本記事では、『呪術廻戦≡モジュロ』第5話『老耄』のあらすじ、主要登場人物、そして作品世界に深く関わる謎や考察について詳しく解説します。
本記事では、呪術廻戦本編の単行本最新巻と『呪術廻戦≡モジュロ』第5話までのネタバレを含んでいるのでご注意ください。
目次
第5話の物語あらすじ
呪詛師との戦い
第5話は老人の呪詛師が正体を現したところから始まります。
呪詛師と真剣の戦いが始まり、呪詛師の術式「母霊度暴威(ママレード・ボーイ)」の猛威を振るいます。一級術師相当の強さを持っている呪詛師はやはり強く、真剣は苦戦を強いられます。
真剣と憂花の共闘
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真剣が『シン・陰流「簡易領域」「斑」』を展開しつつ、苦戦を強いられていたところ、別行動をしていた憂花が「咬捻(こうねん)」という技とともに加勢に現れます。
真剣と憂花は、流れるように対象を切り替え、連撃を叩き込む見事なコンビネーションを発揮。老呪詛師をして「足し算ではなく掛け算になるタイプの相棒(バディ)!!」と言わしめるほどの連携を見せつけました。しかし、このコンビネーションもつかの間、呪詛師の巧妙な策略により、二人は窮地に陥ります。
マルの秘められた力
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呪詛師は、攻撃を受けていたのが守護霊の体を中に詰めて擬態していた偽物の体であることを明かします。自身は守護霊の糸のカーテンに身を隠しており、油断した真剣と憂花は、呪詛師の矢の攻撃により刺され、再び形勢が逆転してしまいます。
しかし、マルの周囲の物体が浮き上がり、彼の第三の目が開き、呪詛師をじっと睨んで第5話が幕を閉じます。
呪詛師の正体と能力
第5話では、真剣と憂花が対峙する呪詛師の全貌が明らかになりました。
外見と内面に隠された真実
呪詛師は、外見上は小学生の少年「武田正樹」の姿をしていますが、その中身は老年の男性であることが判明しました。
この姿は、他者の皮を縫い合わせることで擬態したものであり、その術式の名称も「母霊度暴威(ママレード・ボーイ)」と名付けられています。
この能力名は、両親がそれぞれ別の夫婦と伴侶を交換して再婚する少女漫画『ママレード・ボーイ』に由来しているとの考察もあり、作中の複雑な人間関係や「母親」というモチーフが示唆されています。
認知症による暴走と事件の発端
事件の発端は、呪詛師の認知機能低下にありました。彼は幼い頃、小学1年生の時の思い出にとどまりたいという願望から、同じ小学校一年生を繰り返す行動に出て、その度に被害者を増やしていたのです。
真剣は、呪詛師が「俺は小学1年生が大好きだった」「ずっと小学1年生でいたい」と繰り返す様子から、この悲しい動機を察します。
呪詛師の「〝できる〟と気づかないことだ」という言葉は、彼が自身の強力な呪術能力に気づかなければ、ただの認知症の老人として過ごせたかもしれないという皮肉が込められていると解釈できます。
一級術師相当の圧倒的な強さ
認知症であるにもかかわらず、老呪詛師の呪術師としての腕は確かであり、その実力は一級術師に相当します。真剣は彼の実力に驚き、攻めあぐねる場面も見られました。
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非道な手段やその厭らしさは、本編に登場する「あべこべ爺」や「オガミ婆」を想起させるものであり、呪術世界における高齢呪術師の抱える問題やその危険性を浮き彫りにしています。
真剣と憂花の新技
真剣の新技「斑(まだら)」と憂花の新技「咬捻」
真剣は、シン・陰流の簡易領域「斑」を展開し、呪詛師に反撃を開始します。この「斑」は、円と円が線で繋がったような領域であり、別の円に入った敵にも自動で反応する進化を遂げた簡易領域であると考察されます。
憂花は、真剣の助けに入った時に新技「咬捻(こうねん)」を繰り出します。大きく捻じるように両手を回転させて相手をえぐる技で、形象拳としての強力さがわかりやすい技です。
旧御三家について
呪詛師が真剣の「シン・陰流」を見て、真剣のことを「旧御三家か?」と疑問を持っていました。
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本編での「御三家」は「禪院家」、「五条家」、「加茂家」の三つの名家のことでした。作中で禪院家は崩壊して御三家ではなくなり、加茂家は羂索に乗っ取られ、五条家は五条悟が死んでしまったことにより、乙骨憂太が五条家の当主代理に就任していました。
つまり、本編終了直後だと、機能しているのは五条家のみと言っても過言ではありません。
「旧御三家」という言葉から、御三家というくくりはもうなくなってしまったのか、新たな呪術師の名家が「新御三家」として台頭しているのかは不明ですが、現在の呪術界も目が離せません。
マルの覚醒と秘められた力
マルの額の目が開き異変が発生
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第5話の冒頭でもマルの周囲のものが浮き上がるという現象が発生し、第5話の終盤では彼の額の目が開き、こちらをじっと見つめました。
これは、第1話でマルが発揮した一睨みで相手を気絶させる能力とは異なる、念力やポルターガイスト現象のような広範囲の能力であると見られています。冒頭の子供の水が浮く描写も、このマルの能力に繋がる伏線であったことが明らかになりました。
宇宙人マルと能力の考察
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マルが宇宙人であることは既に明かされていますが、今回の能力は、その秘められた力が暴走しつつあることを示唆しています。
しかし、その能力の描写は、強大であるものの、現状では「ありきたりな超能力描写」であり「呪術っぽくもない」という見解も存在します。マルの難民になった理由もまだ明かされておらず、彼の能力が今後どのように物語に影響を与えるのか、注目が集まります。
今後の展開について
武田事件の解決とマルの役割
真剣と憂花が窮地に陥った状況で、マルの覚醒が物語の鍵を握ることは確実です。
マルの強大な力が呪詛師を倒すことにつながるのか、そして、その能力があまりに派手であることから、乙骨兄弟が解任され、別の学生がマルと同行する権利を争う展開になる可能性もあります。これにより、新たなキャラクターが登場し、物語がさらに動き出すことも考えられます。
高齢呪術師の問題提起
第2話では「ナショナリズム」や「排斥感情」、「外交問題」、第3話では「環境問題」や「動物との共生」と、さまざまな社会問題を取り上げています。
今回の呪詛師の事例は、呪術師が高齢化し、認知症などの問題が発生した場合の社会的な怖さを描いています。本編でも五条悟が楽巌寺学長を認知症扱いする場面がありましたが、芥見下々先生が「老人」というテーマにどのようなメッセージを込めているのか、今後の展開で明らかになるかもしれません。
『呪術廻戦≡モジュロ』は、本編とは異なる視点から呪術世界の奥深さを描いており、今後の展開から目が離せません。
まとめ
『呪術廻戦≡モジュロ』第5話「老耄」は、小学生の姿をした呪詛師との激しい攻防が描かれた回でした。
認知症による暴走というショッキングな動機を持つ呪詛師に対し、真剣と憂花は簡易領域「斑」や新技「咬捻」を駆使して戦いました。
物語の終盤では、気絶していたマルの額の瞳が開き、周囲の物が浮き上がるという謎の現象が発生。マルの秘められた、そして強大な力が覚醒の兆しを見せ、次話以降の展開に大きな期待を抱かせる結末となりました。このマルの能力が、真剣と憂花の危機を救う鍵となるのか、また今後の物語にどのような影響を与えるのか、注目が集まります。
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