世界の王として君臨する「ネロナ・イム聖」。
本名や800年前との関係、能力など多くの情報が明らかになっていますが、イム様が「何者なのか」という正体そのものは、現在も完全には判明していません。
本記事では、作中で判明した事実と未確定の情報・考察を分けながら、イム様の正体や能力、ジョイボーイ・リリィとの関係を考察します。
本記事は『ONE PIECE』単行本最新刊および、ジャンプ本誌最新話のネタバレを含みます。
イム様の正体は?現時点の結論
イム様については、世界政府の頂点に立つ存在であることや、800年前の人物との関係など多くの情報が判明しています。
一方、種族や能力の全容、800年前から存在している理由など、「イムが結局何者なのか」という核心部分はまだ未判明です。
現在判明している情報と、そこから考えられる仮説を分けて整理します。
作中で判明していること
現時点で明確になっている主な情報は以下の通りです。
項目 |
内容 |
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名前 |
ネロナ・イム聖 |
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800年前 |
「最初の20人」にネロナ家のイム聖という人物がいた |
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現在の立場 |
五老星よりも上位に位置し、虚の玉座に座る存在 |
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Dの一族 |
強く警戒している |
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ジョイボーイ |
800年前から深い因縁を持つ |
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能力 |
「アクマの実」をはじめ、通常とは異なる力を使用 |
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世界政府 |
五老星や神の騎士団に絶大な影響力を持つ |
イム様が世界政府の頂点に立つ人物であること自体は、すでに大きな謎ではなくなりました。
今後重要になるのは、なぜ800年前から現在まで存在しているのか、そして何を目的として世界を支配しているのかでしょう。
示唆されていることと仮説について
一方、かなり可能性は高いものの、まだ断定できない情報もあります。
- 800年前から現在まで生き続けている
- ジョイボーイに単純な憎悪だけではない感情を持っている
- リリィやビビに特別な執着を持っている
- 自由に下界を行動できない何らかの制約がある
- オペオペの実による不老手術を受けた
- ルルシア王国を消滅させた兵器が古代兵器ウラヌス
特にルルシア王国を消滅させた兵器については、ポセイドンとプルトンの所在が別にあることからウラヌス説が有力ですが、「イムがウラヌスを所有している」と明言されたわけではありません。
現在も未判明のこと
イム様には、現在も次のような謎が残されています。
- イム様の種族
- アクマの実の正確な能力
- 800年前から生きている理由
- ジョイボーイとの本当の関係
- リリィとビビに執着する理由
- 巨大な麦わら帽子の正体
- 下界に降りるのを避けていた理由
- 世界を支配する最終的な目的
これらを紐解くうえで重要になるのが、800年前の「空白の100年」です。
特にジョイボーイとリリィとの関係が明らかになれば、イム様が現在の世界を作り上げた理由まで繋がってくる可能性があります。
そこで、ここからは作中の描写をもとに、イム様の正体について考えられる3つの説を見ていきます。
【考察1】イム様=追放されたルナーリア族説
出典: one-piece.com
1179話で描かれたイム様の姿から、ルナーリア族との関連性を連想した方も多いのではないでしょうか。
また、下界へ降りた際に吐血し、その後も明らかに弱っていたことから、パンゲア城の外では何らかの肉体的な制約を受ける可能性も示されています。
ここから考えられるのが、「イム様は、かつて一族から追放されたルナーリア族だった」という説です。
この説では、主に次の5点が根拠になります。
- ルナーリア族は追放されると悪魔に変貌する
- 追放された理由はリリィへの恋心だった
- 追放されたことでルナーリア族の特性が失われた
- ルナーリア族を滅ぼしたのはイム様だった
- ルナーリア族を捜索していたのは治療のため
ひとつずつ見ていきましょう。
【仮説】ルナーリア族は追放されると悪魔に変貌する?
