呪術廻戦の『死滅回游』についてまとめています。基本的なルールから、高専メンバーの目的などをまとめていますので、参考にどうぞ。
この記事には『死滅回游』全編のネタバレが含まれます。ご注意ください。
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目次
死滅回游とはいったいなんだったのか?
死滅回遊とは
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『死滅回游』は、羂索(けんじゃく)が日本全土を巻き込んで仕組んだ、術師同士の殺し合いです。
渋谷事変によって五条悟が封印され、呪術師界の統制が崩壊したことが、『死滅回游』開始の大きな引き金となりました。渋谷事変の終盤、羂索は事前にマーキングしておいた約1000人非術師に「無為転変」を施し、呪術師として覚醒させました。
呪術師は泳者(プレイヤー)として、この命がけのゲームへの参加を強制されます。泳者は以下の2つのタイプに分けられます。
- 受肉タイプ:虎杖悠仁のように呪物を取り込んだ者
- 覚醒タイプ:吉野順平のように術式を所持しながら、脳の構造が非術師だった者
死滅回遊の元ネタ
死滅回遊という名称は、現実世界に存在する「死滅回遊魚」という現象が元になっています。
死滅回遊魚は、魚が本来の生息環境とは違う環境の海に流され、環境の変化よって死んでしまうことを意味します。このことから、作中でゲームの参加者が「泳者」と呼ばれているのは、この現象を暗示していると考えられます。
天元が語った「泳者が全員死ぬ(死滅する)まで終わらない」という言葉通り、このゲームは、集められた術師たちが過酷な環境で互いに命を奪い合い、最終的に多くの命が失われる運命にあることを示しているのです。
『羂索(けんじゃく)』の目的
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死滅回遊を開始した羂索の目的は、日本全土を対象とした人類の進化と呪力の最適化を強制することです。しかし、羂索の真の動機は、より個人的で根源的な欲望に起因しています。
呪術の歴史を何千年にもわたって生きてきた羂索は、その途方もない時間の流れの中で、「自分自身では創造もつかないような、退屈しない何か」を求めていました。死滅回遊という大規模な術師同士の殺し合いは、羂索にとってその退屈を打ち破るための実験であり、壮大なゲームなのです。
死滅回遊に隠された本当の目的
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死滅回遊のルールは、一見すると参加者の排除を目的としているように見えますが、強者だけが生き残るように設計されています。これは、羂索が単に大量の呪力を集めるだけでなく、高みに達した術師たちを厳選する「蠱毒」のような儀式であると考察できます。
この目的は、死滅回遊の「永続性」を謳ったルールにも隠されています。参加者の術式剥奪やゲームの終了条件など、ルールはあくまで建前であり、羂索の目的は、ゲームの終盤に生き残る限られた精鋭たちを利用して、天元との同化を成功させることにあると考えられます。
また、死滅回遊は天元が予想していた「不完全な同化」を、泳者の呪力と結界を利用して完全なものにするための儀式です。特に、死に際の人間から発せられる大量の呪力は、この儀式を完成させる上で不可欠な要素です。呪力を持たない非術師であっても、死ぬ際には一瞬で大量の呪力が放出されます。羂索はこれを意図的に引き起こすことで、天元との同化に必要な膨大なエネルギーを効率よく収集しているのです。天元と同化することで、人間の境界線がなくなり悪意が伝播する危険性が示唆されていますが、羂索はそれを世界規模の呪術テロとして楽しんでいるとも解釈できます。
『死滅回游』のルール
死滅回游のルールは、参加者によって追加・変更されるため、常に予測不可能です。
高専メンバーが協力を促すルールを追加しても、誰かが殺し合いを強制するようなルールで上書きする危険性が常に存在します。この不安定なシステムこそが、羂索の用意した巧妙な罠なのです。ここでは、初期のルールと後に追加された重要なルールをまとめて解説します。
死滅回游|開始時に公開されていた規則(ルール)
- 泳者(プレイヤー)は術式覚醒後、十九日以内に任意の結界(コロニー)にて死滅回游への参加を宣誓しなければならない。
- 前項に違反した泳者からは術式を剥奪する。参加を宣誓しない場合、なんらかの方法で術式が剥奪されるようになっています。
穏便な剥奪とはいえず、脳に深刻なダメージを負う可能性が高いことから参加しない場合は無条件で死亡することに。
裏を返せば、術式を持っていない虎杖や真希はノーリスクで参加する事が可能。 - 非泳者は結界に侵入した時点で泳者となり、死滅回游への参加を宣誓したものと見做す。初めから結界の中にいる一般人は少なくとも一度は外に出る機会が与えられます。
羂索が仙台の結界から寝ぼけている虎杖の先輩を助け出していたりと、死滅回游の活性化が狙いとはいえ無関係の非術師への救済措置と考えられます。 - 泳者は他泳者の生命を絶つことで点(ポイント)を得る。
