都市再開発と人とポケモンの共存をテーマとするポケモン最新作『Pokémon LEGENDS Z-A』。
この記事では、本作でなぜカロス地方を舞台に選ばれたのかを考察していきます。
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目次
ポケモンZAがカロス地方を舞台とする理由と背景
『Pokémon LEGENDS Z-A』の舞台としてカロス地方が選ばれた背景には、過去作との関連性や、作品のテーマ性を示すタイトル、そして地方固有の科学技術が深く関与しています。
『ポケットモンスター X・Y』との深い関連性
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ZAの舞台であるミアレシティは、約12年前に発売された『ポケットモンスター X・Y』で初めて登場した街です。
この地方が選ばれた理由として考えられる要素は以下のとおりです。
ジガルデの物語の完結
『ポケモン X・Y』では、伝説のポケモンであるジガルデはストーリーに深く関与せず、詳細ははっきりとしない状態でした。
本作のタイトル「Z-A」がジガルデを連想させることからも、『ポケモン X・Y』で描かれなかったジガルデの役割や物語が完結することが期待されます。
メガシンカの復活
『ポケモン X・Y』で初登場した「メガシンカ」が、ZAで復活することが発表されています。
カロス地方がメガシンカ発祥の地であるため、このシステムが再登場することは必然の流れで、物語の中核をなす要素となるでしょう。
AZの物語の継続
『ポケモン X・Y』に登場した重要人物AZが、ZAでもホテルZのオーナーとして登場します。
彼の3000年の歴史と、相棒である「えいえんのはな」のフラエッテとの物語が、ミアレシティの再開発とどのように絡み合うのかが気になるところですね。
都市再開発のテーマ
『ポケモン X・Y』の舞台の中心であったミアレシティが、ZAでは「人とポケモンが共存する街」を目指した大規模な都市再開発の途上にあります。
これは『ポケモン X・Y』後のミアレシティの姿を描く可能性を示唆しています。
タイトル「Z-A」が示す多層的な意味
『Pokémon LEGENDS Z-A』というタイトルには、作品のテーマ性や物語の構造を示す複数の意味が込められていると考察できます。
「終わりから始まり」の再生
通常のアルファベット順序「A to Z(始まりから終わりまで)」とは逆の「Z-A」は、「終わりから始まりまで」という循環的な世界観を表現していると考えられます。これは、古いミアレシティの終焉から新しいミアレシティの創造へと向かう都市再開発のテーマと深く結びついています。
ジガルデとの関連性
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タイトルの「Z」と「A」は、伝説のポケモンであるジガルデの50%フォルムとパーフェクトフォルムのシルエットを連想させるような感じになっています。
ジガルデがカロス地方の秩序を回復する「ちつじょポケモン」であることから、都市再開発による環境変化の中で重要な役割を担うことが示唆されているのではないでしょうか。
AZとの対照性
『ポケモン X・Y』の重要人物であるAZ(エーゼット)と、タイトルの「Z-A」は対照的な名前を持っています。
AZが「世界の始まりから終わりまでを見届ける存在」であるとすれば、「Z-A」は彼の物語の終焉と新たな始まりを暗示している可能性も考えられますね。
「LEGENDS」シリーズの系譜
「LEGENDS」シリーズ第1弾の『Pokémon LEGENDS アルセウス』のタイトルに含まれる「アルセウス(Arceus)」の頭文字「A」と、「Z-A」の「A」が関連している可能性も、もしかするとなにか関係あるかもしれません。
ハイフン「-」の役割
タイトルが「Z→A」や「ZA」ではなく「Z-A」とハイフンで繋がれているのは、単なる順序の逆転以上の意味を持っているかもしれません。
ハイフンはZとAを対等に結びつけ、両者を境目なく繋ぐ「橋渡し」や「連結」の象徴であり、物語のキーワードである「再開発」や「進化・継承」といったテーマと深く関わっていると考えることもできます。
カロス地方の「時代を超えた科学力」
カロス地方が舞台に選ばれた理由として、「時代を超えた科学力」の存在が挙げられます。
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AZの高度な科学技術
『ポケモン X・Y』において、AZは高度な科学技術を用いてカロス地方を統一したとされています。
この高い科学技術をどのように持ち得たのかは作中で不明のままでしたが、本作でその背景が描かれる可能性がありますね。