出典: one-piece.com
イム様のモチーフには、キリスト教やユダヤ教に登場する「悪魔」のイメージが取り入れられていると考えられます。伝承における悪魔の中には、神に反逆して天界を追放された天使という背景を持つ存在もいます。
一方、ルナーリア族も大昔には「神」と呼ばれていた種族です。翼を持ち、自然界のあらゆる環境下で生存できるなど、人間離れした特徴を備えていました。
この「神だった存在」と「追放された悪魔」という構図を重ねると、イム様ももともとはルナーリア族側の存在であり、何らかの理由で一族から追放されたことで現在の姿になった、という解釈ができます。
もちろん、ルナーリア族にそのような追放制度や変身の仕組みが存在すると作中で明言されたわけではありません。
あくまでモチーフから考えられる仮説です。
【仮説】追放された理由はリリィへの恋心だった
出典: one-piece.com
ルナーリア族と追放は、いずれも作中では未判明な情報です。しかし、イム様のキャラクター性を掘り下げてみると、ONE PIECEという作品のタブーを犯した者という位置づけが読み取れます。
その理由として考えられるのが、リリィとビビに対する恋心とも取れる執着心です。
これまでのジャンプ作品では、バトルやストーリー性を中心に多種多様な形で描かれてきましたが、いずれもヒロインを中心とした恋愛展開と絡めたケースは少なくありませんでした。
一方、ONE PIECEは徹底的に恋愛描写を避けられ続けていました。これは恋愛要素をストーリーに大きく絡めないという作者が自らに課した枷と考えられます。
実際に、冒険の対義語は母親という独自の価値観のもと、主要人物の母親をことごとく死亡させており、女性への扱いに対するこだわりが窺えます。
こういった作者のこだわりを踏まえると、恋愛要素がストーリーに絡むイム様は、作品のタブーを犯した存在として何らかの呪いや制約を背負う存在として描かれているのではないでしょうか。
【仮説】追放されるとルナーリア族の特性が失われる
出典: one-piece.com
ルナーリア族最大の特徴の1つが、驚異的な生存能力です。
自然界のあらゆる環境に適応できるほどの能力を持ち、発火や高い耐久力など他種族にはない特徴を備えています。
しかし現在のイム様は、下界に降りることを避けているような行動を取っています。さらに実際に外へ出た際には、肉体に異常が起きているような描写も見られました。
もしイム様が元ルナーリア族ならば、追放などをきっかけに、本来持っていたルナーリア族の能力を失ったとも考えられます。
逆に言えば、パンゲア城や聖地マリージョアには、イムが生存するために必要な何らかの条件が整っているのかもしれません。
ルナーリア族を滅ぼしたのはイム様だった?
キングはジョイボーイを救世主として追い求め、カイドウこそがジョイボーイであると慕っていた背景があります。
この背景には、ルナーリア族滅亡の謎が大きく影響していると考えられます。
自然界のあらゆる環境下で生存できるルナーリア族ですが、サンジとクイーンの掛け合いの中では、人為的な要因であれば死に至らしめることが可能であると示唆されていました。
クイーン
『あいつは絶滅したはずのルナーリア族の生き残り。自然界のあらゆる環境下で生存できる怪物。大昔には神…それがあいつらの呼び名だった』
サンジ
『そんな奴らがなんで絶滅するんだ?』
クイーン
『そんなことっ!歴史に聞きやがれ』
出典: 『ONE PIECE』102巻1033話〝霜月コウ三郎〟
イム様はジョイボーイと過去に敵対しており、間接的にルナーリア族との因縁も示唆しています。
歴史の中にルナーリア族滅亡の秘密が隠されている件も含め、イム様が全くの無関係とは考えにくいでしょう。
【仮説】ルナーリア族を捜索していたのは治療のため
出典: one-piece.com
ルナーリア族は、政府にその存在を知らせただけでも1憶ベリーもの高額な報酬が与えられるほど重要視されていました。
また、キングはかつて世界政府の研究施設で実験体にされています。