- 点とは管理者(ゲームマスター)によって泳者の生命に懸けられた価値を指し、原則術師5点、非術師1点とする。非術師よりも術師の点が多いのは、呪力を放出させるのが狙いだと考えられます。
- 泳者は自身に懸けられた点を除いた100得点(ポイント)を消費することで管理者と交渉し、死滅回游に総則を1つ追加できる。最低でも非術師100人・術師20人を相手取る必要があるため、結界内の残留数にもよりますが難易度が高いルールです。
- 管理者は死滅回游の永続に著しく障る場合を除き、前項によるルール追加を認めなければならない。「死滅回游の中止」など直接的に阻止するルールは追加不可能。
- 参加または点取得後、十九日以内に得点の変動が見られない場合、その泳者からは術式を剥奪する。参加だけでは生存は不可能。結界内に入った時点で最低1人は手にかける必要がある。
死滅回游|開始後に追加された規則
- 泳者は他泳者の情報──“名前”“得点”“ルール追加回数”“滞留結界(コロニー)”──を参照できる。鹿紫雲一が新たに追加したルール。これによって虎杖たちは100点以上の点を所有している鹿紫雲一や日車寛見の居場所を突き止められました。
- 泳者は他泳者に任意の得点を譲渡することができる。
虎杖の希望を受けた日車が新たに追加した規則。
得点の変動さえ見られれば術式は剥奪されないと解釈したもので、これによって無理に殺人を犯して点を奪う必要は無くなり、どちらも死なずに済ませられる比較的平和な選択肢ができました。 - 泳者は身代わりとして新規泳者を結界外に招き、100点を消費することで死滅回游から離脱できる。
伏黒が追加した規則。死滅回游から離脱できる唯一の総則。
本来は、ただ身代わりの泳者を参加させるだけの条件で追加したかったが、コガネが「100点を消費する条件も加えろ」という旨の提案を一方的に要求したため、仕方なくこの条件での追加となった。 - 泳者は結界を自由に出入りすることができる。ある術師が追加した規則。何の意味もない総則……だと思われたが、この規則が追加されたことにより結界の条件が変わったものと考えられる。
- 死滅回游への参加を現時点2018年11月18日21時9分をもって打ち切る。
- 夏油傑、伏黒恵、氷見汐梨を除く全泳者の死亡をもって死滅回游を終了する。羂索によって追加された本来追加できないはずの総則。氷見汐梨は裏梅の受肉元の名前のようです。
高専メンバーの目的と作戦
高専メンバーの目的
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寝たきり状態だった伏黒恵の姉・伏黒津美紀は、羂索の無為転変が発動した直後に意識を取り戻しました。羂索のマーキングの被害者である津美紀を死滅回遊から離脱させるために動き出す高専メンバー。
特級呪術師:九十九由基が未曾有の呪術テロ『死滅回游』を解決するにあたり、天元との接触しました。
死滅回游が終わるまでは約2ヶ月の期間が必要であることが判明。現時点で11月9日のAM9:00、津美紀が死滅回游に参加するまでの猶予はあと10日と15時間。
19日以内に参加しなかった場合、術式が剥奪されます。術式の剥奪は呪術師の死亡を意味するため、津美紀は呪術師に覚醒した時点から19日の命のタイムリミットとなります。
時間がないことが判明したことにより、高専メンバーはいくつかの目的を同時並行することを選択します。3つの班に別れ各自の行動が始まる。
- 死滅回游に参戦(乙骨憂太・虎杖悠仁・伏黒恵)
身内で潰しあうことがないよう、乙骨憂太のみ別の境界での単独行動。虎杖・伏黒ペアは秤金次と合流することを最初の目的とする。 - 天元の護衛(九十九由基・脹相)
羂索が攻め込んできた際、天元の身を守る係。羂索の計画阻止を目的とする。 - 禪院家で呪具の回収(禪院真希)
高専の忌庫の呪具が加茂家と禪院家が持ち出し空に。恵が禪院家当主になったため、禪院家で呪具を回収することを目的とする。
1.死滅回游に参加(死滅回游の平定・伏黒津美紀の解放)
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大きな目的のひとつは死滅回游の平定と伏黒津美紀の解放です。
- 死滅回游の管理者は羂索ではない
- 泳者が全員死ぬか泳者が全員参加を拒否して死ぬまで死滅回游は終わらない
どちらも羂索を暗殺したところで死滅回游は中止されない、高専メンバー側に大きなデメリットがあるルールです。
死滅回游に参加しない場合、最悪死に至ることから参加後に解放する必要があります。そこで初期ルールのひとつ『100得点を消費することで管理者と交渉し死滅回游に規則(ルール)を1つ追加することができる』を使用し、津美紀やゲームに消極的な人が回遊を抜けることができるルールを追加することを選択。
死滅回游の平定を行えるだけの実力がある五条悟の解放も並行することになりました。
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獄門疆「裏」を天元から授けられたものの、解放できるあらゆる術式を強制解除する効果のある「天逆鉾」とあらゆる術式を見出し相殺する「黒縄」のどちらかが必須とされました。
しかし、どちらも五条悟により処分されていたため、死滅回游に参加している泳者の「天使」を名乗る1000年前の術師が「あらゆる術式を消滅させる効果を持つ術式」をもつことから、「来栖華」を探すことに。
