この記事では、『呪術廻戦』に登場する、天才弁護士であった「日車寛見」が呪術師として覚醒した背景から、彼の強力な術式やその圧倒的な強さ、そして宿儺との戦いにおける詳細な状況、その後の生死について深く掘り下げて解説します。
目次
術式について徹底解説
日車の術式は、彼が弁護士として生きてきた「裁判」がモチーフとなっており、領域展開がデフォルトで組み込まれているという稀有な特性を持ちます。
ガベルと処刑人の剣
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日車は術式に付随する形でいくつかの武器を使用します。
まず、「ガベル」という木槌。裁判官が持つ木槌を模した武器で、これ自体が術式の一種となっています。領域展開の発動・終了のトリガーにもなっているため、術式が使えない状況下だと「ガベル」自体も使えなくなります。基本的に武器として使い、長さや大きさを自由に変化させられます。
そして、ガベルは特定の条件を満たすと処刑人の剣に変化します。これは、領域展開を使用し、式神であるジャッジマンが死刑判決を下した際に日車に与えられる必殺の武器です。この剣で斬られた者は例外なく命を奪われるという効果を持ちます。
式神「ジャッジマン」
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「ジャッジマン」という名の式神も、術式に付随する形で存在します。
天秤そのものの姿をしており、この式神は日車にも相手にも味方はせず、完全に中立として「裁判官」、「法の女神」として存在しています。
領域展開「誅伏賜死」の仕組みと効果
日車の領域展開「誅伏賜死(ちゅうぶくしし)」は、刑事裁判を簡易的に再現し、その判決によって対象にペナルティを課すものです。秤の領域展開と同様、この領域には「必中」の効果はありますが、「必殺」の効果は含まれていません。
「誅伏賜死」の裁判手続き
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日車がガベルを打ち鳴らすことで「誅伏賜死」が発動すると、領域内にはギロチン台が立ち並ぶ法廷のような空間が出現します。この空間では暴力行為が一切禁止され、式神「ジャッジマン」が裁判官となって簡易的な刑事裁判が行われます。
裁判は以下の流れで進行します。
- ジャッジマンが領域内の対象者が過去に犯した罪状の一つを提示する(この罪状の証拠は日車が把握する)。
- 対象者はその罪状について「黙秘」「自白」「否認」のいずれかで陳述。自白した場合、日車の反論はスキップされる。
- 日車が提示された証拠に基づき反論を行う。
- ジャッジマンが両者の主張と六法(日本の法律)に基づいて判決を下す。「有罪」となった場合、罪状に応じたペナルティが課せられる。
- 対象者は罪を認めない限り、2回まで裁判のやり直しを請求できる。この請求は拒否できず、自動的に領域が再展開されますが、その際は全く別の罪状が裁かれる。日車(検察側)からも再審請求が可能で、勝訴側から行った場合は同じ罪状を指定してやり直すことができる。
判決によるペナルティ
ジャッジマンの判決には、主に以下の2種類のペナルティが判明しています。
没収(コンフィスケイション)
これは「一時的な術式の使用不可」の効果があります。
術式を持たない相手に対しては呪力そのものの制限となり、基礎的な呪力操作に支障をきたします。対象が呪具を携帯している場合は、呪具が優先して没収されます。術式と呪具を両方持つ場合も呪具が優先されます。
死刑(デス・ペナルティ)
日車の持つガベルが「処刑人の剣」に変化します。
「斬られた者は例外なく必ず死に至る」という絶大な効果を持ちます。受肉体の場合、死刑を宣告された個人の魂のみが死に至り、肉体に同居する他の魂は生き残るとされています。
「誅伏賜死」の弱点
「誅伏賜死」は非常に強力ですが、いくつかの弱点も存在します。
ジャッジマンが取り上げる罪状はランダムであり、殺人罪のような重い罪だけでなく、建造物侵入罪のような比較的軽い罪が問われる可能性もあります。