その後、血統因子の発見やセラフィムの開発へ繋がったことを考えると、政府がルナーリア族の特殊な身体能力を研究していたこと自体は不自然ではありません。
ここからさらに、「研究の最初の目的はイム様の身体を治療することだったのではないか」という可能性も考えられます。
~36年前 |
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|---|---|
36年前 |
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34年前 |
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24年前 |
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現在 |
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ポイントとなるのは次の2点です。
- 血統因子の発明からセラフィム製造までのタイムラグ
- セラフィム投入と同時に王下七武海が撤廃された
つまり、セラフィムの実用化までのタイムラグは、本来イム様の治療の手がかりを得るためであり、王下七武海もセラフィムまでのつなぎに過ぎなかったため、投入と同時に撤廃されたのでしょう。
【考察2】イム様=Dの一族の裏切り者説
イム様はジョイボーイやデービー・D・ジョーンズをはじめ、「D」に対して非常に強い反応を示しています。しかし、その感情は単なる「敵だから嫌っている」だけでは説明しづらいものがあります。
特にジョイボーイに対する態度には、敵意とは別の複雑な感情が見え隠れしています。
そこで考えられるのが、イム自身がかつてD側にいた人物だったという説です。
- ウラヌスはジョイボーイを裏切って奪い取った
- 虚の玉座の理念に反している
- 他の王も取り込んだ疑惑がある
このような他の19の王に対しての裏切り行為を筆頭に、イム様は状況に合わせて組織を鞍替えして巧みに生き残り続けた歴史的な大犯罪者のような存在なのかもしれません。
ウラヌスはジョイボーイを裏切って奪い取った
出典: one-piece.com
ルルシア王国消滅後に起こった世界規模の地震と海面上昇について、ベガパンクは古代兵器の存在と結びつけています。そして、ルルシアへの攻撃を指示したのはイム様でした。
ポセイドンはリュウグウ王国、プルトンはワノ国に存在するため、ルルシアを消滅させた兵器についてはウラヌス説が考えられます。ただし、作中で「この兵器はウラヌスである」と確定したわけではありません。
そのうえでウラヌスだったと仮定すると、さらに問題になるのが入手経路です。800年前、ジョイボーイ側にも高度な文明と古代兵器が存在していました。
もしイムがかつてジョイボーイ側に所属していたのであれば、戦争前に裏切ってウラヌスを奪い、20の王国側へ持ち込んだという可能性も考えられます。
これなら、巨大な王国側が敗北した理由の1つにも繋げられます。
虚の玉座の理念に反している
出典: www.youtube.com
世界政府の虚の玉座は、「世界にただ1人の王はいない」ことを示す象徴でした。20の王が平等であることを表し、誰も座らないことに意味があります。
しかし現実には、イム様がその玉座に座り、五老星さえ従えています。
そのため、イムが現在「世界の王」として君臨していること自体が、20の王が掲げた表向きの理念と矛盾しています。ここについては、単なる考察というより、現在の世界政府が建前とは異なる構造になっていることを示す重要なポイントです。
一方で、「現在のイムが800年前のネロナ・イム本人なのか」「別の存在が身体を利用しているのか」についてはまだ分かっていません。
他の王を取り込んだ疑惑がある
イム様の背後の黒い円には20王との関連性が疑われます。漫画1181話で描かれた黒い円には、合計16個の目玉と、ちょうど3個ほど入りそうな不自然な隙間がありました。
この16個の目玉が他の王の魂や思念のようなものを表しているのではないでしょうか。実際、16(取り込んだ魂) + 3(取り込めていない魂) = 19でイム様本人を足せばちょうど20人揃います。
