この記事では、呪術廻戦の最新話の第267話や渋谷事変での、釘崎野薔薇の復活についてネタバレ解説・考察しています。第268話の予想や、含まれているとされる要素などについてもまとめています。
この記事では、単行本最新巻やジャンプ本誌の最新話までのネタバレが含まれているのでご注意ください。
目次
ついに釘崎野薔薇復活
出典: jujutsukaisen.jp
第267話で、釘崎野薔薇が復活し、戦況を一変させました。釘崎は五条悟が隠していた宿儺の指に「共鳴り」を放ち、宿儺の領域展開を阻止しました。宿儺は防御手段「彌虚葛籠」も封じられ、魂に大ダメージを負った宿儺に対し、虎杖が「黒閃」で反撃する決定的な起点を作りました。釘崎の復活は、戦いの流れを決定づける重要な役割を果たします。
死亡説と復活の伏線
死を決定づけた致命傷と治療の限界
野薔薇は真人の「無為転変」によって左顔面が破裂し眼球を失い、脳にまで及ぶ致命的な損傷を受け、致死量の出血を伴いました。
新田新の術式でやられてしまってすぐの状態で一時的に固定されたものの、魂を穿つ真人の攻撃であったため、家入硝子の反転術式をもってしても回復は絶望的と見られていました。
野薔薇の走馬灯と最後のセリフ
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釘崎野薔薇が渋谷事変で真人から致命傷を受けた直後、野薔薇の脳裏には走馬灯のように故郷や友人との記憶がフラッシュバックし、最後に
『悪くなかった』
出典: 呪術廻戦15巻
という言葉を残しました。一般的に、死の直前に見られる走馬灯や遺言のような言葉は、読者に釘崎の死を強く印象付け、絶望を与えました。
しかし、野薔薇が復活したため、野薔薇の過去の記憶や人間関係が、絶望的な状況下での生きる意志や「呪力」の源となった可能性、あるいは読者を欺くための「ブラフ」だったとも考察されています。
釘崎の「悪くなかった」という言葉は、夜蛾校長の「呪術師に悔いのない死などない」という言葉を否定する異例な死でした。しかし、野薔薇は死んでいないため、今後「悔い」を経験する機会が残されているという生存フラグだった可能性が考察されています。
265話の釘崎はブラフ
第265話において、今までのストーリーで死んでしまったキャラたちが描かれていきます。そのシーンに虎杖倭助や吉野順平、七海建人など描かれていき、その中に五条や釘崎も描かれています。
これは全員が死んだわけではなく、虎杖自身が死んだと思っていた人物だったということでした。
さらに、もし虎杖が釘崎が生きていて「共鳴り」で援護してくれることを知っていた場合、「共振」により宿儺にその手段がバレる可能性があり、虎杖を含めた読者にも「釘崎は死んでしまった」というブラフを仕掛けざるを得なかったのだと思われます。
野薔薇の花言葉
崎野薔薇の名前の由来である「野薔薇」の花言葉には「痛手からの回復」という意味があります。
渋谷事変での致命傷からの彼女の復活は、この花言葉が隠れた伏線である可能性があります。
釘崎が復活した理由を考察
復活のタイミングが偶然ではない理由
釘崎は渋谷事変から約2ヶ月後の新宿決戦中に、「目覚めてから半刻(約30分)」という宿儺の領域展開開始直前の絶妙なタイミングで復活しました。
これは単なる偶然ではない可能性が高いです。釘崎の生死について、芥見下々先生も「蘇生処置次第」と発言しています。野薔薇の術式「共鳴り」が宿儺の指に有効であることから、宿儺を倒すための「最後の切り札」として、特定の条件やトリガーが満たされるのを待って準備されていた可能性が高いと思われます。
家入硝子の反転術式
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単純に考えると家入が使える他者の治癒ができる反転術式を使って復活だと思われますが、それだけではないとも思われます。
まず理由として「漫道コバヤシ」に出演された芥見下々先生によると、新田新の術式により死んだ直後に固定された状態でした。さらに、今後復活できるかどうかも蘇生処置次第とおっしゃられていました。
つまり、死にたてほやほやの状態で固定されており、何らかの蘇生処置により復活したのだと思われます。
新田新の術式
新田新の術式は、触れた対象を「現状のまま固定させる」能力です。これにより、傷の悪化や出血、組織の劣化、筋力低下などを防ぎます。治癒はできませんが、瀕死の状態を保ち、反転術式による本格的な治療までの貴重な時間を稼ぐための、非常に重要なサポート術式です。
入れ替わり修行