軽い罪では「没収」までしか適用されず、「死刑」は取れません。例えば、虎杖悠仁が裁かれた際には、渋谷での大量殺人ではなく、未成年でのパチンコ店への入場が罪状として取り上げられました。
ジャッジマンは日本の六法に基づいて判決を下すため、平安時代に生きた宿儺のようなイレギュラーな存在に対して、時効や受肉期間の扱いなど、法律で想定されていない状況への判断は日車自身にも予測できませんでした。
日車の術式は、弁護士がいない状態で進行し、百戦錬磨の法律家である日車が検察官のように反論するため、対戦相手が法律知識や弁論能力に長けていなければ、ほぼ有罪が確定すると考えられます。これは日本の刑事裁判における有罪率の高さのメタファーとも読み取れます。
死滅回游での活躍
虎杖悠仁との出会いと対話
出典: jujutsukaisen.jp
死滅回游において、日車は強力な術式と天才的な学習能力により100ポイント以上を稼ぐ「100点ホルダー」の一人となっていました。虎杖悠仁は、新ルールの追加のために日車からポイントを譲り受けようと接触し、戦闘になります。
虎杖は日車の領域展開「誅伏賜死」によって、宿儺に身体を奪われた際に犯した渋谷での大量殺人の罪を追及されます。しかし、虎杖は宿儺の存在を語れば無罪を勝ち取れるにもかかわらず、「自分の罪」と認め、死刑判決を受け入れます。
この虎杖の誠実な姿勢に日車は感化され、最終的にポイントの譲渡を承諾し、高専への協力を決意します。
日車『虎杖。自分の意志で人を殺めたことはあるか?』
虎杖『…あるよ。』
日車『……そうか。最悪の気分だったろう。』
出典: 呪術廻戦 19巻 第166話
人外魔境新宿決戦での活躍
日車は、五条悟と宿儺の戦いを見届けた後、「人外魔境新宿決戦」において虎杖ら高専サイドの呪術師たちと共に宿儺との決戦に臨みました。
参戦理由と宿儺攻略の作戦
出典: x.com
日車は、呪術師となった経緯で人を殺めたことに罪悪感を抱いており、そのため、新宿決戦への参加理由も
日車『俺は法を見限り、また見限られた人間だ。最後に自分を罰するのは自分でありたい。』
『君の言う通りだ。俺はここで役割を全うして死ぬべきだと思っている』
出典: 呪術廻戦 28巻 第246話
と語っており、自らの死に場所と役割を求めて宿儺との戦いに挑みました。
高専陣営は、日車の術式「誅伏賜死」を用いて宿儺の術式を「没収」するか、「死刑」判決を勝ち取って「処刑人の剣」で宿儺を倒すことを計画しました。特に「処刑人の剣」の効果は、伏黒恵に受肉した宿儺を斬った場合でも、伏黒の魂は無傷で取り戻せる可能性があると日車は見解を示していました。
さらに、虎杖が過去に渋谷の大量殺人で一度死刑判決を受けたことを利用し、三審制を適用して宿儺を共同被告人として裁き、「死刑」判決を確実に狙う戦略を立てました。
宿儺との激闘
決戦の冒頭、日車は再審請求を行い、宿儺を領域展開「誅伏賜死」に巻き込むことに成功します。宿儺の渋谷大量殺人の罪を追求し、死刑判決を勝ち取ると「処刑人の剣」を獲得しました。
しかし、ここで誤算が生じます。「没収」のペナルティが宿儺の術式ではなく、万が遺した呪具「神武解(かむとけ)」に適用されてしまったのです。日車は呪具が優先されるという術式の仕様を把握していませんでした。
その後、日車は虎杖や日下部篤也らと共に宿儺と激闘を繰り広げます。宿儺に分断され1人だけになってしまい、両腕を切断されるほどの致命傷を負いました。
日車『笑えるな。』
『どんなに心が凍てつこうが、どんなに覚悟を決めてこようが、痛いものは痛い。』
出典: 呪術廻戦 28巻 第247話
しかし、この極限状態の中、日車は宿儺の術式を中和する「領域展延」を自然と発動させ、さらに失った両腕を瞬時に再生させる「反転術式」をも習得します。その異常な才能は宿儺に「俺に近いレベルの術式運用」と言わしめるほどでした。
処刑人の剣の行方と日車の戦線離脱
出典: x.com
反転術式で右腕を再生させた日車は、処刑人の剣を宿儺の腕に突き刺すことに成功します。
しかし、宿儺は刺される寸前に自ら腕を切断したため、剣の効果は本体に届きませんでした。致命傷を負い倒れ込む日車は、自身の役割が「処刑人の剣を誰かに託すこと」だと悟り、死の淵で「処刑人の剣」が宿ったガベルのシンボルである十字の意匠を虎杖に投擲。意識を失って戦線離脱しました。