つまり、20の王の平和と平等を重視する理念が反映されず、現在の天竜人による独裁的な体制になっているのは、イム様が利己的な理由で他の王を排除した結果だからと言えますね。
【考察3】イム様=悪魔の実の超越者説
出典: one-piece.com
イム様の「アクマの実」は、これまで作中に登場した悪魔の実とは明らかに異なる扱いをされています。
ここから、イムは単なる悪魔の実の能力者ではなく、悪魔の実そのものの起源に近い存在なのではないかという説があります。
- 悪魔の実の法則から逸脱している
- オリジナルの悪魔の実の存在が示唆されている
これらの意見に対してひとつずつ検証していきます。
悪魔の実の法則から逸脱している
出典: one-piece.com
これまでの悪魔の実には、「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル○○」など一定の命名法がありました。
そのため、単純に「悪魔になる能力」なのであれば、「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル悪魔」のような名前でも成立するはずです。しかし、イムに関しては「アクマの実」と特別な表現が使われています。
ここには、悪魔になるための実ではなく、「悪魔の実」そのものと結びついた能力という意味が隠されている可能性があります。
そう扱わなかった理由として、アクマの実には、能力としての悪魔と悪魔の実全体を指すダブルミーニングがかかっていると考えられます。
オリジナルの悪魔の実の存在が示唆されている
悪魔の実の起源説については、ベガパンクが提唱した人類の進化説と、エルバフの壁画と神典(ハーレイ)をもとにした原初の存在による2つに分かれています。
この2つの悪魔の実の起源説は、土台と結果として両方正しい可能性があります。
例えば、森の神は悪魔の実の能力を人類に与えた結果、時代を経るごとに人類は様々な能力を得るようになったのではないでしょうか。
事実、悪魔の実の能力者が死亡すると、悪魔の実は闇に葬られるのではなく、新たに発現します。こうして悪魔の実は人類とともに進化を重ねていったのでしょう。
アクマの実が、悪魔の実を発現させる森の神に由来する能力も含まれるとしたら、イム様はアクマの実を通じて人類を裏からコントロールしようと目論んでいるのかもしれません。
なお、エルバフの壁画と神典の解釈については下記記事でも考察しているので、合わせてご確認ください。
アクマの実に秘められた能力とは?
アクマの実は、これまでの悪魔の実と明らかに扱いが異なっており、通常の悪魔の実の範疇から逸脱した特別な悪魔の実と考えられます。
実際、これまでの法則に則って悪魔関係の能力にしたいのであれば、ヒトヒトの実 幻獣種モデル悪魔など、いくらでもやりようがありました。
そして、アクマの実の能力を深掘りしていくと、五老星との主従関係など、アクマの実の背景についていくつか考察を進めることが可能です。
ここでは、アクマの実の能力を考察しながら、今後どのように物語が展開されていくのかを紹介しています。
【考察】神や悪魔との関連性を示す印
イム様の攻撃時に結んだ印からも、神や悪魔とのつながりを示唆していました。
👌の印は、ヒンドゥー教のギャーン・ムドラー(掌上)とチン・ムドラー(掌下)と呼ばれるもので、神聖な知恵や知識を受け取ったり、体内にエネルギーを閉じ込めるための所作です。
ヒンドゥー教の発祥である古代インドでは、体の動きそのものが意味や力を持つと考えられており、奈良の大仏などにもその特徴が表れています(画像は恐怖を取り除き、安心感を与える施無畏印)。
ネロナ・イムという名前にも、
「ネ + ロナ = 神」「イ + ム = 仏」= 神仏
このように神との関連性を表わすことができ、これらはイム様自身が神であるか、アクマの実を通して神に由来する存在から能力を授かっているという風に解釈できます。
【考察】五老星の異形化もイムの力によるもの?
