『ポケットモンスタースカーレットバイオレット(ポケモンSV)』 のストーリー本編や、DLC『碧の仮面』『藍の円盤』のストーリーで未回収の伏線をまとめた記事になります。
以下はDLC前編『碧の仮面』、『藍の円盤』のストーリーのネタバレを含むので未クリアの方は特にご注意ください。
目次
番外編「キビキビパニック」で一部の伏線が回収された
キビキビパニックについて
出典: www.youtube.com
2024年1月11日に配信された「番外編」では、アカデミーの友達であるペパー・ボタン・ネモと一緒に、DLC前編『碧の仮面』の舞台である「キタカミの里」に訪れることになります。
こちらのDLCによって、「桃沢商店の置物」「休学中のスグリ」の2つの伏線が回収されました。
▼番外編について
桃沢商店にある置物|ピーチドン・モモワロウについて
モモワロウとは
番外編で、藍の円盤後に商標登録がされた「モモワロウ」というポケモンが登場しました。
下記の考察の通り、このモモワロウはともっこ3匹のボスで かつてオーガポンと敵対していた存在であることが公式Youtubeチャンネルの動画「知られざる「モモワロウ物語」」にて明らかになりました。
▼モモワロウ捕獲について
キビキビパニック以前の考察
『藍の円盤』クリア後に、キタカミの里の桃沢商店に置かれている桃の置物を調べると、以前はなかった「ちょっとあまい匂いがする!」というテキストが追加されています。
この桃についての考察は下記の通りとなります。
桃がともっこのボスに相当していた
キタカミの里にある3枚目の看板の内容では、下記の文章が記されています。
黄昏時 村の外で 向こうから 歩いてくる影が あったなら 気をつけよ 二度と お面 忘れるべからず 真の面を 覗き込まれたなら |
この看板の内容はオーガポンの正しい伝承と乖離していると考えるのが自然です。
オーガポン=鬼という認知は正しいのですが、「魂を抜き取る」といった能力はどの仮面にも備わっておらず、作中で判明している鬼らしい暴力を感じさせる要素は「ともっこ3匹を倒した(殺害した?)」という部分のみになります。
謎のポケモン、ともっこの主? |
桃沢商店にある桃の置物 |
---|---|
また、オーガポンの伝承で語られている「数匹の欲深いポケモン」のシーンをよく見ると、イイネイヌの上に「桃の置物の上部」のようなものが映っています。
ともっこたち3匹以外にも何かがいると考えると、あえて“数匹の欲深いポケモン”と語られたことにも合点がいきます。
更に、キタカミ図鑑を確認すると ともっこたち3匹( イイネイヌ ・ マシマシラ ・ キチキギス )の分類は「けらいポケモン」となっています。
「あるじポケモン」ないしは「くんしゅポケモン」に相当するものが登場しておらず、前述した通り伝承に桃らしきものが映っていたことから、謎の桃=ともっこ3匹のボスであると考えられます。
更に、『藍の円盤』解禁後、 ゆびをふる を使うと謎の技「じゃどくのくさり」が出ることが確認されており、技のエフェクトは”ともっこたちが身に着けているどくのくさりを相手に巻き付ける”ようなものです。
ともっこの特性は どくのくさり となっていたことから、彼らのボスであるポケモンの専用技がこれになると考えると腑に落ちます。
▼オーガポンの伝承の内容と考察
休学中のスグリについて
ストーリークリア後に ブルーベリー学園の生徒に話すと「スグリは休学中」との情報が得られます。
エンディングのムービーで「ゼロから また 俺と 友達になってくれる…?」との発言があり主人公も頷いてある種ハッピーエンドのような描写があったにも関わらず、クリア後は休学していて一切会えないとなるというのは不自然に感じます。
ブルーベリー学園の謎の部屋はスグリのものだった
