アニメ「薬屋のひとりごと」第38話で、壬氏がついに“猫猫”の名前を呼ぶ決定的瞬間が訪れました。それは、彼の中で何かが変わった証――。本記事では、“名前呼び”に込められた壬氏の想いと、きっかけとなったカエル事件をわかりやすくひも解きます。
※この記事には、アニメ第2期最新話までのネタバレが含まれています。ネタバレが大丈夫な方のみご覧ください。
目次
壬氏がついに“猫猫”と呼んだ!第38話の注目シーン
アニメ「薬屋のひとりごと」の第38話『踊る幽霊』のエピソードの中で、ついに壬氏が猫猫の名前を口にしました。しかもそのあとの行動が、まるで恋人のよう……!
そんな壬氏の行動に込められた想いと心の変化を考察します。
猫猫をめぐる”攻防戦”
幽霊騒動の調査役として呼び出された猫猫。その場には玉葉妃、高順、紅娘も同席しており、壬氏と玉葉妃による“猫猫の取り合い”が始まろうとしていました。
そんな中、壬氏は猫猫を指し、「”返して”ですよ。この猫猫を」と口にします。
これまで人前で“猫猫”と呼ぶことを避けてきた彼が、自ら名前を口にしたこの一言。それは、彼の中で何かが変わった――そんな決意を感じさせる瞬間でした。
さらに…恋心と独占欲がにじむ行動も!
驚くべきは、壬氏の行動がこれで終わらなかったことです。猫猫の頭に手を置き、頬に触れ、そして最後には唇に指を滑らせるという親密な仕草。
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「口止めはしっかりいたしますゆえ」と言い残し、優雅に去っていく壬氏の姿に、居合わせた全員が言葉を失います。
まるで恋人のような距離感。そこに滲んでいたのは、「猫猫は自分のものである」という強い独占欲とも取れる感情でした。
壬氏はなぜ猫猫の名前を呼べなかったのか?
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第38話以前、壬氏は猫猫の名前をあえて呼ばずににいました。そんな壬氏の“名前呼び”をめぐる心理が浮き彫りになったのが、第35話『狩り』での玉葉妃とのやり取り。
猫猫をめぐる“攻防戦”の中で、彼の照れと恋心が垣間見えます。
第35話の“攻防戦”で見えたヒント
現在、猫猫が毒見役として仕えている玉葉妃に「この者を数日、返していただきたいと思いまして」と頼む壬氏。
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妃は「猫猫じゃなくてもいいんじゃない?」と探るように問いかけますが、壬氏は「いえ、その娘を返していただけたら」と答えるばかりで、名前は呼びません。
妃が「あなたは猫猫のことをなんて呼んでいるの?」とさらに聞くと、壬氏は言葉に詰まり、視線を泳がせて沈黙。猫猫も「一度も名前を呼ばれたことないな」と思い出します。
好きすぎて呼べない純すぎる片思い
壬氏は猫猫のことが好きすぎるあまり、恥ずかしくて名前を呼ぶことすらできませんでした。「薬屋」や「お前」と呼び続けてきた彼にとって、名前を口にするのは大きなハードル。
だからこそ、後に猫猫を“名前で呼ぶ”場面は、彼の気持ちの変化が伝わる、大切な場面となりました。
壬氏の恋心に火をつけた“カエル事件”
壬氏が強気のアプローチをするようになったきっかけは、ある出来事にあります。それが、アニメ2期第36話『華瑞月』で描かれた“カエル事件”です。
なぜカエルなのか?
狩りの途中、壬氏と猫猫は何者かにフェイファ(拳銃)で襲撃され、逃げ込むようにして滝壺へと転落。洞窟を抜け出そうとしたとき、猫猫の頭の上にカエルが落ちてきました。
その拍子に驚いてバランスを崩し、壬氏の上に倒れ込んでしまう猫猫。慌てて体を起こそうとした猫猫でしたが――その手には、ぐにゃりとした柔らかなものが。
猫猫が触れてしまった“場所”
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恥ずかしそうに顔を赤らめて「その手をどかしてくないか?…さわりがあるんだが」としどろもどろに伝える壬氏。
その様子に、猫猫は首をかしげます。しかし、手のひらに残る“ぐにょん”とした感触と、壬氏の反応から、次第に違和感が確信へ。
「……あるわけない。でも、ある!」
後宮に立ち入る宦官にあってはいけないもの……猫猫が触ってしまったのは壬氏の”ある場所”でした。
カエル事件の“真相”
この出来事をきっかけに、猫猫は彼が“宦官ではない”ことを知ることに。
説明の手間が省けたとばかりに、自分の正体を伝えようとする壬氏ですが……。
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猫猫は壬氏の”ある場所”を先ほど落ちてきたカエルだと言い張ります。
「カエルを潰してしまったかもしれません」と必死に話をそらし、「そこそこ大きいカエル」「気持ち悪い」「粘液」と、次々と言葉を重ねてごまかす猫猫。
彼女にとっては本能的な回避でしたが、壬氏にはそれが挑発と映り、プライドを深く傷つけました。その結果、壬氏は大胆な行動に出ます――。
壬氏の恋心が爆発したカエル事件の”山場”
“カエル事件”のクライマックスは、壬氏が猫猫を押し倒し、キス寸前まで迫る場面。
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猫猫の無自覚な挑発に、壬氏の理性がついに限界を迎えます。「……確認してみるか?」と、本気のまなざしで迫る壬氏。唇が触れそうな距離まで顔を近づけたその瞬間――天井から犬が落下し、彼の上に直撃!