出典: one-piece.com
五老星は通常の悪魔の実の能力者とは異なる描かれ方をしています。
五老星がアクマの実によって生み出された異形であるとの仮説をもとに進めると、五老星が200年前から全く老いていない理由にも説明が付きます。
もし五老星の異形化や不死性がイムから与えられたものであれば、イム様の能力は単純な戦闘能力だけではありません。他者そのものを別の存在へ作り変える力を持っている可能性があります。
また、深海契約者と深々海契約者は合計で13人と明言されていますが、神の騎士団はシルエットだけでも既に9名判明しており、1人だけあぶれてしまいます。
深海契約と深々海契約者の定員問題については下記記事でも考察しているので、合わせてご確認ください。
【考察】太古の生物である象主との共通点
出典: one-piece.com
エルバフの壁画には、象主とイム様によく似た人物が描かれており、どちらも特徴的な目を宿しています。
壁画と関連性の高い神典では、空白の100年よりさらに前の第一世界の存在が言及されており、イム様は800年どころか、何千年も生き続けてきた太古の生物の可能性があります。
それだけの長い歴史を背負う存在であれば、原初の悪魔の実を宿していても不思議ではないでしょう。
【考察】悪魔の実の覚醒にはさらに上の段階がある?
出典: one-piece.com
アクマの実の存在を通して、悪魔の実のさらなる覚醒段階を深掘りできます。
ゾオン系覚醒者は、強力な能力を得る代償として悪魔の実に人格を取り込まれるという副作用がありました。その成れの果てがインペルダウンにいる獄卒獣であり、完全に動物化し、自我が喪失していました。
ロギア・パラミシア系は、特に副作用に関して言及されていませんが、ゾオン系と同様の副作用を抱えている可能性があります。
現在、覚醒は一段階と思い込まされているところがあります。しかし、もしかすると覚醒には何段階かあり、段階を踏むごとにさらに能力が強化され、人格を取り込まれるリスクも高まっていく仕組みなのかもしれません。
その覚醒の最終段階の1つがイム様のアクマの実だとすると、ルフィもいずれは、「ヒトヒトの実 幻獣種モデルニカ」ではなく、「ニカの実」との表記がされるのではないでしょうか。
もしそうなら、イム様は最初から悪魔だったのではなく、悪魔の実を極限まで使い続けた結果、能力そのものに近い存在へ変質したという可能性も出てきます。
【考察】リリィとビビへの執着は恋愛感情?
出典: one-piece.com
イム様を考えるうえで重要なのが、ネフェルタリ・リリィとビビへの態度です。特に「ビビが欲しい」という意向を示したことからも、他の人物とは明らかに違う扱いをしています。
それが顕著に表れていた次の2つの場面を中心に考察してみましょう。
- リリィの面影のあるビビに対して、抹殺ではなく誘拐を指示した
- 裏切り者と即座に断罪するでもなく、慎重に処分を検討していた
ここから、イム様がリリィに個人的な感情を抱いていた可能性を考察できます。
【考察】ビビを抹殺せず誘拐して「欲しがった」理由
出典: one-piece.com
世界の王として君臨するイム様にとって、自分に従わない人物は基本的に使うか殺すかの2通りしかありません。
例えば五老星や神の騎士団は忠実な僕、ルフィや黒ひげなどは抹殺対象のように、見下し、必要であれば排除しようと目論みます。
その一方で、ビビについては対応が異なっています。自発的に動いた前例として、ロキの神の騎士団へのスカウトが挙げられますが、ビビは戦力としても政治的な面でも明らかに力不足です。
戦力として特別優れているわけでもないビビを必要としているのであれば、その理由は政治や戦力ではなく、リリィとの関係に由来する個人的なものなのかもしれません。
【考察】リリィには特別な感情があった?
出典: one-piece.com
イム様は、例え味方陣営だろうと役立たずと判断すれば即座に始末します。
サターン聖もエッグヘッドでルフィを取り逃がしたことで粛清され、エルバフ襲撃時のソマーズ聖とキリンガム聖の動揺ぶりも、見限られてしまうかもしれない恐怖心が影響していたためでしょう。
一方、リリィはポーネグリフが世界各地へ散らばる原因を作った人物です。世界政府側から見れば極めて重大な行為ですが、イムはその行為が意図的だったのかを気にしていました。
これは、単なる裏切り者なら即座に断罪するイムの性格と比較すると印象的です。
リリィについては「裏切ったのかどうか」を知ろうとしている。ここから、イムにとってリリィは、単なる20の王の1人以上の存在だった可能性があります。
それが恋愛感情だったのか、友情や信頼だったのかについては、まだ断定できません。
【考察】花の間もリリィへの執着を表している?