メガシンカエネルギーの応用
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』に登場するパルデア地方にも「時代を超えた科学力」が存在します。
そのため、AZがパルデア地方のテラスタルエネルギーに触れたと考えることもできなくはないですが、現状の情報だけでは裏付けに乏しいでしょう。
代わりに、カロス地方内で利用できるエネルギー(メガシンカに利用されるエネルギーや、最終兵器起動に用いられたポケモンの生体エネルギー「∞エナジー」)を応用し、機械を精巧に作ることで超時代的な科学技術をAZが操った可能性が考えられます。
最終兵器のあるセキタイタウン周辺の鉱物資源が、AZの科学技術の起点となった可能性も示唆されています。
フランス・パリの都市改造
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ミアレシティのモデルであるフランスのパリでは、19世紀にオスマンによる大規模な都市改造が行われました。
これは「古い街路の破壊」から「新しい都市の創造」への転換を図るものであり、本作のテーマである都市再開発と深く関連していそうですね。
『Pokémon LEGENDS Z-A』で描かれる物語と伏線
『ポケモン X・Y』で語られなかった物語の深掘りや新たなゲームシステムの導入を通じて、ファンが長年抱いてきた疑問や期待に応える作品となるかもしれません。
具体的に以下のようなことが解決されることが期待されます。
未完の物語「ジガルデ」と「AZ」の完結
『ポケモン X・Y』において詳細が描かれなかったジガルデとAZの物語が、本作で完結を迎えることが期待されています。
ジガルデの役割の明確化
ジガルデは「ちつじょポケモン」としてカロス地方の生態系に異常がないかを監視し、守る役目を持っています。
都市再開発が進むミアレシティにおいて、環境の変化とポケモンの生態系のバランスを巡る物語の中で、ジガルデが重要な役割を果たすと予想されます。
AZとフラエッテの再会
『ポケモン X・Y』では、3000年前のカロス王AZが戦争で失った愛するフラエッテを蘇らせるための機械を開発し、再会に成功しました。
しかしそれだけに留まりませんでした。戦争への怒りを抑えきれず蘇らせる機械を改造して最終兵器を開発し、その結果自らもあまりに長い寿命を得たのです。
しかし、フラエッテは最終兵器の動力源が他のポケモンの命であることを知りAZのもとを去ります。
『ポケモン X・Y』の終盤で再会を果たした二人が、本作ではホテルZのオーナーと相棒として行動を共にしていることが確認されています。
AZは3000年間の放浪で学んだことを活かし、ミアレシティの平和を守るため、そして自身の罪の贖罪のために都市再開発プロジェクトに関わっていくのではないでしょうか。
最終兵器とメガストーンの関連性
AZが開発した最終兵器は、大量のポケモンから生体エネルギーを強制的に奪い取る仕組みでした。
この最終兵器の光と伝説のポケモンのパワーを浴びた特殊な石が「メガストーン」へと変化したという仮説があり、本作で最終兵器の具体的な技術やメガストーンとの関連性がさらに深掘りされる可能性があります。
メガシンカの復活と新たな側面
『ポケモン X・Y』で導入された「メガシンカ」が復活するだけでなく、新たな側面が描かれることで、物語に深みが加わると予想されます。
「暴走メガシンカ」の発生
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本作では、トレーナーのいない野生ポケモンがメガシンカして暴れ回る「暴走メガシンカ」という異変が発生します。
これは都市再開発による環境変化がポケモンに影響を与えている可能性があり、ジガルデによる秩序の監視や回復の物語と関連すると考えられます。
リアルタイム進行バトル
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シリーズ初のターン制ではないリアルタイム進行のバトルシステムが導入されます。
トレーナーがポケモンと共にフィールドを移動し、相手の技を避けたり、位置取りを工夫しながら技を指示するアクション性の高いバトルが特徴です。
新たなメガシンカポケモンの登場
メガカイリュー、メガウツボット、メガルチャブルなど、新たなメガシンカポケモンが登場します。
これにより従来のメガシンカポケモンを含め、様々なポケモンの活躍が期待されます。
時代設定と他地方との関連性への考察
ZAの時代設定については複数の時系列を考察することができ、他地方との関連性も示唆されています。
『X・Y』よりも過去説
「人とポケモンが共存する街を目指し、都市再開発が進む」というテーマは、すでにポケモンとの共存が実現された『X・Y』よりも前の時代を示唆している可能性があります。
