コビーを助けるために、SWORDを率いて海賊島ハチノスに乗り込んだガープ。
クザンとの師弟対決と強敵黒ひげ海賊団船員との連戦の末、遂に倒れてしまいました。伝説の海兵は、ここで退場してしまうのでしょうか?
この記事では、ガープが倒れるまでの経緯の解説、死亡したかどうかの最新情報、今後どのような形で再登場するのかを考察しています。
本記事は『ONE PIECE』単行本最新巻および、ジャンプ本誌最新話のネタバレを含みます。
目次
モンキー・D・ガープのプロフィール
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出典: one-piece.com |
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本名 |
モンキー・D・ガープ |
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異名 |
海軍の英雄 ゲンコツのガープ 伝説の海兵 |
年齢 |
76歳 → 78歳 |
身長 |
287cm |
所属 |
海軍本部中将 |
覇気 |
覇王色、武装色、見聞色 |
懸賞金 |
30億(クロスギルドの懸賞金。ガープは特例で大将と同額) |
出身 |
東の海 ドーン島 ゴア王国 |
誕生日 |
5月2日 (ゲン)コ = 5 ツ = 2 |
家族 |
息子:モンキー・D・ドラゴン 孫:モンキー・D・ルフィ |
掲げる正義 |
おれの正義 |
初登場 |
漫画:45巻 431話〝愛の拳〟 アニメ:313話〝海軍本部へ!激突!ルフィVS海軍中将!〟 |
声優 |
中博史 |
人情深いトラブルメーカー
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ガープはコビーやたしぎのように任務や体裁よりも義理や人情を優先する珍しい海兵です。
生まれてくる子供に罪は無いと敵である筈のロジャーの息子 エースを引き取ったり、ルフィも「孫だから」と言う理由で見逃したりもしました。
特に海軍に所属してながら公認の天竜人嫌いで、天竜人直属の部下になるのが嫌との理由で大将への打診を断っています。
さらには天竜人のことをうっかり「ゴミクズ」と呼んでしまったりと、自由奔放な立ち回りで部下や同僚のセンゴクを困らせるトラブルメーカーでもあります。
全盛期の強さはロジャーに匹敵する
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ロジャーの時代はガープの全盛期でもあり、何度も激戦を繰り広げた間柄でした。
ゴッドバレー事件では、その脅威度から白ひげやカイドウを撤退させたり、ロジャーと一緒にロックスを討ち取った功績もあります。
結局、ロジャーは自首と言う形で決着が付くことはありませんでしたが、「伝説の海兵」「海軍の英雄」と称されるに相応しい自他共に認める実力者です。
複雑な家族関係
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ガープの家族関係は非常に複雑で、息子は革命家のリーダー ドラゴン。
孫は世界中をひっかきまわし、四皇にまで上り詰めた海賊 ルフィと、2人とも海兵のガープとは敵対関係にあります。
しかし、家族愛は深く、ルフィを海兵に育てるためにスパルタ教育をしたり、息子のように可愛がっていたエースが殺された時は怒り狂って暴走しかけたりしていました。
ガープが倒れるまでの経緯まとめ
ガープが倒れるまでの背景や経緯は以下の通りです。
- 王下七武海撤廃により、コビー含む海軍がアマゾン・リリーに乗り込み、ハンコックを拘束しようとする
- 鉢合わせた黒ひげ海賊団に連れ去られた800人の海兵、軍艦1隻と引き換えにコビー自ら人質になる
- ガープとSWORD部隊がコビーを助けにハチノスに向かう
- 黒ひげ海賊団 vs ガープ・SWORD
- コビーは脱出に成功するが、代わりにガープが負傷して島に置き去りになる
ひとつずつ見ていきましょう。
王下七武海の撤廃
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ドフラミンゴの悪行が発覚した件もあり、95巻956話〝ビッグニュース〟では世界会議の決議により王下七武海は正式に撤廃されることとなりました。
王下七武海撤廃後、いち早く動き出しのが黒ひげ海賊団で、メロメロの実の能力を奪いにハンコックとアマゾン・リリーを襲撃。
ほぼ同時期にハンコックの身柄を拘束しに来た海軍がセラフィムを連れて島へ乗り込みます。
コビーが拉致される
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105巻1059話〝コビー大佐の一件〟では、黒ひげ海賊団と海軍、アマゾン・リリーの戦士達の戦闘が描かれ、ハンコックは黒ひげに制圧されてしまいます。
しかし、既に黒ひげ海賊団の船員や海兵など多くの人物が石化されてしまい、両軍には甚大な被害がありました。