一気に場の空気が緩み、緊張と笑いが入り混じるラブコメらしい展開に。
しかし、これで終わりではありませんでした。壬氏はさらに焦りを募らせていきます。
もう我慢できない──壬氏の“行動の決意”
壬氏は改めて自分の正体を真剣に伝えようとします。しかし猫猫は牛黄に夢中で、話をまったく聞いていません。
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ごまかされたうえに無視された──好きな相手に向き合ってもらえない現実に、壬氏は怒りと寂しさを募らせていったはず。
そしてついには、「もう言葉では伝わらない。行動するしかない」と思い至ったのでしょう。
「逃がさない」と決めた壬氏の覚悟
このカエル事件以降、壬氏は「言葉では伝わらない」と痛感し、次第に“行動で示す”方向に舵を切るようになります。
第38話『踊る幽霊』で壬氏が見せた「名前呼び」や「唇に触れる」行動は、恋心をぶつける“本気のアタック”でした。
「この娘は自分のもの」「逃がさない」──そんな独占欲と覚悟がにじんだ今回の行動は、壬氏の恋が大きく動いた証です。
「カエルのせいです」猫猫の言葉に隠された思い
壬氏の強引な行動に対して猫猫が返したのは「カエルのせいです」という一言。
一見ふざけているようですが、これは猫猫らしい“かわし”の技。冗談めかしながら、壬氏の正体に踏み込まず、感情にも深入りしないための防御反応でした。
「カエル」は秘密を守るためのキーワード
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この「カエル」という言葉は、第36話のできごとに由来します。猫猫はそこで、壬氏が宦官ではないと気づきました。
しかし、彼の正体を知ることで面倒に巻き込まれるのを避けるため、あえて深くは踏み込みません。壬氏の正体に気づいてしまえば、その秘密を墓場まで抱えて生きる覚悟が求められてしまいます。
「カエルのせい」という言葉には、壬氏の正体や真実に踏み込まず、うまく距離を取ろうとする猫猫の意図が込められていのです。
「壬氏様は壬氏様」の真意
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猫猫は壬氏の秘密を知った後も「私にとって、壬氏様は壬氏様です」と言います。それは信頼ではあって、恋心に応える言葉ではありません。
あくまで壬氏とは上司と部下の関係、上司が何者であろうと「私はなにも知りません」というスタンスを貫こうとしています。
彼女は“高官と下女”という距離感を崩そうとせず、壬氏の気持ちからも一歩引いたまま。一方で、壬氏は明らかに“本気”モード。
2人の温度差と関係性の行方──今後の展開に注目です。
玉葉妃との駆け引き、勝敗の行方は?
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第38話『踊る幽霊』では、壬氏がついに猫猫を「名前」で呼び、頬や唇に触れるなど、これまでにない親密なスキンシップを見せました。
口論も駆け引きもなく、場を支配したのは壬氏の一方的な“強気のアプローチ”。玉葉妃も紅娘も言葉を失い、その場の主導権は完全に壬氏の手に渡ります。
ただし、会話としてのやりとりが成立していなかったことから、勝敗はつかず、今回は“ドロー”といえるでしょう。
まとめ|“猫猫”と呼んだ壬氏の一言に込められた覚悟
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壬氏が初めて猫猫を「名前」で呼んだ場面は、アニメ第38話『踊る幽霊』の中でも、単なる恋愛描写ではなく、彼の強い覚悟を示す重要なシーンでした。
「好きすぎて呼べなかった」名前を口にし、頬や唇に触れる――その背景には、第36話の“カエル事件”を経て、「言葉では伝わらないなら、行動で示す」という想いが感じ取れます。
一方の猫猫は「カエルのせいです」とかわし、あくまで距離を保つ姿勢。立場の差を越えようとする壬氏と、越えないようにする猫猫。すれ違いながらも、2人の関係は確実に動き始めています。
“名前呼び”は、2人の関係が一歩前に進んだことを感じさせる特別な瞬間でした。
これからどうなるのか、ますます目が離せません!
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