2.天元様の護衛(対羂索)
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天元は呪霊操術の術式対象の範囲に。
12年前同様、同化をしなければいいだけの話では?という疑問には天元が答えを出しています。「”進化を果たした今の私は組成としては人間より呪霊に近い。私は呪霊操術の術式対象だ”」と。
羂索の術師としての実力を考慮すれば、接触した時点で取り込まれる可能性が高いと予想していることを明かした天元は護衛を必要としていると明かしました。
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九十九由基と脹相が護衛として残ることを決めると、天元は獄門疆「裏」を高専メンバーに授けます。死滅回游の目的である天元と人類の同化を行わせないための実働班です。
死滅回遊は、羂索が天元に接触するための壮大なギミックである可能性が高いです。
1000年もの間、星漿体との同化に固執してきた羂索は、死滅回遊という殺し合いのゲームを開始することで意図的に混乱を生み出し、その隙に天元を奪うことを狙っています。1000年前から存在する羂索の狡猾さを考えると、特級術師と特級呪物という強力な護衛をもってしても、天元を守り切れないリスクは十分に考えられます。
3.禪院家で呪具の回収(禪院家へ)
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高専の忌庫の呪具が渋谷事変で五条悟の封印後、加茂家と禪院家が持ち出し空になっていました。恵が禪院家当主になったため、禪院家で呪具を回収することを目的とします。
今後戦うために必要になるであろう呪具を入手するために伏黒恵の当主権限を利用しての武器調達です。
死滅回游の結界(高専メンバーの初期位置)
東京第1結界
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仙台結界
- 乙骨憂太
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東京第2結界
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桜島結界
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薨星宮(天元の護衛)
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死滅回游 重要キャラクター一覧
乙骨憂太
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伏黒恵の姉を助けるべく、高専の仲間たちと一緒に戦うべく死滅回游に参戦。過去の実力者が多い仙台結界内で、非術師を助けつつポイントを獲得していきます。
特級術師らしく死滅回游の平定に奔走しており、2つの規則(ルール)の追加を目標にしています。
- 連絡手段の確立
- 結界の出入り
術式 |
術式の模倣 |
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領域展開 |
真贋相愛 |
禪院直哉
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禪院家で真希・真衣の母により止めをさされ、死亡したかに思われた禪院直哉。
桜島結界内で加茂憲紀と協力して呪霊と泳者である危険な術師の排除に当たっていた真希の元に呪霊として再登場。
その目的は『禪院真希の殺害』。しかし、膠着状態に乱入した2人の泳者により真希が覚醒し、禪院甚爾に並ぶ鬼人になったことで祓われています。
術式 |
投射呪法 |
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領域展開 |
時胞月宮殿 |
日車寛見
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呪術師になるまでの職業は弁護士。主に少年犯罪を扱う弁護士であったが、法律に無力さを感じていました。
呪術師として目覚める直前まで、裁判の弁護人として在り続けたが、判決が覆り自分を見る被告人の眼差しに怒りを覚えた彼は術式を使用し裁判のやり直しを決行します。
死滅回游開始時点で、2人の非術師を殺害しています。死滅回游に参加したのは、『死滅回游』の結界術のシステムに興味があったためとのこと。
虎杖との戦闘後、新たなルール『泳者は他泳者に任意の得点を譲渡することができる』を追加し虎杖の前から姿を消します。
術式 |
誅伏賜死 |
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羂索
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人類を次のステップに進ませるため、死滅回游を開始した張本人。死滅回游の目的は『天元と全国民の同化』です。
他国の兵士を結界内に侵入させ死滅回游を加速させながらも、仙台にいる虎杖の先輩を結界外に出しながら「息子と仲良くしてくれてありがとう」と告げるなど薄気味悪い行動が目立ちます。