日車『それでいい……。』
出典: 呪術廻戦 28巻 第247話
この時、登場人物は日車が死亡したと考えました。憂憂が瞬間移動の術式で日車の遺体(または瀕死の身体)を戦場から回収したものの、処刑人の剣の十字の意匠は虎杖の掌で呪力を失い、消失してしまいました。これにより、処刑人の剣は呪具として成立しなかったと推測できます。
本編のエピローグ
宿儺との激戦を終え、その生死が案じられていた日車ですが、物語終盤の第269話にて生存が確認されました。彼は決戦後の反省会に出席し、虎杖たちと再会しています。
1級呪術師の日下部篤也は、術師になってわずか2ヶ月余りで宿儺戦を生き残った日車の才能を高く評価しました。しかし、日車自身は生き残ったことに不満を抱いており、「生き残ってしまったと言うべきだろうな」と重苦しい表情を見せています。
宿儺戦を生き延びた後、日車は術式で人を殺したことに関する裁判を受けましたが、呪術総監部の圧力により「不起訴」となりました。総監部付きの呪術師として活動することになりました。
日車『総監部からの圧力だろうな。どうやら俺を術師としてこき使いたいらしい。』
出典: 呪術廻戦 28巻 第247話
日車寛見とは?
出典: x.com
日車寛見は、物語の主要な戦いの舞台となる「死滅回游」のプレイヤーとして登場しました。
内容 |
|
|---|---|
年齢 |
36歳 |
等級 |
不明 |
職業 |
弁護士 |
術式 |
名称不明 (裁判) |
領域 |
誅伏賜死 (ちゅうぶくしし) |
反転術式 |
本編終了時、使用可能 |
声優 |
杉田智和 |
彼は羂索によって脳の構造を変えられたタイプの一人で、弁護士としては輝かしい経歴を持ち、天才的な頭脳と強い正義感を兼ね備えていました。
天才弁護士の絶望と呪術師への覚醒
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日車は自身の信念を貫く優秀な弁護士として、多くの難関試験を突破し、国選弁護人として社会的弱者のために尽力してきました。
日車『正義の女神は法の下の平等のために目を塞ぎ、人々は保身のためならあらゆることに目を瞑る。』
『そんな中、縋りついてきた手を振り払わない様に、私だけは目を開けていたい。』
出典: 呪術廻戦 18巻 第159話
しかし、とある強盗殺人事件の弁護を担当した際、世間や検察からの圧力により、一度は無罪を勝ち取ったにもかかわらず、再審で依頼人が無期懲役となってしまいます。
この理不尽な現実に直面し、人の弱さや悪意に絶望した日車の精神は限界に達しました。その瞬間、彼の術式が発現します。彼はこの術式を使い、関与した裁判官らを殺害した後、「死滅回游」に参加することになりました。
日車『全員戻れ。やり直しだ。』
出典: 呪術廻戦 18巻 第159話
短期間で開花した呪術師としての才能
呪術師として覚醒してわずか12日間で、日車は一級術師に匹敵するほどの力を身につけました。彼は独学で術式を解明し、呪力による身体強化や結界術、反転術式といった高等技術をも習得しています。
その異常なまでの成長速度は、作中最強クラスの術師である宿儺や羂索からも警戒されるほどです。宿儺は日車の術式運用について「俺に近いレベル」と評し、その才能を高く評価しました。
まとめ
日車寛見は、優秀な弁護士としての正義感と、呪術師として類稀なる才能を併せ持ったキャラクターです。絶望を経験し呪術師となった彼の物語は、「死滅回游」での虎杖との出会いを経て、「人外魔境新宿決戦」での宿儺との命を懸けた戦いへと続きました。短期間で領域展延や反転術式といった高等技術を習得し、宿儺をも驚愕させたその才能は、読者に大きな印象を残しました。
宿儺との激戦で一度は死亡したかに見えましたが、後に生存が確定し、呪術師として新たな役割を担うことになりました。日車のキャラクター性は、作中における「正義」や「才能」のあり方を深く問いかけるものであり、今後の展開にも期待が寄せられるでしょう。
















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