PVに見られる未来的な都市デザインは、3000年前のAZの最終兵器に使われた古代技術の一部が都市開発に活用された結果である、という考察をすることもできます。
『X・Y』よりも未来説
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PVのホログラム技術やドローン、先進的なビル群といった未来都市を連想させる描写や、マチエールが大人の姿で登場すること、AZとフラエッテが再会していることなどから、『X・Y』よりも未来の物語である可能性も考えられます。
パルデア地方との「時代を超えた科学力」
『ポケモン スカーレット・バイオレット』の舞台であるパルデア地方とカロス地方には、「時代を超えた科学力」という共通点があります。
AZがカロス地方のエネルギー(メガシンカエネルギー、∞エナジー)を応用して超時代的な科学技術を操った可能性は、カロス地方固有の科学技術の発展に焦点を当てることを示唆していると考えることができます。
イッシュ地方との交流の可能性
『ポケモン X・Y』のパルファム宮殿には『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』に登場したレシラムとゼクロムの像が設置されており、NPCがカロス地方とイッシュ地方の交流に言及しています。
本作でこの関連性が深掘りされる可能性も考えられますね。
新たな第4の伝説のポケモンについて考察
「X・Y」の伝説のポケモンは「ゼルネアス」、「イベルタル」、「ジガルデ」と3体のポケモンが登場しました。
そして、ここで新たな伝説のポケモンが登場する可能性があると思い、登場するならどんなポケモンになるのかを考察してみました。
ゼルネアスたちのモデル・モチーフ
どんなポケモンにも、モデル・モチーフになった動物や物体があります。もちろん、ゼルネアス、イベルタル、ジガルデの3体にもモデルがあります。
あらかじめ言うと、この3体は「北欧神話」に登場する神や怪物、動物だと言われています。
ゼルネアスのモデル・モチーフ
ゼルネアスのモデルになった動物は、「北欧神話」に登場する「エイクスュルニル」という牡鹿だと言われています。
エイクスュルニルは、世界樹「ユグドラシル」の泉付近に生える「レーラズ」という木を食べると言われ、エイクスュルニルの角から垂れた雫が「ニブルヘイム」という北欧神話における世界の最下層の泉に流れ込んでいるのだそうです。
イベルタルのモデル・モチーフ
イベルタルのモデルになった動物は、「北欧神話」に登場する「フレースヴェルグ」という大鷲の姿をした巨人だと言われています。
フレースヴェルグという名の意味は「死体を飲み込む者」。世界中の風はフレースヴェルグがおこしたもので、世界樹「ユグドラシル」の頂にとまっていると言われています。
北欧神話における終末の日である「ラグナロク」の時、死者をそのくちばしで引き裂くとされている鷲はフレースヴェルグだという説があります。
ジガルデ10%フォルムのモデル・モチーフ
ジガルデはフォルムによってモデルが違っております。「10%フォルム」は北欧神話に登場する「フェンリル」という巨狼だと言われています。
フェンリルは「悪戯好きの神・ロキ」と「巨人・アングルボザ」との間に生まれた巨狼です。兄妹に「ミドガルズオルム」と「ヘル」がいます。先に言いますが、別のフォルムのモデルと兄妹同士となっています。
言葉を話すほどの知能、口を開ければ上顎が天に届くほどの巨体、口から火を吐くことができます。
ジガルデ50%フォルムのモデル・モチーフ
「50%フォルム」も北欧神話に登場する「ミドガルズオルム」だと言われています。
「ヨルムンガンド」という異名を持つ世界蛇。名の意味は「ミッドガルドの大蛇」であり、ミッドガルド(人間界)を取り巻く大蛇ということです。上述の通り、兄妹に「フェンリル」と「ヘル」がいます。
ミッドガルドを取り巻く大蛇ということもあり、海底で世界を巻いて横たわり、自身の尻尾を咥えて輪となって世界を守っています。
パーフェクトフォルムのモデル・モチーフ
「パーフェクトフォルム」も北欧神話に登場する「ヘル」だと言われています。
上述の通り、兄妹に「フェンリル」と「ミドガルズオルム」がいます。
彼女の名前を取ってつけられた冥界の「ヘルヘイム」の女神であり、北欧神話で唯一、死者を生者に戻る権能を持ち、アースガルドの神々であってもヘルの能力がなければ生者に戻れないのだそうです。
ZAのロゴから読み取れること
ロゴを見ればわかりますが、「Z」という字と「A」という字に模様のようなものがデザインとして落とし込められています。
Zのデザイン
「Z」のロゴには、ハニカム構造のデザインが施されています。ジガルデにはどのフォルムにもハニカム構造、六角形が印象に残るようなデザインになっています。