出典: www.photo-ac.com
花の間で栽培されていた花は、花弁の特徴から白色のポピーと推測されます。
ポピーの花言葉には、眠り・忘却・疑惑が含まれており、いずれも次のようにイム様からリリィに対しての一方的な関係性を表せます。
- 眠り:所在すら不明なリリィとの死別を悼む気持ち
- 忘却:死後も忘れられないリリィへの強い感情の表れ
- 疑惑:裏切られたのかという疑念
また、花の間にはリリィの肖像画も飾られており、イム様がリリィに対して何らかの強い思いを抱いていた可能性は高そうです。このように、ポピーの花言葉と肖像画から、イム様は男女の恋愛感情に近い特別な思いをリリィに寄せていたのかもしれません。
【考察】巨大な麦わら帽子の正体はタイムマシン?
出典: one-piece.com
イム様を語るうえで外せないのが、パンゲア城地下に冷凍保存された巨大な麦わら帽子の存在です。この帽子が何なのかについては、現在も作中で答えが出ていません。
現在、大きな伏線となっているのは、不老手術と合わさると世界の実権を握れるとのドフラミンゴの発言です。
また、麦わら帽子といえば、ロジャー→シャンクス→ルフィの系譜を辿り、いずれも作中の超重要人物で構成されています。
ジョイボーイもワノ国編後期のルフィのシルエットとほぼ一致していたため、生前は麦わら帽子を着用していた可能性が高いです。しかし、ロジャー、シャンクス、ルフィはいずれも麦わら帽子着用後に特別な能力に目覚めるようなことはありませんでした。
このルフィたちの麦わら帽子自体に特別な効力はないという前提のもと、ここでは1つの仮説として、巨大な麦わら帽子=時間に関係する装置という可能性を考えます。
【仮説】時間と空間を操る装置?
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ドフラミンゴはマリージョアの「国宝」とオペオペの実の不老手術を組み合わせれば、世界の実権すら握れるような発言をしていました。
巨大な麦わら帽子が、過去と未来を自由に行き来できるタイムマシンだと仮定し、それを不老手術を受けた者が操れるようになったら、時間と空間を超越した存在となり、世界の実権を握れるといってもおかしくありません。
ファンタジー作品におけるタイムマシンとはしばしば人類の禁忌の1つとされています。しかし、エッグヘッドでは無尽蔵に食料が排出されるマシンや立体映像の投射など、既にオーバーテクノロジーと呼べるほどのベガパンクの発明品がいくつも登場していました。
そんなベガパンクでさえ、鉄の巨人を起動させることはできなかったため、800年前のジョイボーイの技術にまでは到達できませんでした。
つまり、ジョイボーイの王国は、ベガパンクの知能すらも超える発明品を生み出していた可能性が高く、その代表的な発明品の1つがタイムマシンだったのかもしれません。
【仮説】ルフィの麦わら帽子は巨大な帽子を示すサンプル?
出典: one-piece.com
ロジャーからシャンクス、そしてルフィへ受け継がれた麦わら帽子そのものには、ロジャー、シャンクス、ルフィの様子から、今のところ特殊能力は確認されていません。
しかし、彼らの麦わら帽子がタイムマシンである巨大な麦わら帽子のただのサンプルに過ぎなかったのではないでしょうか。
つまり、ルフィの麦わら帽子はタイムマシンの存在を裏付けるキーアイテムのようなもので、それ自体に特別な能力はないのかもしれません。
【考察】800年前からトキトキの実が狙われていた?