ハンコックは見逃すなら石化を解くと交渉しますが、黒ひげは殺害を思案。
場を収めたのはレイリーで、全員が島から出る代わりに石化解除まで見届け、アマゾン・リリー滅亡の危機は免れました。
しかし、海軍に関しては800人の海兵と軍艦1隻が黒ひげ海賊団に奪われてしまい、コビーは自ら人質となるのでした。
ガープがSWORDを率いてハチノスに乗り込む
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誘拐されたコビーを助けようと、親友のヘルメッポや同僚のひばりは他のSWORD隊員に泣きすがりますが、相手が四皇海賊団なだけに生半可な覚悟では返り討ちにされかねず、手をこまねいていました。
106巻1071話〝英雄出撃〟では、ガープが愛弟子の危機に颯爽と駆け付け、コビー救出を計画。四皇海賊団との戦闘には上層部からの許可が必要ですが、何十年も海軍を務めていながら知らず、お構いなしに出航してしまいます。
しかも、エッグヘッドに向かうドール中将の戦力も一部引き連れてハチノスへ乗り込むのでした。
クザンとの師弟対決
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ガープ達がハチノスに来るより少し早く、ペローナが黒ひげ海賊団に囚われたモリアを助けるべく潜入しており、モリアの居場所を教えてもらう条件としてコビーを牢屋から解放していました。
ガープ側も挨拶代わりの「拳骨唐竹割(ギャラクシーインパクト)」で島中の海賊を一気に蹴散らし、コビーと合流します。
そこでシリュウ、アバロピサロ、黒ひげ海賊団の一員となった元弟子のクザンが立ちはだかるのでした。
ガープはクザンを海軍に戻そうと説得しましたが、「おれも今やりてェ様に生きてんだ!!」と自らの別の目的のためにガープと決別、師弟対決へと発展します。
クザンの迷いを見抜いたガープも「迷うやつは弱い」と「海底落下(ブルーホール)」を決めて先制攻撃に成功。
ガープ達がやや優勢に進んでいましたが、一般人に変装していたシリュウにコビーが刺されそうになったところをガープが助けて負傷し、戦況はひっくり返ります。
身代わりとなって置き去りに
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クザンに破門を言い渡し、完全に袂を分かった師弟。
106巻1087話〝軍艦バッグ〟では、クザンの氷拳(アイスグローブ)とクロスカウンターにより相打ちとなり、ガープは起き上がるのも難しい状態に。
続く1088話〝最後の授業〟では、動けない自分は見捨て、他の海兵だけは逃そうと最後の力を振り絞ります。
ガープがピサロの態勢を崩し、覚醒したコビーは「実直拳骨(オネスティインパクト)」でピサロ攻撃を食い止め、コビー達は脱出に成功します。
しかし、ガープは力を使い果たし、クザンの氷に捕まってしまい、1人島へ置き去りになりました。
余談:パンダマン
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1088話〝最後の授業〟のワンシーンにある上記のコマでは、バスコ・ショットが持っているひょうたんの下にひっそりとパンダマンが描かれていました。
パンダマンとは、漫画『キン肉マン』のために尾田先生が考案したキャラで、作中でも裏表紙や他のコマ内に度々登場しています。
登場回数は400回以上にも及び、特にパターン化されておらず、何らかのメッセージ性が込められているのか、単なる遊び心なのかと話題になっています。
▼ドレスローザ編で民衆の中に紛れ込んでいたパンダマン
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【確定】ガープは死亡した?生きてる?
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111巻1126話〝落とし前〟では、黒ひげ海賊団 vs ガープ・SWORDのその後が描かれています。
黒ひげがハチノスに帰還し、世界政府との交渉に使う予定だったコビーを取り逃がしたとの報告を受けていました。
激怒した黒ひげでしたが、クザンから「殺したつもりだったが生きていた」とガープを代わりに生け捕りにしたと明らかになり、生存が確定しました。
黒ひげは上機嫌になり、他の船員も「価値が上がった」「風向きが良い」と今後はガープを人質に政府との交渉が進められると予想されます。
さらに「海軍UMIT シッピング本社」にラフィットが潜入しており、革命軍の兵糧攻めによりマリージョアが大混乱に陥っている様子を報告していました。
黒ひげから”準備”を進める様に言い渡されており、ガープとの交渉が近い内に行われると示唆されています。
ルフィは身体能力だけでなく、異常な生命力も持っていたので、叔父譲りだったとしたら、ガープもここから回復しそうです。
しかし牢屋で何重にも鎖につながれていたため、自力での脱出は難しいでしょう。
黒ひげの交渉とガープの命運はどうなる?