ブルーベリー学園のエントランスロビーから訪れることができる部屋には秘密が隠れています。
黄色のフロアには3つの部屋の存在を示すアイコンがありますが、訪れることができるのは主人公の部屋・ゼイユの部屋の2つです。
番外編配信前は、この謎の部屋に行く方法は見つかっていませんでしたが、キビキビパニッククリア後、スグリの部屋が解禁されました。また、ブルベリーグの部室でスグリ・ゼイユの2人と会えるようになりました。
▼スグリ・ゼイユとの交換について
ストーリー本編未回収の伏線一覧と考察
パラドックスポケモンの謎
彼らは200年前に存在していること自体がおかしいと考察
時期 |
出来事 |
---|---|
200年前 |
|
少し前の現代 |
|
ブライアの祖先「ヘザー」の著書である「
スカーレットブック
」「
バイオレットブック
」に示されている内容や、ストーリーにおけるキャラクターたちの発言などからの考察となります。
パルデア地方にははるか昔から「パルデアの大穴」が存在し、中には財宝が眠っていると信じられていて、数多の冒険者がそれに挑むも消息を絶ったり、ポケモンと思えない何か(=パラドックスポケモン?)に襲われ引き返すことになったりといった謎の地でした。
スカーレットブックの記述 |
バイオレットブックの記述 |
---|---|
ヘザーがエリアゼロ観測隊を率いて200年前にパルデアの大穴を探索した際には様々なパラドックスポケモンと出会い、彼らの猛攻を受けたことで隊員が致命傷を負い、撤退を余儀なくされました。ブックにも イダイナキバ テツノワダチ などのスケッチが記されており、“パラドックスポケモン達は200年前の時点では既に存在していた”と考えるのが自然です。
しかし、ストーリー終盤に仲間たちとエリアゼロを訪れた際の記述を思い出してみると不思議な点が見つかります。
ゼロゲートの中にある博士(AI)の書置きには「タイムマシンの研究 偉大なる功績 古代(未来)からのポケモンの転移に成功」と記されています。
ストーリークリア後にアカデミーで発生するペパーとの会話でも言及されていますが、博士のタイムマシンの研究が成功したことによって、初めてパラドックスポケモンがパルデア地方に現れたのであれば、200年前のパルデアの大穴を訪れた際に書かれたブックに古代(もしくは未来)ポケモンについての記述があるということと矛盾しています。
ペパーのマフィティフを襲ったポケモンとは?
「レジェンドルート」ではペパーと共にひでんスパイスを集め、相棒であるマフィティフの怪我を治療しました。
その後のストーリーの裏シナリオともいえる「ザ・ホームウェイ」でペパーと共にエリアゼロへ向かった際、出現した サケブシッポ や テツノツツミ などのパラドックスポケモンたちを目撃した際、「マフィティフを傷つけたポケモンだ」といった内容の発言はありませんでした。
『藍の円盤』のストーリー終盤まで休眠していたため、テラパゴスはマフィテイフを傷つけたポケモンの候補からは外れます。 タケルライコ などの追加パラドックスポケモンを連れていっても特殊なセリフが無いことから、現時点ではこの謎は解けていない≒未回収の伏線であると解釈できます。
DLC後編『藍の円盤』未回収の伏線一覧と考察
テラパゴスは結局何者?
テラパゴスの正体は図鑑の説明でも「絶滅したと考えられていた」と曖昧な表記で、どういった存在なのか今一つ掴みづらいです。
ストーリーでも語られておらずはっきりとしたことは分かっていないのですが、願いを叶える能力を持った存在なのではないかと考えており、この能力はテラスタルエネルギーが満ちた特定の環境下(エリアゼロの中やてらす池の近く)かつ、強い意志がなければ発揮されないのではないかとも考察しています。
願いを叶えるポケモン?