真人の無為転変は、魂の形状を変化させるものです。そのため、通常の反転術式では治療できません。家入は来栖華と入れ替わり修行を行い、魂の輪郭を知覚する能力習得し、魂に干渉してできた傷を治せるようになっていたと考察します。
準備期間の1か月の間、釘崎の治療を地道に毎日行っていた可能性があり、その治療により復活できたと考えられます。
歌姫のバフ
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五条が隠していた宿儺の指の場所に、庵歌姫と楽巌寺嘉伸がいます。
歌姫の術式「単独禁区」は術式範囲内の歌姫を含む、任意の術師の呪力総量と出力を増幅させる術式です。そして、一切の省略をしない歌姫の術式は、楽巌寺の琵琶も必要となります。
この二人のバフを家入にかけることにより、普段よりも強力な反転術式が使えるようになり、その反転術式で釘崎の蘇生処置が上手くいったのではないかと予想しました。
“縛り”を課した
何らかの”縛り”を課したことにより、蘇生処置が成功したという可能性もあります。
縛りが厳しければ厳しいほど、強力な術式の発動が可能になるので、かなり厳しい縛りを課したのだと思われます。
高羽史彦の術式
高羽の術式「超人(コメディアン)」が釘崎を復活させた可能性があります。
宿儺が伏黒恵に受肉した際、本来なら即死するはずだった来栖華が生き残ったのは、甘井凛の術式に加え、近くにいた高羽が無意識のうちに「超人」を発動した可能性が指摘されています。
羂索との戦いの後、高羽が釘崎の近くにいたため、彼の術式が無意識下で釘崎の魂に作用し、絶望的な状態からの回復を促した可能性がありそうです。これは、彼の術式が持つポジティブな影響が、生命維持に貢献した一例として考えられます。
眼帯について
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釘崎が登場した際に、左目に眼帯をしています。
なぜ眼帯をしているのか、この理由は「渋谷事変」で真人の無為転変で抉られたのは左目だったからです。アニメだと眼球が飛び出している描写もあるほどだったため、おそらく左目は失明しているのだと思われます。
野薔薇の眼帯姿は、読者から「可愛い」「似合っている」と大変好評です。単なるデザイン以上の魅力として、過去の激戦の証であり、釘崎の強さや覚悟を象徴するものとして受け入れられています。
共振について
「宿儺の指」はそれぞれの指が繋がっており、第1話で虎杖が「宿儺の指」を取り込んで宿儺が受肉したことがきっかけに、他の「宿儺の指」を取り込んで呪霊が「”宿儺が復活した”」ということを感じ取ることが「共振」です。
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「八十八橋」に出現した伏黒と戦った特級呪霊は、この共振によって感じ取って目覚めた呪霊でした。
そして第259話において、新宿決戦で東堂葵が発案した作戦を確実に実行するために、虎杖にはこの作戦のことを伝えないことにしました。これは、虎杖が作戦を知ってしまうと「共振」によって、無意識で宿儺に作戦が漏れる可能性があるからでした。
つまり、釘崎が無事だったということも、虎杖に伝えてしまうと「共振」によって漏れる可能性があったために隠していたということになります。
復活シーンのセリフ
“喜べ男子ども”
釘崎の久しぶりの登場シーンに「“喜べ男子ども”」と言って登場します。
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これは釘崎の初登場シーン、五条に虎杖と伏黒に対し紹介するシーンにおいて「“釘崎野薔薇。喜べ男子、紅一点よ”」と自己紹介をします。このセリフのオマージュとなっているわけですね。
渋谷事変ぶりの登場でこのセリフのオマージュは、胸が熱くなる展開です。
“オッパッピー”
さらに、宿儺の指に「共鳴り」を当てた後に「“オッパッピーだよ、馬鹿野郎!!”」とも言います。
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これは、「京都姉妹校交流会」の始まりでみんなからは死んだと思われていた虎杖が、「“はい!!おっぱっぴー!!”」と言いながらみんなの前に久しぶりに登場します。
「”喜べ男子ども”」とは少し違うものの、釘崎も久しぶりに登場したからこそ、当時も久しぶりに登場した虎杖のセリフを引用したことがエモい展開となっていますね。
なぜ復活しなければいけなかったのか
ご都合主義?