黒ひげの目的
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黒ひげの目的は、ハチノスを世界政府加盟国に加入させ、自分はハチノスの国王として君臨する事です。
最終目的は父親のロックスと同じ”世界”らしく、ロックスが政府の転覆を計画していたように、いずれは天竜人やイム様の打倒も検討している事でしょう。
ガープはロックスを倒した件で民衆からも海兵からも絶大な信頼を得ているので、天竜人にとってはどうでもよくてもそう簡単には見捨てられないでしょう。
黒ひげは非常に計算高くもあるので、政府との交渉を中継して断れないような状態に持っていきそうですね。
ラフィットの潜入活動
現在、ラフィットは黒ひげからある準備をするよう言い渡され、海軍UMITシッピングで潜入活動しています。
シャムロックも任務中にかかわらず呼び出されるなど聖地マリージョアは緊急事態に陥って統制が取れていないような状態なので、潜入は成功しそうです。
エッグヘッド編ではデボンもサターン聖に触れて擬態が可能になったので、黒ひげによる暗躍が徐々に進みつつありますね。
土壇場でクザンが裏切る可能性も
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ガープにとどめを刺した張本人はクザンですが、その真意は未だに掴みどころがありません。
直前で凍らせたシーンでも、シリュウに貫かれた腹部を止血しているようにも見えます。
▼問題のシーン。シリュウ貫かれた腹部にちょうど氷の柱がある。
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元々クザンは利害の一致により黒ひげ海賊団に加わりました。
しかし、目的が同じという訳ではありません。最終的に離別するのであれば、黒ひげを油断させるためにガープを倒して信頼を得ようとしているとも考えられますね。
つまり、きっかけさえあればクザンは黒ひげを裏切るような関係性です。
ガープを助けるのはルフィとコビー?
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コビーは目的のためなら海賊と手を組む
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ハチノスに囚われたガープを救出するとしたら、やはりコビーでしょう。
しかし、元々ハチノスに乗り込むのは戦力的な観点から難しく、ガープの実力と強引さがあって成立していたようなものです。
ガープは天竜人嫌いが黙認されているような状態であり、SWORDはいわば「辞表提出済みの海軍」と鉄砲玉のような扱いなので、海軍からの戦力補給は期待できないでしょう。
コビーが他に頼れそうなのは、ルフィくらいです。
ガープが捕らわれた一件はエッグヘッド立てこもり事件と同時に報道され、エッグヘッド脱出後は報道を確認する間もなくロードに誘拐されてしまったので、ルフィはガープが捕まった件をまだ知りません。
ロッキーポート事件やハチノスから脱出時に、既にコビーは2回も海賊と協力しています。
ペローナと協力していた際には若干後悔しつつも「背に腹は代えられない」と飲み込んでおり、コビーの中でも海賊との協力はそれほど抵抗が無くなってきているのでしょう。相手がルフィであれば尚更です。
そもそもルフィがガープが捕らわれた件を知った時点でハチノスに乗り込みかねないので、直接会って協力を依頼するとまで行かなくても、現場でバッタリ会って共闘しそうです。
世代交代と継承
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ガープの実力はまだまだ海賊側にとって脅威ですが、コビーが覚醒した今、世代交代が徐々に見えています。
尾田先生曰く「母親は冒険の対義語」らしいので、対となる父親は超えるべき壁として描いているのではないでしょうか。
このままコビーがガープに並ぶくらいに実力を付け、ロジャーの面影が見えるくらいにルフィも海賊として大物に成長すれば、綺麗に世代交代が始まりそうです。
頂上戦争のセルフオマージュも
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ガープがシリュウの攻撃からコビーを守って体を貫かれるシーンは、エースが赤犬の攻撃からルフィを守ったシーンと非常に似ています。
しかしエースは死亡しましたが、ガープは生きており、両者のその後には決定的な違いがあります。
エースは最後の瞬間「ルフィの夢の果てを見届けられない」と心残りを語っていました。
守った対象はコビーだったので、生き残ったガープは、今後コビーが海軍の英雄として歩み始める姿を見届けるのではないでしょうか?
ガープ生存確定!以降の活躍はコビー?
黒ひげに連れ去られたコビーは無事に取り返しはしたものの、今度はガープが捕まってしまいました。
生存は確定しましたが、重傷を負っているので活躍はしばらくお預けでしょう。
今後は急成長するコビーの逆襲劇が始まるか、このまま政府の交渉材料にされてしまうかで今後の展開も大きく分かれそうです。
ガープは主要人物の数少ない生きている肉親なので、怪我などで第一線から退くこととなっても世代交代や継承を通してルフィやコビーにバトンを渡すような形でまた別の魅力が生まれそうで楽しみですね。



































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