本記事では、『呪術廻戦≡モジュロ』第6話『暴走』のあらすじ、主要登場人物、そして作品世界に深く関わる謎や考察について詳しく解説します。
本記事では、呪術廻戦本編の単行本最新巻と『呪術廻戦≡モジュロ』第6話までのネタバレを含んでいるのでご注意ください。
目次
第6話の物語あらすじ
マルと呪詛師の戦い
第3の目を開眼させたマルと呪詛師との戦いが始まります。
マルは暴走しており、術式「理の攪拌」で呪詛師を圧倒していきます。呪詛師を錯乱させて守護霊を維持できなくさせたり、投げた瓦礫をあり得ない軌道を描いたり、さまざまな計器を狂わせたり、プールの水の温度を上下させたりと「理の攪拌」の本質はまだ不明ですが、非常に強力な術式となっていそうです。
真剣の想いとクロス
呪詛師にとどめを刺そうとしたところ、真剣が呪詛師をかばいます。
クロスは共生より侵略を望んでいるため、呪詛師や真剣が傷つくことで戦争を煽ろうと画策していましたが、真剣の想いに心を動かされ、マルの暴走を抑えたところで第6話が幕を閉じます。
マルの術式「理の攪拌」
第6話の大きな焦点は、主人公マルの暴走状態とその能力「理の攪拌」の展開です。意識を失った状態で発動するその力は、周囲に予測不能な影響をもたらします。
意識を失い発動した第三の目
出典: x.com
マルは前回の攻撃で倒れた状態から突如立ち上がった際、第三の目を開眼しました。この状態はクロスの語りから「暴走状態」であることが示唆されています。
第1話では自身の意志で発動したように見えた第三の目ですが、今回は意識がなく、オートで反応したような術式として描写されています。三つ目の力は外付けではなく、マルが元からそうした体質で生まれている可能性も指摘されています。
術式「理の攪拌」の能力
マルの能力は「理の攪拌」と表現され、当初物を浮かせる反重力的なものに見えましたが、実際にはさらに広範囲に及ぶ「何でもありな能力」として描かれています。
この術式は、対象の「数値」を操るものではないかと思われます。ボールの重さや気圧、投げた瓦礫のベクトル、プールの水や空気中の水分の温度など、物質の持つ様々な数値を操作する可能性が挙げられます。
また、第1話でマルの能力は「調和」と語られていたのに対し、第6話で「攪拌」という真逆の概念が示された点も注目されます。
クロスの複雑な思惑
マルの弟であるクロスは、マルと老呪詛師の戦いを冷静に見下ろしながらも、複雑な感情と目的を抱えていることが明らかになります。
戦争勃発を望む真の目的
出典: x.com
クロスは、地球とシムリア星人が戦わざるを得ない状況に持ち込めれば、ダブラの存在によりシムリア星人の勝利は確実だと考えています。
マルとは異なり、彼自身は戦う状況を強く望んでいる様子です。乙骨真剣がマルを傷つけることは許容するものの、「殺す」ことまでは望んでいないと見られ、完全に情が薄いわけではないこともわかり、また真剣がマルに勝利するとは考えていないようです。
乙骨真剣の言葉と心の動き
意外なことに、クロスは乙骨真剣の「隣人になる」という言葉に思わず反応し、マルの暴走を止めました。
これまでの描写から彼の確固たる方針が見えていたため、真剣の言葉のどこに心が揺さぶられたのかは重要なポイントです。この「隣人」という観念はマルが語っていたものであり、クロスもマルから教えられた、あるいはシムリア星人全体に伝わる教えである可能性が考えられます。
クロスのバックボーンはまだ多くが不明であり、彼を動かした理由が今後の展開で鍵となるでしょう。
「人生唯一命がけの敗走」
マルとの激しい戦いの中で、老呪詛師は自身の過去の記憶を呼び覚まします。その回想には、前作『呪術廻戦』の主人公である虎杖悠仁の姿が明確に描かれていました。
命がけの敗走の記憶
呪詛師は、マルとの戦いの最中に、彼自身の人生で「唯一命がけの敗走」を経験した瞬間を思い出します。この過去の出来事が、現在の戦いにおける彼の判断力にも影響を与えているようです。
回想に描かれた虎杖悠仁
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呪詛師の回想に登場したのは、フードを被った人物で、その目元が描かれています。正確には語られていないものの、右眉毛の上の傷が渋谷事変で真人につけられた虎杖悠仁の傷と完全に一致しており、彼を指していると強く考えられます。
この描写は、前作の主人公である虎杖が宿儺との戦いの後どうなったのか、という読者の知りたい情報を提供するものです。
また、回想の虎杖が着ているパーカーが本編最終回で登場した呪詛師とお揃い、あるいはそのものだった可能性があり、虎杖が本編最終回の呪詛師にかけた期待通り、彼らが協力関係になった可能性も考えられます。この呪詛師の口から、本編後の虎杖の動向が語られることに期待が集まります。
シムリア星人の背景と地球側の状況
第6話では、シムリア星人の名前の法則や、タイトル「モジュロ」の意味について考察が深められるとともに、地球側のシムリア星人への見解も描かれました。
シムリア星人の名称と「モジュロ」の意味
シムリア星人の名前は、マル(0)、クロス(X)、ダブラ(double)と、数学に関連する用語で統一されていると考えられます。
また、本作のタイトルである「≡モジュロ」は剰余を意味し、これはシムリア星人から見た地球人、すなわち乙骨兄妹たちを指す言葉ではないかとも思われます。
地球におけるシムリア星人への見解
乙骨真剣は、シムリア星人の受け入れを拒否する過激派の存在を想定しています。これは、本編で五条悟が仕方なく皆殺しにしたにもかかわらず、未だそのような思想を持つ連中が総監部に存在していることを示唆しています。
しかし、これはマルや乙骨兄妹が、本編で実現できなかった「暴力に頼らない総監部との和解」を果たすためのフラグとも捉えられ、前向きな展開への期待ができます。
まとめ
『呪術廻戦≡モジュロ』第6話「暴走」では、マルが制御不能な暴走状態に陥り、その強力な「理の攪拌」の能力が詳細に描かれました。
弟であるクロスは、地球とシムリア星人の衝突を望む一方で、真剣の「隣人」という言葉に動かされるなど、その複雑な心情が垣間見えます。
さらに、呪詛師の回想から、右眉の傷を持つ虎杖悠仁が本編後も活動しており、特定の呪詛師と協力関係にある可能性が示唆されるなど、前作との繋がりが明らかになる衝撃的な展開となりました。タイトルの「モジュロ」が示す意味や、地球側の過激派の存在も提示され、今後の物語の行方に大きな期待が寄せられます。
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