釘崎が復活する展開は熱い展開でもありますが、少しご都合主義な展開でもあります。
しかし、五条悟という現代最強の呪術師でも勝てなかった宿儺という史上最強の呪術師を倒すには、ほぼ死人のような人を蘇生しないといけなかったのでしょう。
共鳴り
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釘崎の術式である「芻霊呪法」、これは形代に金槌を使って五寸釘を飛ばし、その釘から呪力を流し込むというものです。
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この術式の技の1つである「共鳴り」は、相手の欠損した部位や分身体など呪力をおびたモノに対し、藁人形を重ねて五寸釘を金槌で打ち込む技です。
これは対象が離れていても呪力をおびた相手のモノがあれば、遠隔で本体にダメージを与えることができるからこそ、釘崎が適任だったわけです。
“縛り”
宿儺の指は、物理的でも呪術的でも耐えるほど強力な特級呪物ですが、釘崎ほどの術師でも術式を通すことができるのか、これこそが懸念事項でした。
しかし、これは呪物の破壊ではなく、術式の効果を通すだけという”縛り”を課すことで、これを可能にしました。
最終回で死んでいる登場人物
2019年の「ジャンプフェスタ」において芥見下々先生は、「最終回は虎杖・釘崎・伏黒・五条の4人のうち1人だけ死ぬか、1人以外全員死ぬかのどちらかだと思う」と発言されていました。
つまり、釘崎は復活したことにより、「4人のうち1人だけ死ぬ」という最終回に落ち着くと思われます。
ちなみに、もし釘崎が復活しなかった場合は伏黒を助けるものの、虎杖が代わりに死んでしまうという最終回だったのではないかと思われます。
しかし、5年も前の2019年の発言ということもあり、芥見下々先生の中で考えが変わっていることもあり得るので、最終回のオチが完璧にわかったわけではないことに注意しましょう。
釘崎野薔薇ってどんなキャラ?
釘崎野薔薇とは、「呪術廻戦」におけるスリーマンセルとしてのヒロインです。
「地元の田舎で嫌で東京に住みたかったから」という東京(都会)に憧れを持つミーハーな女子とも捉えられますが、実際は田舎という狭い社会に嫌気が差した過去があり、このことにより上京して呪術高専に転入しました。
釘崎野薔薇の基本情報
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年齢 |
16歳 |
---|---|
生年月日 |
8月7日 |
所属 |
東京都立呪術高等専門学校一年 |
等級 |
3級呪術師 |
好きな食べ物 |
流行り物、スイカ |
嫌いな食べ物 |
浅漬け |
ストレス |
乾燥 |
一人称 |
「私」 |
出身地 |
東北の田舎(盛岡市まで4時間かかるほどの村) |
術式 |
芻霊呪法 |
領域展開 |
使用不可 |
反転術式 |
使用不可 |
担当声優 |
瀬戸麻沙美 |
釘崎野薔薇の戦歴と実力
戦闘相手 |
登場巻 |
結果(自身の状況/援護の有無) |
補足・評価 |
---|---|---|---|
六本木の呪霊 |
1巻 |
勝利(虎杖の手助けあり) |
弱点に効果的な術式を発揮。虎杖との連携が奏功。 |
呪胎戴天のモブ敵 |
1巻 |
ドロー(伏黒の援護あり) |
複数相手に苦戦も強気を崩さず。伏黒の蛙に助けられる。 |
禪院真依 |
3巻 |
ドロー(真希のサポートあり) |
真希のサポートで有利な体勢に持ち込むも、明確な勝利には至らず。作中比較的弱い相手に苦戦し、今後の成長が課題に。 |
西宮桃 |
5巻 |
敗北(禪院真依の介入あり) |
京都姉妹校交流戦で善戦するも、禪院真衣の介入により戦闘不能。 |
壊相 & 血塗 |
7巻 |
勝利(虎杖との連携、黒閃発動) |
ベストバウトと評される一戦。術式が敵に「ハマる」相性を見せ、虎杖との連携で黒閃も発動。術師として大きく成長。 |
重面春太(しげもはるた) |
12巻 |
ドロー(七海建人の援護あり) |
奇跡をストックする術式を持つ相手に対し、七海の援護を受ける形に。タイマン戦が少ない傾向。 |
釘崎野薔薇の能力と術式「芻霊呪法」
釘崎野薔薇の能力と成長
釘崎は、呪力を込めた釘と槌で戦う「芻霊呪法」の使い手です。この術式で近距離・遠距離問わず攻撃でき、状況に応じた柔軟な戦術も得意とします。
物語を通して、当初は自己中心的だった彼女も、様々な経験を経て仲間を理解し、精神的に大きく成長しました。
「芻霊呪法」と藁人形の歴史
釘崎の術式「芻霊呪法」の核となる藁人形は、古くから日本の呪術に深く根差しています。特に平安時代には、怨念を込めて呪いをかける道具として用いられ、藁人形に釘を打つことで対象に災いをもたらすと信じられていました。
この歴史的背景は、都会に憧れて田舎を出た釘崎が、「陰湿な」と評される呪術を使うという、皮肉めいた対比を生み出しています。
まとめ
渋谷事変で真人にやられてしまって以来、本当に死んでしまったのかどうかをずっと考察されていましたが、ついに復活しました。
作中でも復活して間もないためまだ本調子ではないとも思われ、虎杖、伏黒、釘崎の3人が揃ったまま最終回を迎えることを祈りつつ、あと4話の間の活躍に期待ですね。
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