出典: one-piece.com
トキは元は900年前に生まれた人物で、トキトキの実の能力を使って800年以上前から未来へ飛び続け、最終的に現代から約30年前の未来に行きつくことになりました。
また、トキの両親がワノ国出身だったことから、800年前はワノ国の民としてジョイボーイの一団に所属していた可能性が非常に高いです。
つまり、トキの語る追手とは20の王国側の人間であり、狙われた理由はトキトキの実の持つタイムスリップだったと想定されます。
こうしたトキの逃亡の背景から、800年前にいた何者かがタイムマシンの開発を進めようとした思惑が窺えます。
【考察】イム様とジョイボーイは元親友だった?
出典: one-piece.com
イム様とジョイボーイは800年前に敵対した存在ですが、イムの態度を見る限り、単純な宿敵だったとは言い切れません。
むしろ、憎悪だけではなく、敬意や執着、失った存在への感情に近いものさえ感じられます。そのため、2人はかつて親友、あるいは非常に近しい仲間だった可能性があります。
ここでは、これまでのジョイボーイへの言動やリリィとルフィへの扱いの差を比較しながら、イム様とジョイボーイの関係性について考察していきます。
【考察】ジョイボーイには単純な敵意だけではない?
過去回想での談笑をはじめ、イム様はジョイボーイに対して敵意ではなく、非常に深い信頼関係を築いていたことが窺えます。
「ジョイボーイを殺した」ではなく、「ジョイボーイは死んだ」と死に対してあまり肯定的な態度ではなかったことから、少なくとも憎んでいたとは考えにくいです。ジョイボーイの死そのものを引きずっているようにも見えます。
また、ジョイボーイは魚人族とも友好関係を築いており、差別のない平等な理念の持ち主であった可能性が高いです。
一方、イム様は支配的な理念を持っています。こうした、個人的な思想や価値観の相違が最終的に敵と味方に分けたのかもしれません。
また、ロックスから「ジョイボーイとデービー・D・ジョーンズどっちが恐い?」と問われた際には、デービー・D・ジョーンズに対しては敵意に近い対抗心を見せていました。
一方で、ジョイボーイに対しては特に言及していませんでした。
このことからも、ジョイボーイがDの一族の筆頭だったのが原因で決別したわけではないと分かります。
ルフィに対しては明確に敵意を向けている
出典: one-piece.com
イム様は、ルフィをジョイボーイに似た人物と認識していますが、明確にルフィ≠ジョイボーイと切り分けていました。
漫画1188話における、「ジョイボーイならこんなに弱くない」「なぜヌシアはそれ(ジョイボーイとの記憶)を思い出させる?」との発言からもハッキリと読み取れます。
つまり、「ジョイボーイだから大切なのではなく、800年前に生きたその人物自身に特別な感情がある」とも解釈できます。
イム様のジョイボーイに対する感情は、不老手術を受けたことへの影響も考えられるでしょう。イム様は不老手術を受けたことで老いなくなり、本当の意味で対等な存在が居ません。
こうした世間と隔絶された存在であることが孤独感を強め、800年前に特に親しかった人物との関係性を現在まで引きずっているのかもしれません。
【考察】リリィを巡ってジョイボーイと決裂した?
出典: one-piece.com
リリィもまた、ジョイボーイと同じくらいイム様と深い関係があったと示唆されています。
しかし、その感情はジョイボーイとは異なり、一方通行の執着に近い印象です。
もしリリィがジョイボーイ側へ協力していたのであれば、イム → リリィ → ジョイボーイという複雑な感情関係が生まれます。
例えば、
- ポーネグリフの流布が意図的だったか精査できてない
- ビビを対等な存在として認識していない
イム様とリリィは、世界政府を創設した最初の20の王として同じ境遇にあります。
しかし、こうした姿勢から分かるように、リリィへの一方的な執着や、恋愛感情に近い思いを抱いていた可能性も考えられます。
さらにリリィがジョイボーイ側のスパイ容疑を持たれていた件からも、境遇の近いイム様ではなく元親友を選んだとして、一層ジョイボーイとの間の溝が深まり、リリィへの執着も強めたのではないでしょうか。
これまでの不自然な動向と黒転支配の対策
イム様の能力の中でも特に強力なのが「黒転支配(ドミ・リバーシ)」です。対象を支配するだけでなく、肉体そのものを強化するなど、極めて強力な能力として描かれています。
1176話〝誇り高く〟では、黒転支配の解除条件が致命傷を与えることであると間接的に明かされ、付随して、これまでのイム様の不自然な動向から、黒転支配の意外な弱点が明らかになりました。
ここでは、作中で判明した特徴と、そこから推測できる制限を分けて考えます。
【考察】イム様は自由に外を動けない?