さらに、ジガルデの英語表記は「”Zygarde”」となることから、Z=ジガルデを表していることがわかります。
Aのデザイン
「A」のロゴには樹のようなデザインとなっていることから、樹がモデルの第4の伝説のポケモンが登場するのではないかと思われます。
北欧神話で樹といえば、世界樹「ユグドラシル」。ユグドラシルの名の由来の有力な説に、「”Ygg’s horse”(恐るべき者の馬)」というものがあり、「”Yggr”」はオーディンの異名の一つです。「”Drasill”」はオーディンの馬を意味しているのではという説があります。
まとめ
上述の通り、ゼルネアス、イベルタル、ジガルデの3体は北欧神話に関連するポケモンとなっています。
もし、第4の伝説のポケモンが「ZA」で登場し、他の3体が北欧神話がモデルなら、第4の伝説のポケモンも北欧神話がモデルになりそうだと思われます。
つまり、名前が「A」から始まる樹と馬が混在したようなデザインの伝説のポケモンが登場するのではないかと予想します。
『Pokémon LEGENDS Z-A』のゲームシステムと最新情報
『Pokémon LEGENDS Z-A』は、従来のポケモンシリーズとは一線を画す革新的なゲームシステムになっています。
シリーズ初の挑戦と進化したゲーム体験
ZAは「LEGENDS」シリーズの新たな挑戦作として、以下のような進化を遂げています。
リアルタイム進行バトル
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ジャンルはアクションRPGで、従来のターン制バトルからリアルタイム進行のバトルへと変化しました。
主人公はポケモンと共にフィールドを移動し、相手の技を避けたり、位置取りを工夫しながら技を指示します。
ワイルドゾーンの導入
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ミアレシティ内には野生のポケモンが出現する「ワイルドゾーン」と呼ばれるエリアが存在します。
日中のワイルドゾーンでは、従来の作品のように野生のポケモンと戦ったり捕まえたりすることができます。
捕獲システムの継続
『Pokémon LEGENDS アルセウス』から引き続き、主人公が野生ポケモンに直接モンスターボールを投げて捕獲できるシステムが採用されています。
ZAロワイヤル
夜のミアレシティで開催される、最強のポケモントレーナーを決めるバトルイベントです。
赤いホログラムで囲われたバトルゾーンでポケモン勝負を行い、ランクアップを目指します。
登場キャラクターとパートナーポケモン
個性豊かな登場キャラクターと、プレイヤーの冒険を彩るパートナーポケモンが発表されています。
主要登場人物
主人公 |
旅行でミアレシティを訪れ、ホテルZに滞在するプレイヤーの分身 |
AZ |
ホテルZのオーナーであり、自称3000歳。相棒の「えいえんのはな」のフラエッテと共に物語の鍵を握ります |
マチエール |
『ポケモン X・Y』にも登場した探偵事務所の2代目所長。ミアレシティで発生する暴走メガシンカ事件を追います |
モミジ |
ポケモン研究所の所長代理。街の急変した生態系を調査し、主人公に協力を依頼します |
カラスバ |
ZAロワイヤルで立ちはだかる「サビ組」のボス |
クエーサー社のメンバー |
都市再開発を進める大企業「クエーサー社」の社長ジェットと秘書マスカット |
MZ団の仲間 |
ホテルZの従業員であるガイ/タウニー、デザイナーを目指すピュール、プロダンサーを目指すデウロが、主人公と共にMZ団として活動します |
パートナーポケモン(御三家) |
チコリータ(くさ)、ポカブ(ほのお)、ワニノコ(みず)の3匹が選ばれました。これらのポケモンは、これまでメガシンカが実装されていない御三家の中から選ばれており、本作でのメガシンカ実装やリージョンフォームの登場が期待されています |
伝説のポケモン |
ジガルデの登場が確定しており、ストーリー上で重要な立ち位置として関わることが予想されます |
ポケモンZAの発売情報
発売日と対応機種
タイトル |
Pokémon LEGENDS Z-A |
---|---|
発売日 |
2025年10月16日 |
価格 |
パッケージ版:7,128円(税込)
パッケージSwitch 2 Edition版:8,128円(税込) |
対応機種 |
Switch/Switch2 |
CERO |
A |
ジャンル |
アクションRPG |
プレイ人数 |
1人(通信時2~4人) |
会社 |
株式会社ポケモン |
公式サイト |
|
公式X |
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