死滅回游の裏側で暗躍していた彼は天元を取り込むべく、薨星宮へと現れ護衛として残っていた九十九由基・脹相との戦闘を開始します。
術式 |
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領域展開 |
胎蔵遍野 |
秤金次
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高専の3年生。夏油傑が起こした百鬼夜行では京都に出向する形で参戦するも、保守派の人物と揉め、ボコボコにする問題行動を起こしたため一年近く停学処分を受けています。
栃木県で呪術師や呪詛師同士が殴り合うのを見て、非術師の客が賭け合う賭博場「ガチンコファイトクラブトーナメント」の胴元をやって金を稼いでいました。
虎杖と伏黒・パンダは彼の協力を得るべく賭博場に乗り込み、説得に成功。死滅回游の平定に協力することになります。
領域展開 |
坐殺博徒 |
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鹿紫雲一
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過去の人物が受肉したタイプの術師。死滅回游に参加した目的は両面宿儺と戦うためです。
パンダを圧倒したものの、その後秤と衝突。不死身の穴をついて何度も致命傷を与えたものの秤の豪運に一歩及ばず、最終的に呪力を使い果たしてしまい降参。
命を取られることを覚悟していましたが、得点を譲渡する代わりに宿儺と戦うための手伝いをさせることを条件として協力関係になりました。
術式 |
幻獣琥珀 |
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九十九由基
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死滅回游の裏で天元の護衛を脹相と担当。
特級術師としての強さが未知数の彼女だったが、天元を取り込むべく乗り込んできた羂索を相手取り、善戦を見せました。
術式 |
星の怒り |
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来栖華
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死滅回游に虎杖と伏黒が参加する大きな理由。術式を無効化する術式を持つ受肉体です。『天使』と来栖華は虎杖と両面宿儺のように共存しており、「堕天」を追っています。
しかし、肉体の主導権は来栖華にあり、天使はあくまでアドバイザーのような役割として在る状態です。伏黒恵に強い執着を抱いていたことが仇となり、死滅回游の終盤に伏黒恵へ受肉した両面宿儺の演技に騙され戦闘不能になってしまいます。
当初の目的である五条悟の解放は彼女の手によって行われ、無事に解放されることになります。
術式 |
邪去侮の梯子(ヤコブのハシゴ) |
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髙羽史彦
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劇場で売れないお笑い芸人をしている35歳。先輩であるケンさんから売れる条件は「面白い」か「面白いと勘違いできること」というアドバイスを受けていました。
何かが吹っ切れてしまったのか死滅回游に参戦。出てくるだけでシリアスが消える面白いキャラクター。
髙羽が“ウケる”と確信した想像を実現する術式。理論上はほぼ全能に近い術式で、五条に対抗し得るとまで明言されています。
術式 |
超人(コメディアン) |
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伏黒津美紀
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伏黒恵の姉。とある時期から寝たきりだったが、渋谷事変後に目を覚ましています。彼女を『死滅回游』から解放すべく、高専のメンバーは動き出したが……。
術式 |
不明 |
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死滅回游のアニメが2026年1月から放映決定
死滅回游編の前編のアニメが2026年1月から放映されることが発表されました。それに合わせて、渋谷事変の特別編集版+死滅回游の先行上映も決定されました。
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『#呪術廻戦』第3期「#死滅回游 前編」
ティザーPV
2026年1月より放送
◢https://t.co/cV7C20tcAM更に、映画公開決定ー
劇場版 呪術廻戦「#渋谷事変 特別編集版」
×「死滅回游 先行上映」11/7(金)〜全世界、順次公開#JujutsuKaisen pic.twitter.com/41kXOIxl8k
— 『呪術廻戦』アニメ公式 (@animejujutsu) August 31, 2025
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