは干渉出来なくなるのですが、ゼニス城だけはその強大な力故か、厳密にはゼニス城は封じられていなかったからか、具現化の解除後も現実世界から視認や干渉が可能な存在として残ってしまいました。
前述したように夢の世界は現実世界の上にあったので、現実世界から見たゼニス城は天空に浮いているような形になり後のドラクエ4や5の時代では天空城と呼ばれる存在として残っていったと考えられます。
天空城とゼニス城は特定の装備を揃えなければ入れないという共通点も天空城=ゼニス城を強固にする要素のひとつです。
マスタードラゴンについて
ドラクエ4・5ではマスタードラゴンが天空城を治めていますが、ドラクエ6の時点ではゼニス王という人物がゼニス城を治めておりマスタードラゴンは存在していません。
ドラクエ6のエンディングにて、ゼニス城にあった「未来が入っている」とされるタマゴが孵化します。そこで何が生まれたのかは描かれていませんが、その後の時代である4・5ではそれまで存在しなかったマスタードラゴンがゼニス王に代わって天空城の玉座に君臨している事から、未来の天空城の主となるマスタードラゴンが生まれたのではと推察が可能です。
天空人の力
ドラクエ4や5では、天空人と人間の血の両方を継ぐもの者が魔王を討つ勇者として伝承され、ストーリーでも描かれています。
では天空人とは何かというと上で解説したように天空=6で言う夢の世界である為、夢の世界の住人達がそのまま天空人だと言って差し支えないという事になります。
なので天空人と人間両方の血を引く、というのは言ってしまえば夢の世界と現実の世界両方の人間であるというような意味合いです。
6では夢の世界というのは現実世界の人々の「こうなりたい、こうあったらいいな」という意識の集合体、言い換えれば人々の理想として描かれた為、勇者というのは人々の理想と現実の両方を兼ね備えている存在で、名実共に魔王を討つ希望そのものであると言えるでしょう。
6の主人公においても、ライフコッドの村の少年という夢の自分とレイドック王子である現実の自分がそれぞれ人格を持った後に融合した事で夢と現実のどちらでもある存在として魔王を討っている為、天空シリーズの勇者は全てこの理想と現実どちらの人間でもあるという条件を満たしていると言えます。
天空人と子孫
4・5の勇者は天空人と人間のどちらの血も継いでいたとされますが、ストーリー本編のみではどこから天空人の血を継いだのかがわかりづらくなっています。
作品中の情報から詳細がわかる、可能性が非常に高い血縁については後の項目でそれぞれ開設します。
また、全ての天空の勇者が遠い子孫や血縁者というわけではなく、それぞれが別々の所から天空の血を継いでいる可能性が高いです。
天空の勇者 |
人間の血/天空の血 |
---|---|
6の勇者 |
現実の自分自身 夢の世界の自分自身 |
4の勇者 |
木こり 天空人の女性 |
5の勇者 |
主人公 花嫁 (4の勇者の子孫)
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4の勇者の両親
父親について
完全な確定ではありませんが、作中の情報から判断すると可能性は非常に高いです。
ドラクエ4の「ブランカ」という町で聞ける話には「木こりと天女(天空人)の悲恋の話」があります。
昔々、北の山奥に天女が舞い降りたそうです。
そして木こりの若者と恋に落ち、2人の間にはかわいい赤ちゃんが生まれたとか。
その昔北の森の中に木こりの親子が住んでおった。
木こりの息子は森の中で美しい娘と出会って結婚までしたのじゃが……木こりの息子はある日雷に撃たれて死んでしまったのじゃ。
息子は死んだが、父親の方は今も一人で木こりをしているそうじゃ。
天女と結ばれた木こりは赤ちゃんを残して亡くなったが、父親の木こりは今も存命しているという話です。この赤ちゃんこそが天空人と人間両方の血を継いだ主人公の事でほぼ間違いないでしょう。この天女と木こりの話は他の場所でも聞ける為信憑性は非常に高いです。
更にこの「ブランカ」から北に行くと実際に木こりの家があり、家の裏ではお墓を確認する事が出来ます。
ここに住む木こりからは特に核心的な情報は聞けませんが、恐らくこのお墓が天女と結ばれた主人公の父親にあたる木こりのお墓であり家に居る木こりは言わば主人公の祖父にあたる人物であると言えます。
母親について
天空城では、とある女性から以下のような話が聞けます。
その昔、地上に落ちて木こりの若者と恋をした娘がおりました。
しかし天空人と人間は夫婦になれぬ定め。
木こりの若者は雷に撃たれ、娘は悲しみに打ちひしがれたまま連れ戻されたのでした。しかし娘はどんな時でも地上に残してきた子供の事を忘れた事はありません。
もし今の主人公名を見ればきっと涙に暮れる事でしょう。
うっ うっ……。
天空人であるとされている母親ですが、4の時点では天空人と人間が結ばれる事は禁忌であったようで赤ちゃんを産んだ後に天空城へと連れ戻されてしまいます(木こりに雷が落ちたのも禁忌から来る裁きとの記述が確認出来ます)。
この女性の語り口が主観的な感情を伴っている事や実際に涙に暮れている事、リメイク版ではこの女性との会話の後に仲間と会話すると「主人公と似ている女性だ」のような旨の話をする事から、この女性が主人公の母親である可能性が非常に高いです。
また、物語が進行するとこの女性の会話が変わり、以下のようなものになります。
主人公名や、あなたには父や母が居なくてもこんなに立派な友達が……。
みなさん、どうか主人公名といつまでも仲良くしてあげてください。
うっ うっ……。
他の人物とは比べ物にならないくらい親身になっている点も、この女性が「木こりと天女」の天女であり主人公の母親である可能性を高めています。
余談にはなりますが、ドラクエ6でのゼニス城時代の同じ部屋にいる女性からはこのような話が聞けます。
あら、あなたたちは下の世界の住人ね。
ねぇ……下の世界ってどんな所?
私も行ってみたいなあ。もしかしたら凄くかっこいい人が居たりしてね。
下の世界かあ……どんな所なのかしら?
あっ!何も言わないで!答えてくれなくていいの。
渡しいつかきっと下の世界を自分の目で確かめに行くわ。
天空城は未来のゼニス城である点や同じ部屋である点、6時代で下の世界に強い興味を示している事からこの女性が後の4で主人公の身を案じてくれている女性と同一人物である可能性は高いです。
6から4でどれくらいの時間が経っているのかは明確にはわかりませんが、天空人は人間よりも非常に寿命が長いと捉えられる描写がある為存命していてもおかしくありません。
フローラ・ビアンカ・デボラの両親
ビアンカの親であるダンカン夫妻、フローラとデボラの親であるルドマン夫妻、これらはどちらも育ての親であり産みの親ではありません。
その為これらの夫妻が天空人というわけではなく産みの両親のどちらかがそれぞれ天空人の血筋という事になります。それが具体的に誰だったのかという言及は作中で確認出来ない為わかりませんが、ドラクエ4のように天空人と人間が結ばれた話なども出てこず、4のエンディングで天空の血を引く主人公は地上に残った為その遠い子孫である可能性が最も高いです。
その他シリーズとの繋がりについて
その他のナンバリングとの繋がりは決定的と言えるものが無い為現状は繋がっているとは確信出来ない状態です。
他のシリーズも特定のナンバリング同士で関連があるものや時系列がハッキリしているものもあります。
▼ロトシリーズの時系列・繋がり解説
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