観測隊員のスケッチ担当が描いた「幻のポケモンのイメージ」は、記されている通り「どういう見た目かと想像しながら描いた」ものであり、実在しないポケモンであることが明言されています。にもかかわらずスカーレット・バイオレットの世界には ウネルミナモ や テツノイサハ が現れたことから、人々の想像を現実に落とし込むことができる=願いを叶えた という考察です。
ヘザーたち観測隊員は、過酷な探索の中 エリアゼロ最深部で何かを見つけたいと強く願っていたはずです。その結果、想像した幻のポケモンが現実に現れたのではないでしょうか。
時間や空間を超えるほどの力もある
テラパゴスが周囲の者の願いを叶える際、 ディアルガ や パルキア のように、時間や空間にも影響を及ぼすこともできると考えます。
こう考えることによって、前述の「パラドックスポケモンの謎」も解決するのではないでしょうか。
根拠
『藍の円盤』クリア後、”死者に会える”との噂が立つキタカミの里のてらす池へテラパゴスを連れていくことで、過去の世界線から来たと語る博士との会話イベントが発生します。
イベントの中では、オーリムの姿を見てボールから飛び出すコライドンの姿も確認できます。
この描写からは コライドンが博士に会いたいと願い続けていた結果、オーリムの姿が現れたのではないかと考えています。
ここで会える博士は、AIについて「そんなものが実用化されれば便利そうだな」と語ることから、タイムマシンを作るより前の世界から来た 正真正銘本物の博士です。
博士の口からは「時空の可能性は無数に存在し、この出会いは地続きの過去・未来ではない可能性がある(≒主人公の世界と、ここで会った博士の世界は異なる可能性がある)」ということが語られます。このセリフにより、テラパゴスが願いを叶える時には時空間をも超越しうるという考えへ至りました。
更に、イベント終盤では ブライアの著書
ゼロの秘宝
と引き換えに
スカーレットブック
を渡されます。
博士が
ゼロの秘宝
を所有するとなると本来のストーリーとは矛盾していますので、このオーリム博士は平行世界から来たと考えられます。つまり、テラパゴスは時空間を越えて 平行世界にも干渉することができると結論付けるのが妥当と言えるでしょう。
※これらの画像はスカーレット版で撮影したものです。バイオレット版ではフトゥーが現れ、 バイオレットブック を渡されます
別世界の博士であると考える根拠
ゼロゲートの書き置き |
コライドン・ミライドンの命名後にペパーが生まれる |
---|---|
てらす池で会えた博士 |
ペパーが生まれているが、コライドン・ミライドンについては知らない |
ゼロゲートの転送ユニットの書き置きには“ツバサノオウ/テツノオロチの転移成功後、コライドン/ミライドンと命名。その後「新しい宝にも恵まれた(ペパーが生まれた)」”と記されており、こちらを正史とすると、てらす池で出会えた博士は「子供(ペパー)をさみしがらせている」という発言に加え、「そのポケモンはコライドン/ミライドンと言うのか」と存在を知らないかのような立ち振る舞いが気になります。
アニポケで伏線が回収される可能性も
現在放送されているポケモンのアニメ「ポケットモンスター リコとロイの旅立ち」では、リコの持っていた不思議なペンダントはテラパゴスの仮の姿でした。
今後のアニポケの展開で、スカーレット・バイオレットの物語では語られなかった テラパゴスの更なる謎が明かされるのではないかとも考えられます。
さらにDLCが追加?
考察1:「ゼロの秘宝」のロゴが示すもの
「秘宝」部分の点の色だけ、DLCで新たなストーリーが展開されるのではないかという考察です。
緑色はDLC前編『碧の仮面』=オーガポン、青色はDLC後編『藍の円盤』=テラパゴス を示しているのであれば、赤・黄色にもそれぞれ何かしらの追加要素があると考えるのが自然です。
赤(桃色?)の部分は、「番外編」→桃色=桃のポケモンである と予想すると、黄色の点の部分は更なる追加DLCを示していると考えられます。
海外版のYoutubeを見ると、今後 追加DLCが無い可能性も浮上
出典: www.youtube.com
海外版のポケモン公式Youtubeチャンネルで紹介されていた番外編の動画では「エピローグ」と紹介されていました。エピローグは終章や終幕のことを指すため、番外編以降に追加DLCはないという解釈もできます。
考察2:伝説ポケモンたちについての観点
SV内で入手できる伝説ポケモンたちと、ランクマッチで使用可能な伝説ポケモンたちは異なります。
『藍の円盤』でかなりの伝説ポケモンが解禁されましたが、 ヒードラン や クレセリア 、ラブトロス レジエレキ など、一部のポケモンのおやつはありません。
これらのポケモンは、現状ではHomeを経由して連れてくることでしか入手できないため、さらなる追加DLCで新たに伝説ポケモンたちと出会う手段が追加されるかもしれません。
▼おやつおやじで入手できる伝説ポケモン
まさかとは思うけど、過去からタイムスリップした博士?
エリアゼロ最奥の入口にあるメモを見る限り、平行世界の博士では無いと思われる。