出典: one-piece.com
イム様は軍子やサターン聖など、他人の肉体を利用する形で戦闘へ介入してきました。圧倒的な能力を持つのであれば、自ら現地へ行く方が確実です。
ゴッドバレー事件時には、ロジャーやガープすらも相手に回して無傷だったので、本体でなくとも十分過ぎる能力を持っていましたが、早々に撤退するという不自然な動きも見られました。
それでも本体がほとんどパンゲア城から動かないのは、単なるリスク回避以外にも理由がある可能性があります。
つまり、特に下界へ降りた際の身体的な異変を考えると、
- パンゲア城から長時間離れられない
- 他人へ乗り移れる時間にも限界がある
- 特定の環境でなければ力を維持できない
などの制約が存在するのかもしれません。
【考察】黒転支配は乱発できない?
黒転支配は、一瞬で対象を洗脳してしまい、さらに強化を施すという作中全体のパワーバランスを崩壊させかねないチート能力でした。読者目線では、「さっさと全員黒転支配すればいいのでは?」という感想すら持つくらい強力なものです。
しかし実際には、使用された場面は限られています。38年前に数回程度、エルバフ編で1回と非常に控えめです。ルフィを仕留める絶好の機会だったエッグヘッド編では、参戦すらしていません。
そのため、使用回数・距離・対象人数・イム本人の消耗など、何らかの制約がある可能性があります。強力すぎる能力だからこそ、物語上も弱点や代償が設定されていると考えた方が自然でしょう。
黒転支配への対抗手段も判明し始めている
出典: one-piece.com
エルバフ編では、不死性や黒転支配に対する攻略法も少しずつ描かれるようになりました。
現在明らかになっている黒転支配の対策は次の通りです。
- 致命傷を与える
- チョッパーの攻撃
- ロキとルフィには無効化される
- 覇王色の覇気
ロキは戦神つながりから、ルフィは太陽の神として、それぞれ神に由来する能力者でした。
イム様は他者を思い通りに操り、神の如き超越者として描かれていますが、同じ神に対して能力が働かないという弱点を秘めているのかもしれません。
チョッパーがなぜ無効化できたのかは、黒ひげがドラム島を訪れていた件や、ロックスが探していた悪魔の実をが関わってきそうですね。
まとめ
イム様については、本名や世界政府での立場、800年前との関係、特殊な能力など、多くの情報が明らかになりました。
しかし、「イム様は結局何者なのか」という核心部分については、現在も答えが出ていません。
本記事で考察した、
- 追放されたルナーリア族
- Dの一族の裏切り者
- 悪魔の実の起源に関係する存在
という3つも、いずれも現時点では仮説です。
中でもルナーリア族とは、「神と呼ばれた種族」「現在のイムの姿」「聖地マリージョアとの関係」など複数の共通点を考えることができますが、イム=ルナーリア族と断定できる直接的な情報はまだありません。
そして、イム様の正体を知るうえで最も重要になりそうなのが、800年前のジョイボーイとネフェルタリ・リリィです。
イムがなぜジョイボーイと決裂したのか。なぜリリィとビビに執着しているのか。なぜ世界の頂点に立ち、800年もの間、歴史そのものを隠し続けているのか。
これらが明らかになった時、巨大な麦わら帽子やDの一族、アクマの実など、現在残されている謎も一気に繋がっていくのではないでしょうか。








































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